申し訳ない‥

 投稿者:ゆばな  投稿日:2008年 1月30日(水)19時08分6秒
  劉邦さま、レスをいただいたのを今日拝見する事が出来ました。

細やかなレス。
細かく読んでいただき恐縮しております。
ありがとうございました。

先日ここへ立ち寄らせた時、次は京都へワープすると聞き、
長野情報をちょっともっていたので急いで載せなくてはと焦ってしまい、
いっぺんに三つも載せてしまいました。(載せてから後から修正をと思っておりました。)
ちょっと荒っぽい感じの書き込みだったのを今反省しております。

なのでちょっと付け加えさせていただきます。

●明神館
明神館さんはこの掲示板が出来立てホヤホヤの頃に伺ったお宿。
当時ここへ載せる事など考えていなかったので、
先日ここのフォーマットに合わせるためネットで温泉の成分などを調べて載せていただきました。
(初めてイオンに陰陽が在る事をしりました。<すみません。)
お湯の記憶は正直言ってとてもぼんやりした感じ。
ただ、場所柄気圧を凄く感じ、内臓がパンパンになった感じです。

明神館さんはお湯はイマイチだったと思います。
ただ、そのまぁまぁなお湯を活かそうと言う演出はなかなか。
後、下にもふれましたが、裏山の自然が素晴らしい。
私みたいに運動音痴の人とか、
カラダが弱くなかなか山登りが出来ない方が気軽に森の中をお散歩できる。
しかも本当に自然のまんま。なんと素晴らしい事だと思いました。
お年寄りの方でちょっとめげている方、あの森でお散歩が出来たならばとても元氣になると思います。

●渓山荘
渓山荘さんはつい一ヶ月前に伺った所です。
ちょっと今の私の仕事に役立つかなと思い立ち寄らせていただきました。
これもまたここに載せるつもりで行ったお宿では無かったのですが、(あまり期待していなかったので。)
伺った時に、何となく、氣道協会の会員さんの中でも若手の方が喜びそうなお宿かなと思いまして。
宿泊料も決して高すぎない。(素泊まりも可)お湯もいい。
100%かけ流しでは無いのに、
経営する側がちゃんとした思想があるとこうもお湯って良いんだと思いました。
私としては色んな意味で勉強になり、良いお宿でした。

私はたぶんこれだけを伝えたかったのだと思います。
ちょっと頑張り過ぎたのかもしれません。
温泉ソムリエなんてムリですよ。
あの成分業違う星のコトバ見たいで目がチカチカしてついつい読み飛ばしてしまいますもの。

ちょっと流れを崩してしまった事が気になりつつ、
次は修善寺/玉川温泉両方のキーワードにヒットするお宿をご紹介したく思っています。
劉邦さまにはまだお伝えしていないと思いますので。
では、お邪魔いたしました。

京都(嵐山温泉)「辨慶」

 投稿者:劉邦  投稿日:2008年 1月29日(火)16時18分5秒
  地名(温泉名)/嵐山温泉(嵐山温泉は2004年に開湯)
住所/〒616-8385 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町34番地

名称/ 辨慶 (べんけい)

電話/075-872-3355
ホームページ/http://www.benkei.biz/
交通/・JR京都駅より山陰本線 嵯峨嵐山駅下車 徒歩15分
 ・京福電鉄 嵐山駅より徒歩5分
 ・阪急電鉄 嵐山駅より徒歩15分

動機/京都建仁寺にて講座をする際の宿泊宿として手配してもらった。
    (理想の宿を求めてか?× ただ、食事は京都でも美味しいと評判らしい。)

宿の簡単な説明/昭和44年創業。嵐山真向い、大堰川畔の風光に恵まれた自然中の宿。
        和部屋11室、収容人数48名。
        (露天風呂付客室1室、展望風呂付客室2室、岩風呂客室(嵐山温泉)1室。)
        駐車場12台。

チェックイン&アウト/△午後4時~午前10時

接客(接客が宿泊者(そして湯垢離(湯治)客にも)には一番のポイントと思い湯質よりも前に位置している)/◎

客室/◎
  歴史を感じさせる鄙びた部屋であるが、窓からは目の前に大井川が流れ、部屋から鵜飼が見られる。
  漁火や時折り通る屋形船の情緒に数十年前に戻ったよう。
  (なお窓を開けると蜻蛉(かげろう)が入ってくるため注意が必要。)
  机の上の行灯の障子には「長谷川様 ようこそおこしやす 女将」との言葉が。
  そしてそれとは別に歓迎の長い手紙も書でしたためられていた。

 音  (聴覚)/○(部屋の外は少しだけ騒々しい氣の時もある。)
 景観 (視覚)/◎(上述)
  雰囲気  (触運動覚&内覚)/◎まるで時代劇に出てきそうな鄙びた感覚。
  トイレ/○
  寝具(寝心地)/△
 (泊まった部屋/竹)

周囲/◎
  ここら辺は観光風靡でテレビのロケによく使われるらしい。

自然度/○

良い場所(イヤシロチ)?/○

風呂/ 檜風呂 男1 女1  (塩素消毒有りだが、さほど感じなかった。)
    露天風呂 男1 女1 (女性の露天は内湯の外にある。男性のは別。露天は塩素臭が強烈で入れなかった。)
    貸切露天風呂 1
 (タオルは風呂場?→○)

湯質/△○~△×
    消毒&循環&加温有り。
    しかし上記したように内風呂のほうは塩素臭も無く、そして内体(感覚的身体)も動く。
    この地上の感覚とは異なるので、割と掘削して湧出しているのではないだろうか。
    自然湧出とは異なり、そうした地上の感覚と、湯の感覚とのギャップを感ずるが、湯自体に込められたものはなかなかのものである。
    (4年前に開湯したと言うが、もし無理に掘削したのなら、もう数年間だけでも、地下に潜ませてあげたい、という思いが起こった。
     その意味で様々なアンビバレンツを感じる湯でもあるが、おそらく、これを読んだ皆さまが行く頃には、また別の湯質になっている感がする。
     下記の分析書では単なる井戸水に近いが、普通は源泉と風呂との距離があるため分析書以下の湯感になるのが、確かに単なるアルカリ単純泉であるが、分析書の成分以上の湯感があるのは、今言ったようなことをはじめ他の要素も加味していると思った。
     これは初めてのケースであった。
     またペーハー度が記載されていなかったが、皮膚の角質の取れ方からいうと8以上であり、弱アルカリ性という表記から、そうではないに違いないので、他の成分といってもメタ珪酸も低い故、成分的には見当たらなく、やはり成分表を超えた何かがある氣も、このことからもする。

 (風呂場の着替え場所に掲げてあった「温泉分析書」を書き写したものを、以下記載する。)
   ・泉名→嵐山温泉。
   ・源泉温度→35,2度。
   ・pH.→不明。
   ・密度→不明。
   ・泉質→ 低張性弱アルカリ性温泉。
   ・イオン総量→ 928ミリグラム。
   ・陽イオン(総量262,4ミリグラム)
     →リチウムイオン0,2、ナトリウムイオン247,7、カリウムイオン7,1、カルシウムイオン3,0、マグネシウムイオン1,6、
      マンガンイオン0,5、第Ⅱ鉄イオン1,6、アルミニウムイオン0,7。

   ・陰イオン(総量618ミリグラム)
     →フッ素イオン16,0、塩素イオン105,7、硫酸イオン1,2、炭酸水素イオン494,8、リン酸水素イオン0,3。
   ・遊離物質→メタケイ酸27,9、メタホウ酸18,2、遊離二酸化炭素0,9。
   ・微量成分→総砒素0,005未満、カドミウム0,01未満、鉛イオン10ug未満、水銀0,5ug未満。
   (平成15年11月12日。)

温泉力/△×

部屋食/○
(食事はゆっくりで可(残った食器は翌日でもOK)?→○)

食事/△(~△○) 京都ならではの懐石料理。
    (丹波の黒豆、大納言小豆など産地にこだわり地産地消を心がけているらしい。)
    当館の若主人は、伝統の京料理を学び研鑚する京都の若手料理会「京料理 芽生会」に所属し、日々研鑚しているとの事で期待していたのだが。
     (仲居さんに、その事を伺うと芽生会に於いては現在では会長にまでなったとの事。。)


ビール/○(生有り。アサヒスーパードライ中ジョッキ。600円。)
(氷)水/○

金額/△
 (ここでは温泉宿の基本である二人&夕朝二食付きの料金を紹介させて戴いている。)
 16900~
 (眺望風呂付や岩風呂(嵐山温泉)付は23000~)
 ※なお朝食抜きでも金額は変わらず。
  2007年7月調べ。

通信環境(インターネット環境etc.)/○

総合評価/○

〔癒し宿(=「氣道」で言う『心身の文法』の原則0)評価〕

 ●心身の疲労を取る落ち着く「癒し宿」(すなわち『落ち着き宿』度→○
  (その中でも〈落ち着き宿ではなく〉、心身がリフレッシュされる『転換宿』度→○)

〔元氣宿(=同原則1)評価〕

 ●今後の夢がどんどん出る「夢宿」 (すなわち『発想宿』)度→△○
  (その中でも〈発想宿ではなく〉、企画&実行力になる『実行宿』度→△)

(私にとっての理想の宿度→△ 温泉の点が…。)

連続湯治/△○

今後/○ 京都で仕事の際にはいつか活用するかもしれない。(部屋の雰囲気(目の前の川の景観)を味わいたい時。)

お薦め度/○

※宿泊予約の際、私の名か「氣道」協会と言って戴いても構わない宿かどうか?/(あるいは宿泊時に?)○

いつの時点での評価か? →2007年7月

いやいや…

 投稿者:劉邦  投稿日:2008年 1月27日(日)19時29分17秒
  いやいや…

全国でも著名な明神館をはじめ続けて三つの報告を、私とほとんど同じフォーマットでありがとうございます。
(これは、皆さんの参考にもなるでしょう。)

細かいことで言えば、湯に入った感覚や風呂の湯質自体は、「温泉力」ではなく「湯質」(あるいは「風呂」の項)がいいかな(「温泉力」は特に湯に入ったあとの効果)とか、
「効能」という項をなぜ私が割愛しているか、(書くとすれば分析表の泉質別適応症という項目ですが、それでも薬事法(医師法)の取り決めで、かなり限定されているので意味がない。もちろんその上に書いてある一般の項目は全く意味無し。)とか、
「飲泉」については、不可であっても、実は全然飲めるというところが殆どなので、その項目は要らないか、あるいは成分分析表の最後に書いたら、(というのは、飲泉できるかどうかは、分析表にもある微量成分の量によって決まるため。飲めても保健所に出さない限り飲泉不可になるし、お金もかかるので、そういう宿が殆ど。)とか、
 細かく言い出せばキリがないのですが、リクさん同様女性らしい感性あふれる報告であり、またリクさんが9種的なら(体癖については別の項目であったのでご参照の程)、ゆばなさんは、3種的な色彩感とちょっとしたズレ(枠組み的、論理的)と共に、それなのに逆に緻密なところがありそれは時折りある思い込み(感覚でも)の表現では捻じれ的だが、背後に開閉的な感じがある、というように、
どちらも、私には無い個性が満々としていて、
ともあれ、これは読者にとって非常に参考になる。

 …というわけで欲が出て、このフォーマットで行う方にお願い。
 ・リクさんと、ゆばなさん含め、どんどんとお願いします。_(._.)_
  (私は、次は遠方そして玉川温泉そして湯河原という順序だったと思いますが、私も、リクさんの「なんの脈絡もなく飛びますよ~。あっちこっちへ。」に行きたいなと思っています。)

 最後に、ゆばなさんも湯垢離(湯治)ソムリエに認定。

http://blog.mag2.com/m/log/0000126622/109113246.html


塩河原温泉美人の湯 渓山荘

 投稿者:ゆばな  投稿日:2008年 1月26日(土)19時58分5秒
  ●地名(温泉名)/ 塩河原温泉美人の湯
●住所/ 群馬県利根郡川場村門前2532-3
●名称/渓山荘
●電話/0278-52-2236
●ホームページ/http://www.keizansou.com/
●交通/ 車:関越自動車道:練馬ICより90分 沼田ICより10分
    電車: 上越線:上野駅より2時間 沼田駅下車 川場循環バスで30分 学校前、又は田園プラザ下車 停留所より徒歩8分
        新幹線:上越新幹線東京駅より90分上毛高原駅下車、車で30分

●動機/温泉宿なのにウェディング、様々なワークショップ、スペイン食材の輸入、青山に自然食スペインレストラン、色々選べる自然食。ペットも泊まれる、牧場もありなどなど。ウェブサイトを見ても何か惹かれる物が有ったので伺ってみる事に。

●宿の簡単な説明/ペットも泊まれる自然派温泉宿
●風呂/ 内風呂/露天風呂
●湯質/ ◎
   ・泉質→ アルカリ性単純温泉
   ・泉名→ 塩河原温泉美人の湯。源泉温度27.8℃。
   ・源泉の湧出量   23L/分(自然湧出)
   ・かけ流し/循環併用
   ・殺菌処理なし
   ・無色澄明
   ・加水無し
   ・pH=9.4
   ・本水1kg中に含まれる成分
      Na=43.4 K=1.05 Mg=0.02 Ca=0.27 Fe=0.03 Mn=0.05 Al=0.05 陽計=44.8
      F=4.56 Cl=3.41 硫酸=7.71 炭酸水素=22.6 炭酸イオン=32.5 メタ酸イオン=0.28 陰計=71.1
      メタケイ酸=43.4 溶存物質0.0
   ・飲用 可
●部屋食/◯ 追加料金あり一人@1000円、和食のみ可
●食事/◯ お夕食は和食、フレンチ、パエリアとバーベキューから選べる。ボリュームもライト/スペシャルから選べます。(ライト@4500円、スペシャル@6500円)食事の時間は和食の場合6時~6時半スタート。洋食の場合は7時~7時半スタート。朝食も和/洋、ライト/スペシャルから選べます(ライト1500円/スペシャル2500円)。連泊の方はランチもカフェでいただけます。(要予約)

●(氷)水/△(お願いをしていないので分かりませんが、たぶん大丈夫です。)
●寝具(寝心地)/◯~△普通のお布団と言った感じ(本館に泊まった場合)しかし、リネンがとっても良い香りがしました。荒っぽくではなく、大事にお洗濯された気を感じました。
●接待/ ○ 高級ホテル的な完璧なサービスと言うより、親戚の家に泊まりに行った感じのアットホームな感じの接客です。ちょっとこの寺に行って見たいんですけどと行って見たら、丁度そっち方面に買物が有るからと送迎してくれましたし、帰りもバスの時間を待ちながらロビーでくつろいでいたら、この時間なら車が開くからと駅まで送ってもらいました。
●金額/ ◎様々な料金プランがあります。(お部屋代のみ/食事代別)
通常シーズン※下記期間以外※
2007年12月1日~29日および2008年1月6日は部屋毎に別途1,000円加算
   ・本館(ペット不可) 8,500
   ・別館(ペット可) 13,000
   ・特別室(小型犬のみ可) 17,000
   ・子供 5,000
ゴールデンウイーク2008.4.26~5.4
ハイシーズン2008.7.19~8.30
   ・本館(ペット不可) 11,000
   ・別館(ペット可) 16,000
   ・特別室(小型犬のみ可) 20,000
   ・子供 5,000
年末・年始
2008.12.30~2009.1.4※部屋毎に別途1,000円加算
   ・本館(ペット不可) 13,500
   ・別館(ペット可) 18,000
   ・特別室(小型犬のみ可) 22,000
   ・子供 8,000
冬季営業
2007.11.25~12.20
2008.1.7~1.19※別途500円加算
2008.2.2~3.14※別途500円加算
   ・本館(ペット不可) 6,500
   ・別館(ペット可) 11,000
   ・特別室(小型犬のみ可) 15,000
   ・子供 5,000
●チェックイン/アウト15時/11時
●総合評価/◎
●お薦め度/◎

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色んな新しい試みを感じ、自分の仕事の参考になるかもと思い、お正月思い切って二泊してまいりました。

お宿に入った時の第一印象は仙仁温泉・岩の湯を素朴にした感じ。作り込み過ぎてない感じ。
誰かのアトリエに迷い込んだ感じ。ちょっとアートな香りがしました。

スタッフの対応は五つ星ホテルでは無い物の、親切でアットホーム。
初めてのお宿なのですが、何となくホッといたしました。

ペットも泊まれる事もあり、その方面では有名な所らしいのですが、
ほとんどペットと遭遇いたしませんでした。黒と白のチャウチャウは可愛かったのですが。
人間もペットもとても上品で全然気になりませんでした。
なんかみーんなあの場を大切に、あつかっていました。

お食事は全て味付けをしすぎず素材の味を活かしたシンプルな物。
ゴテゴテしていなく、湯治にはピッタリでは。
オーガニックワイン、パエリア、サラダ、自家製のパン、バター全て美味しかったです。
あと、オーナーの趣味(?)でベルギービールが20種類楽しめるほか
ワインのような味わいの ブロッシュド・ブリュッセルと言うベルギーの生がいただけます!!!
風呂上がりに生ビール。これ以上何が言えるのでしょうか??(笑)

問題の温泉なのですが、予想はまぁまぁだったのですが、予想を遥かに超えたもの!
源泉掛け流し/循環併用と明記して有ったので全然期待していなかったのですが、
ぬるぬるしたフレッシュなお湯。ビックリでした。化粧水に浸かっているかの様。
まるでかぶと温泉の様でした。。。
内風呂には大きな窓があり、朝日差しが入り気持ちがいい。
逆に夜になると数個の照明のみで薄暗くでこれまたいい。
露天もお湯の温度がちょっと下がるためベツの味わいがありいい。
とにかく素晴らしいお湯でした★

ここの旅館はシュタイナーの思想を取り入れているため、
自然で良い所は自然のまま、人間の手が加えるのを最小限にしている所がよい。
使用している石けん、シャップー等全てにこだわりが有るみたいです。
(数年前までは石けん/シャンプーを一切置かなかったほど。)

ペット業界のみに人気があるのは勿体ない。
色んな可能性を感じたお宿でした。
次回は是非特別室の移築されて来たお寺に泊まってみたいです。

料金設定もお手頃でちょっとしたセカンドハウス感覚で友人とまた行きたいです。
初夏、牧場の馬を眺めながらベルギービールのグビグビといきたいですね。

扉温泉 桧の湯

 投稿者:ゆばな  投稿日:2008年 1月26日(土)15時10分22秒
  ●地名(温泉名)/ 長野県松本 扉温泉
●住所/長野県松本市大字入山辺1509-1(明神館より徒歩10分ほど)
●名称/桧の湯
●電話/0263-31-2025
●ホームページ/ http://www.mcci.or.jp/www/hinoki/
●交通/野自動車道 松本IC~松本市内~県道松本和田線~扉温泉薄川沿いに上流へ http://www.mcci.or.jp/www/hinoki/map.htm
●動機/明神館の源泉を求めて。
●宿の簡単な説明/地元の人が通う町の日帰り入浴施設。
●風呂/ 内風呂/露天風呂
●湯質/ ◯
   ・泉質→ アルカリ性単純泉
   ・泉名→ 扉温泉。源泉温度40.5℃。
   ・源泉の湧出量   200L/分 地下250mより湧出
   ・源泉100%
   ・殺菌処理なし
   ・ほとんど無色澄明
   ・微苦味・微硫化水素臭を有す
   ・pH=9.31
   ・効能 胃腸、神経痛、リュウマチ、病後回復、外傷後遺症、婦人病など
   ・本水1kg中に含まれる成分
      Na=111.4 K=1.9 アンモニウム=0.04 Mg=0.03 Ca=92.4 陽計=205.8
      F=0.9 Cl=9.1 HS=0.3 硫酸=423.5 炭酸水素=8.0 炭酸=5.1 陰計=446.9
      メタケイ酸=35.6 溶存物質・成分総計=688.3
      その他微量成分:Hg・Pb・Cd=不検出
   ・飲用 可
       温泉飲用の1回の量は一般に100mlないし200ml程度とし、その1日の量は200mlないし1000mlまでとすること。
       小人が飲用する場合は、その飲用量は下記によること。ただし、乳幼児の飲用は避けること。
      大人の飲用量を1とした場合の量
      15歳から8歳まで 2分の1の量
      7歳から5歳まで 3分の1の量
●金額/ ◯
大人:300円[600円]、子供:200円[300円 ; [ ]内は、休憩室利用料込みの入浴料。
●10:00~19:00(最終受付 18:30、夏季はそれぞれ1時間延長))
●総合評価/◯
●お薦め度/△○ ここだけのためだったら△、ついでになら◯。

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明神館の生温いお湯に納得がいかな感じの夫が本物の「扉温泉」を求めて立ち寄った日帰り施設。
なんと明神館からたったの徒歩10分にこんな新鮮なお湯が有ったとは。(さてはここからお湯をひいているな。)
どぼどぼと湯船からこぼれ落ちる新鮮なお湯。活きたお湯で、カラダの芯まであたたまりました。
露天風呂ではあまりにも開放的な作りにちょっと戸惑いましたが、回りは山ばかりですし、
ちょっとした秘湯気分を味わう事が出来ました。
地元のおばあちゃんとの会話が楽しゅうございました。
(石けんを拒んだ私に必死に貸そうとしていてて、優しかったわ。)

扉温泉 明神館

 投稿者:ゆばな  投稿日:2008年 1月26日(土)14時29分13秒
  ●地名(温泉名)/ 長野県松本 扉温泉
●住所/長野県松本市大字入山辺8967
●名称/ 明神館
●電話/0263-31-2301
●ホームページ/ http://www.tobira-group.com
●交通/ 電車  :JR篠ノ井線松本駅下車、シャトルバスにて30分
     クルマ :長野自動車道 松本ICより40分
     送迎  :要予約
●動機/お宿の内装、外装、様々な雑誌に紹介された半露天風呂立ち湯、お夕食にマクロビオティック食が選べて興味が有ったため。
●宿の簡単な説明/長野県・松本市から八ヶ岳中信高原国定公園を登り、標高1050mに位置する高原の湯宿。
●風呂/ 部屋付きの風呂:露天風呂・半露天風呂(ヒノキ、サワラ、石造り)
    その他のお風呂: 露天風呂付大浴場、半露天風呂立ち湯、寝湯、露天風呂混浴
●湯質/ △
   ・泉質→ アルカリ性単純泉
   ・泉名→ 扉温泉/源泉温度42℃/40リットル/分
   ・源泉の湧出状況 自噴(別の敷地から)
   ・加水/循環ろ過 客室の露天風呂と客室の内風呂のみ源泉100%、それ以外は、源泉掛け流し+循環を併用
   ・加温 あり
   ・消毒 あり(客室風呂はなし)
   ・入浴剤 未使用
   ・効能 胃腸、神経痛、リュウマチ、病後回復、外傷後遺症、婦人病など
   ・湯の色 無色
   ・飲用 不可
   ・臭い/味 無味無臭
●温泉力/ × 源泉掛け流しは風呂付きのお部屋のみで今回は露天風呂付大浴場、半露天風呂立ち湯、寝湯のみ使用したためこう言う結果。温泉力を全く感じない、ただのお湯だった。
●部屋食/×
●食事/◯ お夕食は和食、フレンチ、マクロビオティックフレンチ。食事の時間を三パターンから選べます(夕食/朝食(朝食の場合ブランチに変更も可能))

●(氷)水/△(お願いをしていないので分かりませんが、たぶん大丈夫です。)
●寝具(寝心地)/◎世界の一流ホテルが認めている米国シーリー社のマットレスが分厚くって雲の上の様にふかふかでした。全室に設置されている真空管ステレオも素晴らしかった。
●接待/ ◎ チェックイン/アウトの時の手際良さ、近すぎず/離れすぎない接客、ちょっとした心使い、全てが◎でした。
●金額/ ◯
2名一室の場合(一人で宿泊OK。値段も決して高く無い。)
21,000~ 10畳+16㎡リビング~
31,500~ 10畳+露天・半露天風呂付~
●通信環境(インターネット環境etc.)/× 全く携帯が通じない。
●総合評価/◯
●今後/ ◯ 春の森林の頃に伺いたい。後、女性一人でも十分に楽しめると思いますし、そう言う配慮の出来るお宿だと思っています。
●お薦め度/△○

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お山の中にすっぽりと包まれたい方におすすめ。
お一人でも、お二人でも、家族でも、どのシチュエーションにも耐用できるお宿だと思います。
温泉の湯質を重視するならば、お風呂付きのお部屋をお薦めいたしますが、
そんなに凄くインパクトがある「湯」では無いと思うのでそこまでする必要が有るかどうかは不明。
明神館さんには様々な大浴場がありますが、おすすめはやはり半露天風呂立ち湯です。
まるでバリ島のプールを思わせる細長い湯船で、正面の壁は森に面してて、カラスなど無く、まさしく森と立ち話をするか如くの立ち湯です。
浴場の一番前へ向い外を眺めると、下に川が流れてて、川の向こうに小さな鳥居が見えます。
その景色を確認した後、風、川、木々、鳥の声を聞きながら、それ、そのものになる感じが素晴らしい。
湯質がどうであろうが、どうでも良くなる体験です。

明神館さんの回りは森なのですが、ささやかながらちょっとしたハイキングコースがあります。
こんなにも簡単に、たった数分で、森に迎えられるとは感激でした。
ここは人が主役ではなく自然が主役ですよと肌で感じられる喜びを体験できます。
森の中では全ての音、色、香り、味を鮮明に感じる事が出来ます。
明神館さんに伺う際は是非この20分ほどのハイキングコースをお薦めいたします。
季節は春。全てが生まれる、瑞々しい春がいいですね。
気持ちに詰まりを感じた時、何らかの後押しが欲しい時、この森で散歩する事をおすすめいたします。
新たなインスピラーションが生まれるかと思います。

食事/サービス全体をまとめて書かせていただきますと、なかなかかゆい所に手が届く感じでした。
チェックイン/アウトはスムーズ。満室の日に伺ったのですが、ロビーは混雑一つなく穏やかな感じ。
事前にマクロビオティックフレンチを予約していたのですが、
自宅から器を持参し、これに盛り付けてくれといきなりお願いしても
イヤな顔一つせず、きちんとメイン料理に盛り付けてくれましたし、
静かに食事がしたかったら、食事の時間を遅めにお願いしたのですが、
案内されたお部屋も限りなく個室に近いテラス席。
大広間でわいわいしている団体客とバッティングしない様な配慮もさすが。
テラス席から望むライトアップされた森の景色もまた幻想的で素敵でした。
普段朝食をとらないのですが、明神館さんの朝食は評判がいいので頼んでみたら確かに。
こんな美味しい朝食いまだ私の中ではナンバーワンです。(夕食としていただきたいほどです。)

総合的に明神館さんはバランスのとれたお宿だと思いました。たっぷり瞑想できますよ。(笑)

ちょっとまってください

 投稿者:ゆばな  投稿日:2008年 1月26日(土)14時06分28秒
  長野エリア、群馬エリアでご紹介したいお宿があるので、割り込みさせていただきますね。

ありがとうございます(照)

 投稿者:りく  投稿日:2008年 1月25日(金)22時08分49秒
  お恥ずかしい。何の知識もなく、ただ真似て書いてみただけです。でも、一連のこの作業をしてみることで、温泉ソムリエの体験に近い体感はあった、、、かもしれません。湯の体感、ということだけでなく。いや、むしろ湯の体感、というのは相当感覚を磨かないとなかなか表現できるところまではいかない、ということがわかりました。
実は、温泉のドツボにはまりついでに、今年は、そうだ!温泉ソムリエになってしまおう♪と密かに思っていたのでした。あ~あ、言っちゃった(笑)だって、成分を見てどんな湯か想像できて、こういう人にはここの湯がいい、なんて言えるようになったら素敵じゃないか、と思ったので。温泉も奥深し。

分析表はほとんどを書き写しており、下記に記載していない部分もあります。何を書いていいのやらわからず、近々の劉邦氏の投稿に倣ったので、成分総計などは抜かしてしまいました。成分総計は1503g/kg、溶存ガス成分という項目が別にあって、遊離二酸化炭素175.0、遊離硫化水素40.6と記載されてありました。
書き方などについても教えていただけたら、必要事項を分かりやすく伝えられるようになると思います。

あまりにすごい自宅湯についても、家で作ってみようと思っているところですが(笑)それでも私はやはり、湯治は湯のみにあらず、行く先を決め、その場へ思いを馳せ、乗り物に乗って移動し、だんだんと場に近づく感じを味わい、着いてからは建物、その周りの景色や空気、中にいる人々の気に触れ、ようやく湯と対面し湯に抱かれその成分を体に染み込ませて体の変化を楽しみ、出される食事を味わい、清潔に整えられた寝具に身を横たえ、そうして家に帰り着くまでの(もしかしたらもっと先まで続くのかもしれない)諸々全てをひっくるめてを湯治と言いたいし、それは自宅湯がどれだけすごくてもかなわぬところだろうと思うのです。

劉邦氏の湯治熱が少しずつ冷めつつあるのかもしれませんが、私は今年、あちこちへ湯治の旅をしたいと思っております。なんの脈絡もなく飛びますよ~。あっちこっちへ。

リクさんを湯垢離(湯治)ソムリエに認定します。

 投稿者:劉邦  投稿日:2008年 1月25日(金)20時39分34秒
  いやいや素晴らしい。
私のフォーマットを使って、という所がまた分かりやすい。
(その意味でも、途中からはフォーマットを用いていませんが、せっかく一行空けて、テーマ別に分類しているのですから、分類されたら良いのに、とか、これは湯質(宿の説明)の項に入れたら、とかありましたが、これは個人的な欲かもしれませんね。(もし出来たらお願いしますね。私のフォーマットを全部用いる必要はありませんし、別のフォーマット(項目)を用いてもいいですので。)

>ふぅ。まったくソムリエは温泉に来てもこんなに緩みのないことしてるのね、と思いながら、額に入れて丁寧に壁にかけられていた分析表を書き写してみました。
・はい。食事中もずっと(寝るまで)パソコンに向っております。(二度目に訪れた宿でも、追記をしたり、あるいは別の仕事をしているのですよね…)
 あと、分析表はこれだけでしたか?
 成分合計(特に「ガス性のものを除く」など)その他、抜けているものがありますが、これは分析表自体がきちんとしていなかったのでしょう。(平成12年の分析表なのに変ですね。)

>これで、ソムリエはこの湯に関してどんなイメージを持つのでしょうか?それを聞きたくて書いてみたんです(笑)どうですか?
・含硫黄ーカルシウム、ナトリウムー硫酸塩炭酸水素塩温泉(硫化水素型)ですので、その通りなのです。
 (↑この読み取り方を含め、分析表自体の読み取り方、その他が書かれた「温泉ソムリエ」だけが持っている本を今度さんにプレゼントしましょう。『湯垢離(湯治)ソムリエ』に認定されましたしね。 なお私が忘れているようでしたら、脇腹を突っ付いて下さいまし。(笑))
 ただ、成分総計が1000を少し超える位なので(成分総計が2000を超えればそれだけで温泉として認められる)、濃い印象は無かったのかもしれませんが、これは現代の科学検査での含有物質ですので、たまにですが違うこともあります。(そういう湯は、それ以外のもの(現在の検査で測定出来ないもの)が入っているのでしょう。)
 その意味でも、「湯は源泉かけ流しでにごり湯。少しだけ箱根の長寿湯を思い出しましたが、あんなに酸味は強くなく、ふんわりとゆで卵の匂いと味がする優しい湯でした。匂いより、味の方に硫黄を強く感じました。強烈な湯というのではなく、じんわりと効いてくるような湯です。」というリクさんの感想は、データを見て感じた通りだな、と感じますが、少しだけ今述べた+αがあると思いました。(なんとなく湯力があるように思いました。そうでなければ、これだけの成分合計でこの感想は無い、というか、成分分析表を見ても何となく、変だなもう少し何かあるような湯だな、という感じがしました。)
 なお、「あんなに酸味は強くなく」というのは当然で、ここはpH6,4ですが、長寿湯(箱根大涌谷の濁り湯)はpH2,9ですからね。

>またおもしろ報告をすると思いますので楽しみにしていてくださいね。

・いやいや、楽しみにしていますよ。
 いつの日か、同じ宿について、全く(殆ど)同じフォーマットで書いて戴けたら、読者も大喜びですね!
 (電話etc.同じに決まっている部分は「劉邦氏と同じ」にして。)
 最近、あまりに凄い湯が自宅で入れるため、湯垢離(湯治)も宿の雰囲気を優先してしまっていますが(先述)、リクさんの投稿を読んで、また湯垢離(湯治)にも行きたくなりました。
 リクさんありがとうございました。

※文中にあった「あまりに凄い自宅湯」は、いずれここでも紹介したくは思っているのですが、ここで紹介出来なくとも、今年(2008年)4月位に講座にて紹介しますので(協会)会員の方は、講座チラシをよくお読みになって下さいませ。
 (自宅の最高風呂、という題名ではないので、ご注意を。快医学の瓜生良介先生も仰っているように、どなたにも0リングテストで合う湯質であり、末期ガンを始め、様々な(「あらゆる」と言って良いようです)疾患に恐るべき効果のある湯ですが、何より気持ちが良いのが良いです。(もちろん体(からだ)の変化も普通の湯とは桁が幾つも違います。信じられないかもしれませんが、私は現在、普通の湯に入りたく思って、温泉に行っている、というのが正直な感想なのです。)
 その最高の自宅湯に入りたい方は、事務局までご連絡下さい。
 公開します。(!)
   ・お問い合わせ&予約先→045-261-3300(予約制です)
   ・場所→ 横浜道場二階
   ・条件→ 会員である事。(なお整体やエステとの組み合わせは最高です!)
   ・料金→ 無料。
        (二回目以降500円。一人入るだけで湯が減り、実際かなりコストかかります故、ご了承下さい。なお、これは現在の料金で事務ミーティングでは今後700円以上にする予定です。)
   ・持ち物→タオル。
   ・その他→普通の自宅でのユニットバスを開放する訳ですから、設備が全く行き届かない点はご了承下さい。
        その為、浴後の休憩場所はありません。(整体を受けられる方は一階道場になります。)
        また事務局と隣接しており、忙しい為、お持てなしは殆どできませんがご了解下さい。
        濁り湯(黒湯)です。
        その他、現在慢性疾患のある方をはじめ(好転反応が出る事があります)、詳細につきましては、遠慮なく事務局までお問い合わせ下さいませ。

◆リクさんへの返信が、「最高の自宅風呂」の紹介、しかも『公開(!!)』になってしまいました。
(次回は、京都嵐山温泉と思いましたが、リクさんが認定されたこともあり、その記念として私が温泉ソムリエに認定された宿にしましょう!)

 どうぞ皆さん「最高の自宅風呂(自宅風呂で無くとも先述0リングにより最高の湯質です)」をご活用して戴き、「体質改善」、健康増進に役立てたり、整体やエステと併用され、その『相乗効果』を味わって下さい!

 (ただ一重に、そのための目的のためだけに公開(開放)します。
  予約制ですので、どうぞ遠慮なく、ご連絡して下さいませ。)

奥日光湯元温泉 板屋

 投稿者:りく  投稿日:2008年 1月24日(木)00時15分41秒
  伊那市は母の出身地です。私は3回くらいしか行ったことありませんが、そんなところあるんですね。

さてと、ではまず、温泉ソムリエに倣って行ってきた温泉の必要最低限情報から。

地名(温泉名)/奥日光湯元温泉
住所/栃木県日光市湯元2530

名称/ 板屋

電話/0288-62-2131
ホームページ/http://yumoto-itaya.jp/
交通/・浅草→(特急スペーシア 約1時間40分)→東武日光
   ・東京→(東北新幹線 約50分)→宇都宮→(日光線 約45分)→日光
   ・新宿・池袋・大宮(JR線直通運転)→(JR特急・特急スペーシア 新宿から約2時間)→東武日光
   *日光駅から湯元温泉まで、直通バス80分・タクシー40分

宿の簡単な説明/・収容数 90名
        ・客室数 和室15室、洋室9室
        ・宴会場 35畳 ・食事処 7室 ・和風レストラン 10卓 22名
        ・ラウンジバー ・おみやげ処
        ・浴場 離れの湯「男体・女峰」 ・露天風呂(男女各1)
        ・駐車場完備

チェックイン&アウト/午後3時~午前10時

湯質/・泉質 含硫黄ーカルシウム、ナトリウムー
       硫酸塩
       炭酸水素塩温泉(硫化水素型)(中性低拡張性高温泉)
   ・泉温 77℃
   ・PH  6.4
   ・知覚的試験 無色透明で苦味、渋味及び強硫化水素臭を有する
   ・陽イオン(総分量 348.5mg)
    ナトリウム134.6、カリウム20.0、カルシウム184.7、マグネシウム6.1、マンガン3.0、第一鉄0.1
   ・陰イオン(総分量 822.0mg)
    フッ素1.1、塩素80.3、硫化水素9.0、硫酸468.2、炭酸水素262.1、チオ硫酸1.4
   ・遊離成分
    メタ亜ひ酸0.6、メタケイ酸98.6、メタホウ酸17.7
   ・分析年月日 平成12年7月19日

ふぅ。まったくソムリエは温泉に来てもこんなに緩みのないことしてるのね、と思いながら、額に入れて丁寧に壁にかけられていた分析表を書き写してみました。これで、ソムリエはこの湯に関してどんなイメージを持つのでしょうか?それを聞きたくて書いてみたんです(笑)どうですか?

私にとっては今回の宿は遠く感じました。元旦で東照宮の辺りが混んでいたのもあるけれど、バスがなかなか進まず、動き出してからはだんだん人の気配がないようなところを走るし、暗くなるし、雪が舞っているしで、一体どんな辺鄙なところへ行くんだろう、と心細くさえなるようでした。終点に着いたのは5時頃でしたが、もう真っ暗で吹雪いていて、宿はどこだろう?と思っていたらすかさず、「板屋ですが…」と番頭さん。歩いても2~3分のところなのですが、ちゃんとマイクロバスで迎えに来てくれているのです。他にも終点で降りた人はいたのに、よくすぐにわかったね、と思うほど感動的でさえありました。いや~、これは嬉しかった。この時点ですでにポイントは高くなりました。

宿は創業150余年の歴史ある老舗旅館と聞いていたので、どんなに古めかしい感じなのだろうと思っていましたが、たいへんこざっぱりとしていて、爽やかな氣の流れる宿でした。客に対応しているのは何故か20代~30代の若い女性ばかりで、温泉宿にありがちなまとわりつくような接客もなく、さらりとしたホテル風の応対でした。そこで老舗旅館という重圧(?笑)からも解放されました。よく見ると、年配のベテラン従業員はあまり客の目につかない奥に控えているようで、ちゃんと奥で締めているらしく、この旅館の意図のようなものが感じられました。
エレベーターの扉が開くと、目の前に年代物の和風家具がさりげなく置いてあり、その上にお正月用の花が飾ってあったり、置物があったり、また、廊下のコーナーなどにもそのような演出が華美でなく施されているのは、さすが老舗の風格、と思いました。

部屋は和室と洋室があるのですが、申し込みの時期が遅かったので洋室しか空いておらず、ますます旅館というよりホテルに来たような感じでした。案内係の方も、まるでホテルウーマンのように必要な説明をしてあっさりと引き下がり、そういう対応も楽です。もっとも、それでは物足りないと思う人もいるかもしれませんが、個人的には、温泉に出かけるのは日常の煩わしさや気遣いからも解放されたい、という思いが強いので、とても気に入りました。

満室のはずなのに、館内は静かで、浴場で会う人もわずかに2~3人。湯は源泉かけ流しでにごり湯。少しだけ箱根の長寿湯を思い出しましたが、あんなに酸味は強くなく、ふんわりとゆで卵の匂いと味がする優しい湯でした。匂いより、味の方に硫黄を強く感じました。強烈な湯というのではなく、じんわりと効いてくるような湯です。雪の中で入る露天もまた格別で、夜には空を仰ぐと星が輝き、湯の流れる音しかしない静寂の中で、新年にふさわしい初湯体験でした。

ここの食事がまた素晴らしく、和風懐石なのですが量もほどよく、上品で見た目も美しく、まだ胃腸の調子が思わしくなくあまり食べられない状態だった私でも、八割ほど手をつけることができ、しかも久し振りにおいしいと思えた料理の数々でした。お正月だったからなのかどうなのか、夕食にも朝食にも料理長のおしながきが添えられ、とても心をこめて作っている感じがして、ありがたくいただきました。朝食にお粥が出たのもとても嬉しかったです。
ただ、少し残念だったのは、若い従業員がまだ慣れていないのか、テンポが良くなかったこと。それは初々しいとも言えるけれど、痒いところに手が届かない感じで、今後に期待したいと思いました。

着くまでは遠く感じたけれど、それだけの思いをして行った甲斐のある宿だったと思います。雰囲気が良かったので、もう一泊してくれば良かったと思いました。宿の雰囲気や食事の感じは、箱根天山湯治郷の羽衣と似ているように思いました。いろは坂を越え、中禅寺湖も越えた奥まで行くと、人の気配もぐっと少なくなり、より自然の中に入っていくという感じになり、険しい自然の中にあんなに優しい湯があることの不思議を思ったりしました。湯治というのは、行こうと思った時から始まっていて、その道中もたいへん意味があり、湯治場に向かう道々で俗世間の垢を少しずつ落とし、湯治場で自然と一体になり、新しい自分になって下界に帰るということなのだろうな、なんて思ったのでした。

来月は、箱根以外にまたまたとんでもないところへ行く羽目になってしまい(汗)どうしてこんなにドツボにはまっているのかわかりませんが、またおもしろ報告をすると思いますので楽しみにしていてくださいね。

「0地場」を求めて。 入野谷(南アルプス生涯学習センター) 

 投稿者:劉邦  投稿日:2008年 1月21日(月)17時32分17秒
  地名(温泉名)/長野県伊那市
住所/長野県伊那市長谷市野瀬405番地

名称/ 入野谷(南アルプス生涯学習センター)

電話/0265-98-3130
ホームページ/http://www.clio.ne.jp/~fcam/irinoyahed.html
交通/◆JR利用 (下記の所用時間は、伊那市までの時間です。)
     中央東線(東京->岡谷・辰野)-飯田線(伊那市)
     伊那市駅下車:東京から伊那市まで約4時間
     中央西線(名古屋->塩尻・辰野)-飯田線(伊那市)
     伊那市駅下車:名古屋から約3時間40分

動機/日本唯一の0地場である長野県分杭峠に行こうと思い、その近くでの宿を探したところここの宿が見つかった。結局、宿泊としてはもう一つの候補であった美ヶ原高原の大西荘にしたのであるが、ここの場所も研修やセミナー用施設でもあるので、今後合宿などで使えるかとも思い、立ち寄ってみることにした。
 (理想の宿を求めてか?△ )

宿の簡単な説明/シングル19室・ツイン7室。和客室 [3階]定員4名・6室
床の間・広園を備えた8畳和室で、グル-プ討議や寛げる宿泊室。
        定員42名と62名の二つの研修室有。体育館、瞑想室有。一階の売店では、長期滞在に不自由のないよう日用品を中心に地元の特産や「気の里」の無公害・無農薬の農産物加工品などを提供している。
        出来てから年月がさほどたっていないためか新しくて清潔である。

チェックイン&アウト/午後3時~午前10時

接待/△○
客室/入っていないので分からないが、ホテル風。
   場は良い。

周囲/◎
自然度/◎
良い場所(イヤシロチ)?/◎

風呂/△
    サウナ風呂
    鉱泉湯(塩見鉱泉)約15km程遡った三峰川渓谷沿いの百年余の歴史に富む旧塩見荘の鉱泉水を運搬供給。
    (いつものように風呂場の着替え所に掲げてある分析表を書き写す。
     メタ珪酸13,9、遊離炭酸(Co3)25,0、硫化水素(H2s)3,6、ヒドロ炭酸イオン(HCO3)144,4(!)等を含有。
     pH、7、3。
     含有物総量1,133ミリグラム。
    ・しかし、あまりに塩素臭くて一瞬しか入れなかった。塩素は一瞬でも体内に入ってしまうのであるが…)

    妙水湯(活性水) 日本最古の断層と云われる中央構造線の岩盤から湧き出る自然水に、医学博士宇野英聖先生の手作りによる活性丸を作用させた妙水を岩風呂風に仕上げてある。
             医王石・麦飯石・千枚岩・ラジエコー・トルマリン他、鉱物質や薬草など植物質の数十種類に及ぶ成分を幾つかの工程を経て、セラミック状に焼き上げて貯水タンク内に設置し、薬品無添加の自然水(飲用適)を通過させることにより、粒子の細かな浸透性の高い、より良質の湯として好評を博している。
    ・この湯は割と良かった。

    展望大浴室   自然石を配置し、入り野谷の郷の山脈を眺望しながら入浴できるよう工夫。
            浴槽内にはジェット水を配し、床面には三峰川の流れをイメージしたようにデザインすると共に、打たせ湯も設けてある。
           ・これまたかなりの塩素臭さで入ることも出来なかった。

温泉力/△

部屋食/×

総合評価/△○(ともかく場は良い)

(私にとっての理想の宿度→△)
連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/△○

今後/△(0地場の合宿が可能になったら、もう二つ近場の候補があるが、おそらく雰囲気、設備からしてここが良いだろう。)

皆さまへのお薦め度/△○(場ということなら◎)

長野 美ヶ原温泉 「大西荘」

 投稿者:劉邦  投稿日:2008年 1月16日(水)20時58分10秒
  地名(温泉名)/ 信州美ヶ原温泉
住所/〒390-0221長野県松本市美ヶ原温泉

名称/ 大西荘

電話/0263-32-5648

ホームページ/http://www.onishiso.com/
交通/松本駅よりバスで20分(車で15分)

宿の簡単な説明/客室14室(60名収容)
       パンフには「あまりにも短い花の盛りを惜しむ心… 私たちはこの時、この席を一期一会の心を添えて、皆さまをお迎えします。」との事!

チェックイン&アウト/午後3時~午前10時

動機/日本唯一の0地場である長野県分杭峠に行こうと思い、その近くでの宿を探したところ南アルプス生涯教育センターという所があったが、私が極秘(?)にして大切な情報源としている本にもこの宿が掲載されていたため、どちらに行くか迷ったのであるが、最終的にはこちらが部屋食でしかも落ち着いている感じだったので、この宿に行くことにした。
(理想の宿を求めてか?○ )
※私が湯垢離(湯治)場所を選ぶ時の情報源の一つにしている先の本の題名を公開しよう。
 「この温泉が好き!」(日本秘湯に入る会編。岩波書店刊)
 この本は、私が箱根強羅の太陽荘に訪れた時に購入したもの。
 なお、以下に、この本に掲載されたこの宿の紹介文を引用しよう。
 (…と、引用までしたところで、実際に宿に向かう。
  着いた途端、「これは、引用文章とはちょっと違う部分も…」と思う。
  そこで、引用文章にコメントをする形で書いてみることにした。
  なお、コメント文章は(※ )とする。)

●総合宿評価(引用文にコメントの形にて)

「心遣いと工夫が光る、和風の宿〈取材者〉ちかこ

 ◆女将の心遣いがあふれる旅館
  松本市の郊外にある美ヶ原温泉。
(※確かに郊外である。しかし松本市というよりは神奈川県とか東京の郊外という感じ。
  ただ部屋からの山の眺めは良い。)

  奈良時代から名湯として知られていたという、歴史ある温泉です。
  有名な高級旅館が立ち並ぶ中、「大西荘」の看板を見たときには正直言って「他の宿にすればよかったかな」と思ってしまいました。
(※全く同感で、この文章を読んで覚悟をしていたものの、すぐそばの立て看板に唖然。。
  正面玄関に、さらに…。これでは普通の民家というか、と同行のスタッフが言う。)

  でも玄関を入ってすぐ、それがまったくの取り越し苦労であったことに気づきました。
(※私はさらに納得しました。
  しかし、迎えてくれた女将さんの笑顔と「疲れたでしょう」という威勢の良い声は4時間以上の長旅には嬉しかった。)

  館内はとてもきれいにされていて、あちこちに美しい花が生けてあり、とても風情があります。
(※私たちの時はありませんでした。また風情は私には感じられませんでした。)

  着くとすぐに、正面の談話室に通されました。ここにはセルフサービスの冷たい麦茶とさまざまな観光パンフレットが置いてあります。冷たいおしぼりが出され、お茶を一服しつつチェックイン。すぐに部屋に案内されるのではなく、一服してから、というのもいい趣向です。
(※私たちの時には通されませんでした。
  通されるのかな、と思っていたら、すぐに威勢の良い声の仲居さん(お嬢さんかしら…)部屋の案内をされ、談話室にはお婆ちゃんが寝ころんでテレビを見ていました。微笑ましいですね… )

  大西荘は1957年の創業。建物は創業湯治のものを改装しながら使い続けています。築四十年を過ぎた館内はだいぶ古くなっているのですが、その古さを感じないくらい、いろいろな演出が館内のいたるところに見られます。例えば、中庭の鉄骨の柱には葦簾(よしず)が巻いてあって、まるで竹の柱のように見えます。クーラーの室外機の前には竹垣が、廊下の突き当たりには生け花と行灯(あんどん)が……そのままでは単なる古い旅館なのですが、インテリアを工夫することで古さがかえっていい味になって、和風のしっとりした雰囲気をかもし出しています。このセンスには脱帽しました。
  もう使わない古い部屋のドアの前に目隠しの簾(すだれ)がかかっていて、色とりどりのリボンのようなものが付いていました。でも、これどこかで見たことがあるような……女将の花岡恵美さんに聞いたところ、こんな答えが返ってきました。
 「これ、水引なんですよ。息子の結婚式でいただいたご祝儀袋の水引を飾ったんです」なるほど、たしかに水引です。「水引にはお祝いの『気』が込められているでしょう。その『気』をお客さんにも分けてあげたいと思って……」
  こういう心遣いにも脱帽! 女将さんの温かい気持ちを感じました。
(※女性ですのでそうした細やかなところの工夫に感じ入るのでしょうが、壁やドア、至る所の傷跡など、やはり古い旅館というか古い民宿という感は免れないでしょう。
  しかし、何時間か宿に馴染んでくると、確かに執筆者の「ちかさん」の仰るように、この宿の花などの気遣いが分かってくる。
  きっと、最初ガッカリでも住めば都となるような宿は、こうした心遣いが無意識に入ってくるからなのかもしれない。)

  ◆露天風呂はなくても、いい湯があれば
   大西荘のお風呂は内湯のみです。それほど広くもなく、造りもひと昔前という感じのタイル張りです。ところがよく観察すると、タイルはすみからすみまで丁寧に磨き上げられ、清潔そのものです。そして浴槽には温泉が常に掛け流しになっています。
   お湯につかると、自分の身体の分だけお湯がザーっとあふれ出て、これが何とも気持ちがいい! 広めの窓を空けると竹垣が見えて、いい景色、とまではいきませんが、なかなか落ち着きます。立派なお風呂でなくとても、露天風呂がなくても、くつろげるいい湯だなあ、と思いました。
   「お客さんから『お風呂が狭い』と言われることもあるんですよ」と女将は言います。「予約の電話で露天風呂がないって言うと『じゃあいいです』って電話切られちゃったり。でも掛け流しにするなら、今の規模がせいぜい」
   大西荘の湯量は毎分12、5リットル。これだと浴槽を広げたり露天風呂を造ったりすれば、掛け流しは難しくなります。規模を大きくして循環風呂にするくらいなから、今のままで掛け流しを選ぶ女将の気持ちは良く分かりました。
(※そう言われてみれば、確かに清潔にしているのでしょう。女性の目はしっかりしています。
  普通見では古い自宅のタイル張り風呂でしょう。明るいのが嬉しいです。
  そう、ここの宿は陽がよく入り明るいのが特徴です。
  浴槽の底を調べると、ところどころがジャリジャリしている。これはきっと源泉に混じっている砂なのだろう。)

  ◆家族総出でつくる料理
   大西荘は主に家族四人で切り盛りしていますが、その全員が調理師免許を持っているというから驚きです。当然、料理も四人の合同作品。それぞれの得意分野を生かしているのでしょう、和洋折衷の手づくり会席。高級割烹顔負けの繊細なお通しが出たと思えば、ボリュームたっぷりのシイラのソテーがあり、目にも美しいお造りのあとには、鷄の竜田揚げが出てくるといった感じです。どの料理もおいしくて、つくり手の心がこもっています。新鮮な旬の食材を使った丁寧な料理は、品数もボリュームもしっかりあって、心から満足できました。
  板長の大西荘社長、花岡則夫さんは「より安全でよりおいしいものを提供したい」と、自分で畑を作ってハーブや野菜を栽培しているそうです。
(※うーん、、この宿の全体的雰囲気を考えれば、料理は特に洋的なものは秀でている。
  目にも美しいお造りなどは無かったし、刺身は美味しくは無かった。
  (ただ、別注文の馬刺しは解凍ものではあったが、信州馬の美味しさを久しぶりに味わえた。)
  山菜の天ぷらはとても美味。)

  ◆もっと部屋数を減らしたい
  大西荘は04年の改装で、部屋数を減らしました。小さな部屋は隣とつなげ、二間続きになりました。「本当はもっと客室を減らして、その分もっとサービスを徹底したい」と女将さん。今後はさらに部屋を減らし、その分トイレや洗面台の付いた部屋へとグレードアップさせていくつもりだそうです。
  「お客様と顔を合わせてふれあうことが大好き。だからいつも、どうしたらお客様に喜んでいただけるかな、と考えながら暮らしているんです。お客様にほめていただけると、それだけでうれしくなっちゃって、またやる気がでてくるんですよ」と笑う女将さんには本当に頭が下がりました。
(※とは言っても、女将さんとは、最初の挨拶以外はお会いできず残念だった。)

接待/△○
  (心遣いはあるが、言葉が威勢が良いので、何かを頼む時に気合を入れて、相手の言葉が終わったらすぐに頼まなくてはならない。女将さんは良い人なのだが。)

客室/△
   古いのは否めないが、先述したようにまどからの景色、のどかな感じは良いだろう。
   その意味では○である。
   ただ、このようなほのぼのとした郊外の感じを味わうなら、わざわざ4時間以上車を走らせなくとも私の所(横浜)からだったら、丹沢にもある。(空気や氣の質も含めて。)

 音/○ 時折り私道の車の音がするが田舎風情で良い。
  眺め(色)/○ 北アルプスの山々がすぐ近く(一キロ位)に見えるのは良い。
 (泊まった部屋/桔梗(ききょう) )

周囲/△○

自然度/○

良い場所(イヤシロチ)?/○

風呂/○
   (内湯 男1女1 コメントは先述。)

湯質/△
   (先書には掛け流しと書いてあったので訪れたのであるが、確かに新鮮な湯ではあるが一つ力が…と思って、朝、着替え場所をもう一度みたら、なんと消毒(塩素系)&加温有りであった。う、うーむ。)

   以下、風呂場の着替え場所に掲げてあった「温泉分析書」を書き写したものを記載するが、
 ここの風呂に入りながら、この軽い泉質だったら、近場(横浜)の中里温泉とのデータとも較べたいな、と思ったので、イオン量を中里温泉と比較できるようにしてみた。
 〔 〕内に記したのが、「ここの宿の泉質」である。

   ・台帳番号→混合泉(第2、3、4、5源泉の混合泉)
   ・源泉温度→42、2度。
   ・湧出量→ 12、5リットル/分
   ・pH.→ 8、6
   ・泉質→ アルカリ性単純温泉。(アルカリ性低張性高温泉)
   ・陽イオン〔総量123,1ミリグラム〕
     →リチウムイオン0,04〔0,03〕、ナトリウムイオン20,0〔89,2〕、カリウムイオン1,36〔1,2〕、カルシウムイオン15,0〔32,4〕、
    マグネシウムイオン6,05〔0,02〕、マンガンイオン0,03、ストロンチウムイオン〔0,2〕第一鉄イオン0,12、アルミニウムイオン0,50。

   ・陰イオン〔総量262,6ミリグラム〕
     →塩素イオン19,3〔25,4〕、フッ素イオン〔1,3〕、硫酸イオン32,6〔210(!)〕、炭酸水素イオン〔23,8〕、炭酸イオン〔1,8〕、ヒドロ炭酸イオン60,7、メタケイ酸イオン53,5、メタホウ酸イオン3,10、有機質0,32。
   ・遊離物質→ メタケイ酸〔32,2〕、メタホウ酸〔0,9〕。
    〔調べ→ 平成15年6月12日〕

温泉力/△△
   パンフによると「当館自慢の天然温泉は「一里の湯」といわれ、湯上がり後、一里歩いても湯ざめしないと評判です。」との事で期待していたのであるが、それはちょっと言い過ぎであった。

ビール/○ (生ビール有。アサヒスーパードライと黒生、ハーフ&ハーフの生もある。一杯650円(タンブラー(小ジョッキ))グラスだと400円)
       ただ、運転して下さったAさんと飲めて美味しかった。

部屋食/×
   部屋食ということだったのだが、個室にての別食事所であった。
   私は構わないのであるが、その場合は、別部屋となります、と仰るのが普通。
   実際行くと、とてもすがすがしい間取りであったが。
   (食べた部屋「梅」)

食事/△
   上記の如く天麩羅と馬刺し(別注)は美味。

(氷)水/△
 (最初、一人一つ分でポットをお願いしたところ絶句されたが頼んだところ、大きなポットで氷水を出してもらった。有り難し。)

寝具(寝心地)/△

金額/一泊二食付8000円~
 (ここでは皆さまの都合上、二人&夕朝二食付きを基本として紹介させて戴いている。
  2007年5月調べ)
    なお、私たち氣道家の場合、朝食は抜きなので、その料金を伺うと送られてきたパンフの裏に3パターン書いて下さったので、それを以下記載する。
    ☆8400円(ビジネスコース)
      夕食のみ片泊まり  7200円+360円(消費税)+150円(入湯税)
   ☆10500円(ノーマルコース)
    夕食のみ片泊まり  9000円+450円(消費税)+150円(入湯税)
   ☆12600円(グルメコース)
    夕食のみ片泊まり  11340円+150円(入湯税)
 (一人/OK)

通信環境(インターネット環境etc.)/○

総合評価/△
  この宿が先述した著書に掲載されていたことで、その書の情報について今後は考えなくては、とまで思っていたが、この宿には太陽山荘と共通した香りがある。
  それは居心地良い民宿的という感じであろうか、何にせよ古く、一瞬ちょっと…はある。
  その意味では今思いつくのは、B級という言葉である。
  いわゆる宿としては…であるが、しかし捨てがたい、そうした宿がここであることは確かである。
  宿や湯は好みがある、その意味でも、この書、そして私自身が書いている感想もくれぐれも信じないよう、改めてお願いしたい所存である。

(私にとっての理想の宿度→40%)

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/×

今後/×
   (しかし、皆が行きたい、あるいは近場で仕事などあれば行きたい。
    また、先述のビールの項で書いたAさんとだったら行きたい。)

お薦め度/△
  年に一、二度必ず「砂療法」のために伺う、千葉白子海岸綱吉屋(既にアップロードしてある)の雰囲気を山の景色と共に長野にて味わいたい方には、ぜひお薦めである。

  玄関先にツバメの巣があった。
  四羽の雛がピーピーと言い母鳥が餌を上げていた。
  夜、父鳥も戻り、眠っていた。
  明日、玄関が開くのは何時なのだろう、と思ったが、父鳥は玄関の閉まる前に戻り、夜は家族で、この宿内で過ごし、そして明日のことも知っていることに気付く。
  この宿が心地良いのだろう。

了解です。

 投稿者:淨潤 (劉邦)  投稿日:2008年 1月16日(水)20時51分28秒
  了解です。(今日もお合いてできましたね。うれしいです。)
では、次(大西荘)の次の次くらいがいいですよ。

明けましておめでとうございます

 投稿者:りく  投稿日:2008年 1月15日(火)23時21分51秒
  ようやく主が新年の口火を切ってくださったので、私も近々日光のご報告をしたいと思います。
日光は近くて遠い雪国でした。途中で遭難するんじゃないかと思いました。
でも、それだけの思いをして行った甲斐はありました。
湯よし宿よし、奥日光湯元の温泉の話になります。

明けましておめでとうございます。

 投稿者:淨潤 (劉邦) …お正月くらい本名  投稿日:2008年 1月15日(火)19時09分3秒
  皆さま、明けましておめでとうございます。
(投稿が遅れましたが、一月自体が「お正月」なので、ご寛容の程。
ちなみにお正月は昼からお酒を飲んでいいのですって。(そうでなくとも、以前の会報(お正月の過ごし方)にありましたよネ。あれは多くの賛同のお便りを戴きました。)

閑話休題。
リクさんも日光方面に行かれたとのことですから、
「来年は東海道中膝栗毛湯垢離(湯治)旅の続きとして、いよいよ湯河原の宿について初公開していく予定です。
 また近場中心の湯垢離(湯治)宿探索ですので箱根の未公開宿や、あるいは遠方でもこれはと思ったところはご紹介します。
 玉川温泉の記事も早めにアップロードしたいです。(湯河原よりも先のほうがいいかナ。)」
…とは書きましたが、次は、ちょっと遠方からご紹介しましょう。

偶然にも野口晴哉先生も行かれた(朴歯の下駄参照)美ヶ原高原の温泉と、日本唯一の『0地場』近くの温泉からという順番にしましょう。
(予定は明日アップロードです。)

おまけの更新~そして未来へつづく

 投稿者:りく  投稿日:2007年12月29日(土)00時31分41秒
  今日の整体は温泉みたいでした(笑)湯温は38℃とのことでしたが、もっと熱く感じましたね。
この一年、ほんとうにありがとうございました。
この掲示板をきっかけに、整体だけでなく湯治にもはまってしまいました。羽衣は既に別宅となりつつあり…。
いろんな楽しみ方を教えていただいており、それはそのまま生きる歓びにもなっているように思います。
私も実は凝り性ですし(でも師匠ほどではない)、実は人体実験が好きですので(でも師匠ほどではない)、こういうことを真剣に行なっている人がいて本当に嬉しい限りです。これでおおっぴらにのめり込めます(笑)

有馬の連載が終わったとのことで、自由投稿も可能なようですね。
元旦に湯治合宿第一号、行ってまいります。箱根は駅伝で混むので、今回は日光方面にしてみました。この掲示板の初期に栃木方面の宿紹介がありましたが、そこには掲載されていない宿です。良い調子で行けるといいのですが。私にとって湯治はいつもチャレンジです。レポート楽しみにしていてください。

今年もありがとうございました。

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年12月28日(金)21時54分42秒
  今年も残りわずか。
有馬温泉の紹介も一応終了、リ○さんの整体も終え、この場も今年はもう更新しません。
(こんなコメントをここに書くのも変ですが、後日ブログetc.になった時には整理されると思い、書いてしまっています。
 その意味で、今後は、あまりまとめず、あちこちの場所に飛ぶかもしれませんが、ご了承ください。
 …とは言っても、来年は東海道中膝栗毛湯垢離(湯治)旅の続きとして、いよいよ湯河原の宿について初公開していく予定です。
 また近場中心の湯垢離(湯治)宿探索ですので箱根の未公開宿や、あるいは遠方でもこれはと思ったところはご紹介します。
 玉川温泉の記事も早めにアップロードしたいです。(湯河原よりも先のほうがいいかナ。)

 なお以前より、宿選びの際に接客を重要視していることを申し上げていますが、最近、私は湯垢離(湯治)の面よりも、接客のことを優先してしまっています。
 おそらくは、この2年間、湯垢離(湯治)探求が度重なったため、仲居さんなどにかえって氣を使うことに疲れてしまったからでしょう。
 (そのため、もとよりそうだったのですが、できるだけ接客無い形を無難として選んでしまい、仲居さんのいない形式(天山(羽衣)etc.やホテル)をつい求めたくなっています。)
 もう一つの理由は、私のもう一つのテーマです。
 それは、遠場より近場というスタンスもそうですし、その結果、幸せの青い鳥は同じ住所にあったと、利世館のことを掲げましたが、
 さらに青い鳥は自宅にいます。
 つまり、自宅のお風呂です。
 様々な湯垢離(湯治)を通して、外なる自然により、内なる自然を活性化させるという目的で、この掲示板を創りましたが、外なる自然が、遠方ではなく自宅だったら越した事はありません。
 様々な工夫をしました(いつか、その経緯も、ここで書きたいです)が、やはり温泉には負ける。
 それが究極ではないか、と思う自宅の風呂を見つけました。
 すでに数ヶ月経っていますが、もう少し、私そしてスタッフや会員の方の人体実験を通して確認した上で、この掲示板に公開するつもりです。
 (これまた、それを見つけるまでの経緯と共に、来年の掲示板予告ですネ。)

 …以上、接客の件と自宅風呂の件の、二つの理由で、湯垢離(湯治)探求が薄れている現状ですが、これは湯垢離(湯治)を軽んじるということではなく、むしろ、接客に左右されない良い湯質(ただ近場が中心とはなりますが)や、接客面や居心地が良い宿を紹介したい、という意味で捉えて戴けたら幸いです。

 ともあれ、まだ掲載していない宿が50以上ありますので、それらを紹介しつつ、(そしてそれらの紹介もゆくゆくのブログに甘えランダムになってしまう可能性があることをご了承下さいませ)、上述の理由で、まったくゆっくりの湯垢離(湯治)旅になってしまいましたが、(私はN先生以上の凝り性のようで、毎日或る方の屋台ラーメンしか食べない方が8カ月連続で続きましたが(ちなみに私は一日一食です)、それ以降は体調もあり薄れていきました。その周期を考えると、湯垢離(湯治)だけの集中度合いは毎日ではないので、計算すると今年の3月まではなると言うことです。)
今後新しく行く宿も、この場で紹介したく思っています。(これまたゴチャゴチャになりそうですが、ブログ形式に甘え。)
 なお、現在では、溜まっているものを皆さんの読みやすいようなペースでアップロードすることだけを心がけていましたので、その意味では、今述べたペースで来年はちょうど良いかな、と思っています。

 …などなど、思いつつ、来年の抱負を申し上げました。
 どうぞ、来年もよろしくお願いします。

有馬温泉 「欽山」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年12月27日(木)22時27分12秒
  地名(温泉名)/有馬温泉
住所/〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町1302-4

名称/ 欽山

電話/TEL. 078-904-0701(代) / FAX 078-904-1548 E-mail: info@kinzan.co.jp

ホームページ/http://www.kinzan.co.jp/
交通/JR山陽新幹線 新神戸駅より北神急行経由 神戸電鉄 有馬温泉駅

動機/有馬温泉で最も有名な高級宿なので一度はと思っていたが、電話して消毒、循環は行なっている事を知り、行く氣が無くなってしまったのだが、この度、スタッフの労いを兼ねて湯質は別としても挑戦してみることにした。
 (理想の宿を求めてか? ○△)

宿の簡単な説明/有馬温泉最高の宿として名高い。
        36室。ホテル風。

チェックイン&アウト/◎(三重マル)午後1時~午前12時

接客(接客が宿泊者(そして湯垢離(湯治)客にも)には一番のポイントと思い湯質よりも前に位置している)/○
   高級宿故、上品、丁寧に応対してくれるし、いわゆる最高級ホテル的なラポール(気持ちの交換)もとりながらの居心地良い接待であった。
   また来たくなる。

客室/◎
   前述したように宿というより完全にホテル(たとえば有馬グランドのように)なのだが、広々と休める雰囲気である。(これは、この宿(ホテル)全体に漂う雰囲気である。)

 音  (聴覚)/○△(時折り車の音)
 景観 (視覚)/○△(庭の木々)
雰囲気  (触運動覚&内覚)/◎(上述したように、安定した休息感が得られる。VIP的な感覚もある。
トイレ/○
寝具(寝心地)/○
 (泊まった部屋/601、611(和洋室)どちらも非常に広い。)

周囲/△

自然度/△○

良い場所(イヤシロチ)?/○

風呂/○
  内湯(奥に露天)2(男女、朝交替制)

湯質/△~△×(有馬としては)
  さて、いつものように、風呂場の着替え場所を探すが「温泉分析書」は、遠く天井のほうにある。
  そのため椅子を使って、書き写す。
  まずは消毒、循環、加水と。
  これは上述したように知っていたこと。
  横の分析書は…
  あらあら、極楽泉源だ。
  となると、高山荘華野やねぎや陵楓閣などと同じ。
  そこで、調べると調査日も同じであったので、ねぎやに掲載したものを転載する。

  ・泉名→極楽泉源。
   ・源泉温度→94,3度。
   ・pH.→6,39。
   ・密度→1,01860。
   ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉。(高張性、中性、高温泉)
   ・イオン総量(蒸発残留物)→2,7600ミリグラム。
   ・知覚的試験→無色透明、金気、塩味を有す。放置すると茶褐色の沈殿を有する。
   ・ラドン43Bq/キログラム以下(3,6マッヘ以下)
   ・陽イオン(総量11,900ミリグラム)
     →リチウムイオン22,3、ナトリウムイオン8,430、カリウムイオン2,290、カルシウムイオン1,130、マグネシウムイオン9,25、
      マンガンイオン5,91、ストロンチウムイオン13,8、第Ⅱ鉄イオン20,2、アルミニウムイオン0,03以下、亜鉛イオン2,13。

   ・陰イオン(総量16800ミリグラム)
     →フッ素イオン4,59、塩素イオン16500、臭素イオン8,84、硫酸イオン0,9、炭酸水素イオン281、炭酸イオン0,02。

   ・遊離物質→メタケイ酸121、メタホウ酸246、遊離二酸化炭素192。
   ・微量成分→総水銀0,00005以下、総砒素0,03以下、銅イオン0,03以下、鉛イオン0,03以下、カドニウムイオン0,03以下。
   (平成11年1月28日。)

 ※なお、ねぎやの評価は△~△○であった。
  ねぎやは、加水なく循環も随時補給循環式(新湯は一日あたり浴槽の二分の一を補給(タンク輸送900メートル))ということもあるのだろう。(ただ、ねぎやのほうが塩素臭はあった。)

温泉力/△○
  ねぎや陵楓閣 は○△、同じ源泉の高山荘華野は○(湯質は○~○△))であった。

  「腐っても有馬」ではあるが、少し腐り過ぎている感はあると書いたランスイも同じ△○だが、それよりは上ではあろう。

部屋食/○
(四名以上だと個室別部屋。(そこは全て広い部屋。箱根の萬粋楼福住を思い出す(似ていないのに)。 )

食事/◎
 嵐翠 は三重マルであった。(お造り(刺身)、土瓶蒸しなど、一番懷石の判断になるところではそうならざるを得ない。(松茸もなお、食器はどちらも素晴らしい。私が知っているだけでも数十万の器があった。)

ビール/◎
 三重マルである。恵比寿の生有り。
 (ちなみに嵐翠 は△でキリンラガー中瓶が冷蔵庫にあるだけであった。)
 (氷)水/◎

金額/△

 (ここでは皆さまに活用され安いよう、温泉宿の基本である二人&夕朝二食付きの料金を紹介させて戴いている。
  2007年7月調べ)

 嵐翠は36750円~

通信環境(インターネット環境etc.)/△○
 場所によりけり。

 (有馬中心地も×であるが、ここは外れていても×であった。
  そして、この部屋に来てすぐに、ここは×であろうと思った。

総合評価/○
 高級宿特有の余分な接客や飾り気が無いのが良い。
 その分を部屋の広さや居心地の良さとして提供してくれている。
 ついでに温泉(金泉)も付いているという感じなので、湯垢離(湯治)目的だと失望だが、湯垢離(湯治)で得られる心身のリフレッシュが宿(ホテル)から得られる点は買いたい。
 これで湯も源泉掛け流しなら最高なのだが。

〔癒し宿(=「氣道」で言う『心身の文法』の原則0)評価〕

 ●心身の疲労を取る落ち着く「癒し宿」(すなわち『落ち着き宿』度→○以上
  (その中でも〈落ち着き宿ではなく〉、心身がリフレッシュされる『転換宿』度→○以上)

〔元氣宿(=同原則1)評価〕

 ●今後の夢がどんどん出る「夢宿」 (すなわち『発想宿』)度→○~○以上
  (その中でも〈発想宿ではなく〉、企画&実行力になる『実行宿』度→○以上)

(私にとっての理想の宿度→○△~○以上 ちなみに嵐翠は○であったが、ベッドで寝れる部屋があるのは嬉しい。)

金運宿?(今回つけた)→ ○(上述、箱根の福住(萬粋楼福住)のことを部屋食の項で書いたが、ここは雰囲気だけでなく、確かに共通する匂いがある。また別の感覚では、たとえばここに金粉がふったとしてもとっても自然に感ずる。)

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/○

今後/◎(嵐翠は◎)
 兆楽同様に、洋室(こちらは和洋室)でも部屋食にしてもらえるのが嬉しい。
 素泊まりでルームサービスだけで可能なら更に嬉しいのだが。

お薦め度/○(嵐翠は◎)


※宿泊予約の際、私の名か「氣道」協会と言って戴いても構わない宿かどうか?/(あるいは宿泊時に?)○

いつの時点での評価か? →2007年10月。

有馬温泉 「嵐翠」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年12月23日(日)00時04分37秒
  地名(温泉名)/有馬温泉
住所/〒651-1401 神戸市北区有馬町1684

名称/ 橋之家別館 嵐翠 (らんすい)

電話/(078)904-0825 FAX(078)904-0252
ホームページ/http://www.ransui.com/
交通/JR山陽新幹線 新神戸駅より北神急行経由 神戸電鉄 有馬温泉駅
   (駐車場有り20台。無料。)

動機/有馬温泉の中心から最も外れ、夏は河鹿蛙(カエル)と蛍が見えるひっそりとした高級宿という事に惹かれて。
 (理想の宿を求めてか? ○)

宿の簡単な説明/有馬温泉の中でも今や少なくなった純和風木造の小さな宿。
        仲居さんに伺うと大正時代に別荘として創られ今でも残っている部屋があり、昭和42年に旅館として創業。
        橋之家本館のほうは今では閉鎖されているとの事。
        なお全9室で20人程で一杯だそうだ。
        場所は、有馬の離れとも言うべき所にあり、山道を奥に進んでいくと沢の脇にある。
        有馬の隠れ宿である。(仲居さんに言うと皆さんもそう仰るとの事。)
        ロビーまで、そしてロビーに足を踏み入れてなおさら、居心地の良い感じが訪れた。

チェックイン&アウト/◎午後2時~午前11時
 (あるホームページではチェックアウトは午前10時と記載されていたが11時でOK。)

接客(接客が宿泊者(そして湯垢離(湯治)客にも)には一番のポイントと思い湯質よりも前に位置している)/○
   高級宿故、上品、丁寧に応対してくれる。これは有馬らしくない程。(仲居さんは良く言えば燐とした、悪く言えば少しキツめな感であった。)
   (その後、二回目の時は、一回目の仲居さんではなく、品が無い、着物の着方も変、応対も…とスタッフが怒った程の方であった。確かに私も、ちょっと…と思ったことを、翌日その話を伺い思い出した。
    なお、一回目の時の仲居さんは女将さんでもあった。ご姉妹で経営されているそうで、そのお姉さんも燐としながら柔らかくとても素晴らしい方である。)

客室/◎
   有馬とは思えない。
   有馬の中心街の宿は全て盆地のように暗い感じであるので私の好みではないが、そのため今までは中心地を離れた高台の宿を他の仕事の時には利用していた。(それでも、この表記のために、中心街のほとんどの宿も仕事として行ってはいるが。)
   ここは高台とは全く逆で、山中でひっそりと佇んでいる感じである。
   関東横浜近辺で言えば奥湯河原(特に「石葉」に来たような感じである。沢の音は箱根「福住楼」のようだ。
   (なお私が泊まった時には他の客はどなたもいなかった。それ故、風呂も貸切とさせて戴いた。)

 音  (聴覚)/◎ (沢の音が心地よい。時折り河鹿(カジカ)の鳴き声がまた良い)
 景観 (視覚)/◎  (絶景ではな木々や石蝋の見える庭であるが、この部屋にはとても合っている。修善寺の「落合楼村上」をこじんまりとさせた感じ。)
 雰囲気(触運動覚&内覚)/◎(静謐で落ち着く。この点では兆楽の離れ(金泉、銀泉付)以上の雰囲気である。)
 トイレ/○
 寝具(寝心地)/△(これは不思議ではあるが、高級宿は何故かそう。)
 (泊まった部屋/泉。二回目白鷺。)

周囲/○
自然度/○ (この二つが○は有馬ではあり得ないであろう。)

良い場所(イヤシロチ)?/◎

風呂/○
    露天 1(金泉。内湯の外にあり。循環量過多だが、朝は陽光が湯面に反射し心地よい。
         見るとトンボが仰向けになっていた。死んでいるものと思っていたら、そのうち
         陽光の中に飛んでいった。)
    内湯 男1女1(一つのほうには露天無し)
    なお、嵐翠のお客様専用の温泉が橋乃家本館にある。
 (タオルは風呂場?→○)

湯質/△~××
    かなり薄い。(味見しても口を濯がなくてすむ位のしょっぱさ)ヨードチンキ臭が漂う。
    ××としたのは、二回目は女性のほうの風呂が温泉ではなかったから。(!!これは無いだろう。)

  いつものように、風呂場の着替え場所を探すが「温泉分析書」は無い。何も文書は無い。
  フロントに伺うと、露天は最近出来たので分析書はまだ、との事。
  それで、コピーをお願いしたところ、上大坊と同じ天神泉源との表記に驚く。
  上大坊は濃いのでは有馬一番なのに。
※【重要情報】 → 濃く見えるから良いのではない。
          有馬の金泉は、第二鉄イオンが空気に触れ酸化し(サビ)て赤くなるのである。
          そのため、源泉に近く、空気に触れなければ、赤くはならない。
          この点が有馬のような湯を観る時に最も重要なポイントになる。
          たとえば古泉閣は薄く見えるが、感覚的には濃い。
          この新しい湯質のための濃さは、赤くなった時の濃さの感覚とは異なる。
          生ビールのような、まだ活きている感じが濃く、クリーミーな感覚である。
          それが時間がたち(空気に触れ)、色も濃くなると、クリーミーではない別の強さを感じる。
          その感覚の違いが、同じ「色の薄さ」であっても、実際に薄いのか、それとも鮮度が良いために薄いのかを判別する基準になる。
          これは、多くの有馬の湯を味わっているうちに、色が濃くとも内体(感覚的身体)が動かないものと動くものがあったため、(動くものは新鮮な湯である)
          そうした経験から、色に惑わされないために用いている基準の一つである。
          読者の参考になれば幸いである。

 ───そういう訳で、渡された天神泉源のデータを書き写し、以下記載する。

   ・源泉名→ 天神泉源。
   ・湧出地→ 神戸市北区有馬町東門口14-2(天神泉源)
   ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強食塩泉。 高張性、弱酸性、高温泉。
   ・泉温→98,2度。
   ・湧出量→28リットル/分。
   ・pH.→5,89。
   ・ラドン含有量→r35Bq/㎏ 2,5マッハ)
   ・密度→1,03831。

   ・陽イオン(総量29500ミリグラム)
      →リチウムイオン51,9、ナトリウムイオン18400、カリウムイオン4830、カルシウムイオン2400、
       マグネシウムイオン22,2、マンガンイオン31,1、ストロンチウムイオン29,5、バリウムイオン34,5、第二鉄イオン121、亜鉛イオン0,89。

   ・陰イオン(総量35500ミリグラム)
      →フッ素イオン4,22、塩素イオン34500、臭素イオン15,9、硫酸イオン1,02、炭酸水素イオン40,1。

   ・イオン総量85000ミリグラム
   ・遊離物質→メタケイ酸126、メタホウ酸495、遊離二酸化炭素86,6。
   ・微量成分→アルミニウム0,03以下、総砒素0,03以下、総水銀0,00005以下、銅0,03以下、カドミウム0,03以下、炭酸イオン0,01以下。

   ・成分総計→62、1グラム。
   ・溶存物質計(ガス性のものを除く)→62、0グラム(62000ミリグラム)
   ・分析年月日→平成11年1月28日。

  さて、源泉掛け流し度合いのデータも風呂場に無かったため、「消毒とか循環、加水はどのような感じですか?」と伺うと、「それも、口頭で申し上げると、不備があったらいけませんので、コピーをお持ちいたします。」との事。
  故に、そのコピーを以下転載する次第である。
     1 温泉に水を加えて公共の浴用に供するか否かの別
        加水しない
     2 温泉に加温して公共の浴用に供するか否かの別
        加温する    理由・保温のため
     3 温泉を循環させて公共の浴用に供するか否かの別
        循環させる   理由・保温温泉よび衛生管理のため
     4 温泉に入浴剤を加え、又は温泉を消毒して公共の浴用に供するか否かの別
        (1) 入浴剤を加えない
        (2) 消毒する     消毒方法・二酸化塩素錠剤による
                      理由・ 衛生管理のため

温泉力/△○
  「腐っても有馬」ではあるが、少し腐り過ぎている感はある。しかし檜風呂であったため、その柔らかい内体への影響は残る。
  ここまで書いて、源泉掛け流し度合いのコピーが来たので、上を書いた次第。

部屋食/○
食事/◎
(食器もリチャード・ジノリのものもあった。こう書けば、他の食器や食材(北海道のムラサキウニも美味であった)のことは押して知るべし。)

ビール/△(キリンラガー中瓶が冷蔵庫にある。)
冷凍庫/△(冷蔵庫内。そこに瓶を移動して冷やす。)
(氷)水/◎

金額/△
 (ここでは皆さまに活用され安いよう、温泉宿の基本である二人&夕朝二食付きの料金を紹介させて戴いている。
  2007年7月調べ)
 36750円~

通信環境(インターネット環境etc.)/×△
 (有馬中心地も×であるが、ここは外れていても×であった。
  そして、この部屋に来てすぐに、ここは×であろうと思った。(二回目の白鷺も×)

※【重要情報】 → 以前にも書いたが、イヤシロチは大抵、インターネットは×である。
          なお、電波が届いているかどうかは、慣れると体感で分かるものである。

総合評価/◎
 (ただ湯質は…せっかくの有馬なのに。(しかも二回目は温泉でない時もあった。)しかし、ここには湯質を補い余るほどの他の要素がある。)

※【重要情報】 → こうしたアンビバレンツが宿には必ずあると、私の温泉の先達である「氣道」協会会員W氏は仰る。
  しかし、このアンビバレンツが何故生じているかは、究極のところ、宿の問題ではなく、人の個性のアンビバレンツに起因しているのではないか。
  その意味では、完全なる宿は無いのである。

  総合評価の高い宿はあるだろう、私にもある。(長野の○温泉であることは既に書いた)
  しかし、それをも超えた宿はと求め探そうとするのは、特に求心的な完全を求めるタイプの者の特徴であり、だからこそ私もより良き湯垢離(湯治)宿を求める旅をしているのだろう。(もっとも私の場合は範囲を限定し近場とご縁ある場所のみであるが…)
  そして、完全なる宿が見つかった時、自らの生の勢いも一つ完結することをどこか知りつつ。
  これは、宿だけのことではない。
  そしてまた、私個人だけのことでもないだろう。
  人の生は原初的にそのようになっている。
  完成は死である。
  生の要求は不完全を完成させんとするところに生れる。
  即ち、生はその中において常に死を求める。
  故に、完成に至らんとする時に壊すのが真の養生となり、体力のある者は風邪を引くなどしてそれを自然に行なっている。

  そして生の目的は、生自体にある。
  その生を生くる者は、自ずと生くる焦点が生じ、健康の実現に向かう。
  ───そうした生き方をする者を「氣道家」と私は言っている。
  「氣道」とは、道(タオ)同様に、そしてまたそれを生活にも運び、内なる(それは外なると同じことになるのであるが)自然に沿って生きる道のことを言う。

〔癒し宿(=「氣道」で言う『心身の文法』の原則0)評価〕

 ●心身の疲労を取る落ち着く「癒し宿」(すなわち『落ち着き宿』度→◎
  (その中でも〈落ち着き宿ではなく〉、心身がリフレッシュされる『転換宿』度→◎)

〔元氣宿(=同原則1)評価〕

 ●今後の夢がどんどん出る「夢宿」 (すなわち『発想宿』)度→○
  (その中でも〈発想宿ではなく〉、企画&実行力になる『実行宿』度→◎)

(私にとっての理想の宿度→○(~○△)
 有馬初めての○か? 兆楽もそうかもしれないが、陰陽の関係もあるかもしれない。片や高台の絶景、接待も賑わう、片や山奥の庭、そして靜か、両者の共通項は、有馬中心から外れていることである。)

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/○ 数日以上。

今後/○だが、温泉に入れるかどうかを、予め電話で伺ってから予約したほうがいいだろう。それによっていきなり○が◎にも△にもなる。

お薦め度/○(~◎)
 あまり紹介したくない宿である。
 (そういう宿は、この前オラヌちゃん(義妹)にも「修善寺アルカナイズを何故忘れているの?とも言ったが、二期倶楽部同様、彼女(と夫)にしか、紹介したくなかったので、そう言ったのである。ここの宿は、アルカナイズとは全く異なる和を唯一楽しめる有馬の空間であるが(その意味では修善寺で言えば柳生の庄に似る)、とっておきという意味で申し上げた。)
 ともあれ、それは、靜かで良い居酒屋を見つけた時と同じ気持ちである。
 つまり、ここを皆に知ってほしい。しかし、そのために多くの方がいらっしゃるとなると…という、それこそアンビバレンツな気持ちである。
  ちなみに、このアンビバレンツは、実は愉しいものなのかもしれない。
  そして、このアンビバレンツと先のアンビバレンツとは相似の形(相似象)である。
  故に、このアンビバレンツが同様に、生もまたその如く楽しかるべし。)

※宿泊予約の際、私の名か「氣道」協会と言って戴いても構わない宿かどうか?/(あるいは宿泊時に?)○

いつの時点での評価か? →2007年

さて、

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年12月10日(月)18時32分26秒
  有馬温泉についての宿紹介が続いているが、
江戸時代の温泉番付にもあるように、東は草津、西は有馬。
皆さんの参考になる宿を紹介している次第。
その紹介も残り二つで一段落する。
その二つは、有馬では最も高級とされる宿。(そして、その内一つは、ほとんどの方が知らない隠れ宿である。そちらを先に紹介する。)

なお、ここでの有馬紹介は一段落し、その後、暫くは他所の紹介となる。
また、有馬での別宿があった場合には、その都度ご紹介するし、陶泉御所坊がそうであるように、改めて訪れた場合には逐次編集をする。

おそらくは、今まで、そして次からの二宿を情報として仕入れておけば、「有馬温泉」における現在の良宿選びに対して「漏れ」は無いであろうと思う。

(ちなみに私は有馬ではもっと良い宿を求めている。これは他所でもそうだ。
 真剣に湯を求め、そして良い湯垢離(湯治)を希望する真摯な有馬求道者に相応しい宿が有馬に出来ることを希望する。)
※なお、この掲示板は、今回、有馬で連続したように、読者の便宜を図り、同じ場所を連続させようとしている。
 しかし、今も書いたように今後は有馬でも別宿を紹介するやも知れなく、また他所では更にそうだろう。
 ブログなり、相応しき形、皆さんが検索しやすい形になることを望むが、私にはその力量も時間も無いため、暫くはこうした形でご勘弁頂きたい。
 なお、全てをプリントアウトし、ファイル整理している方もいらっしゃるが、現状ではそれがベストかもしれない。
 ともあれ後世に残るものを遺したいが、しかし宿も場も水物。
 もとより湯はその時の一瞬の自然の即興。
 そう、自然は常に即興で、それが生きているということである。
 記録の意味も、自ずから定まる。
 ともあれ、晴哉先生が仰っていたように、形体は完成されると死を迎える故、我の養生…という如しの文章が続くだろう。
 徒然草の冒頭を思い出しつつ…。

有馬温泉(幾つ目?) 「奥の細道」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年12月 7日(金)23時21分47秒
  地名(温泉名)/有馬温泉
住所/〒651-1401神戸市北区有馬町字大屋敷1683-2


名称/ 天地の宿 奥の細道

電話/078-907-3555 FAX.078-907-3444
ホームページ/http://www.arima-okunohosomichi.com/
交通/電車の場合→JR新神戸から・北神急行(8分)→谷上→神戸電鉄(16分)
   JR三宮から・バス(45分) ●大阪(阪急梅田)から・阪急バス(55分)
    バスの場合→・芦屋から・阪急バス(40分)・宝塚から・阪急バス(40分)・三田から・神鉄バス(30分)
   場所は嵐翠のすぐそばであった。

動機/私は湯垢離(湯治)に食事を求めていないのであるが、口コミ情報を見て行きたくなる感じになったのと、じゃらんネットの料金・宿泊一覧で「涙が出るくらいの鉄人料理」というプランを見て触発された。(ここの宿は、料理の鉄人、大田忠道が作っている料理ということが売り。)
   いくら有馬の宿を探索する義務があっても、それだけでは行きたくないのであるが、銀泉もある、ということで仕方なく行くことにした。

 (理想の宿を求めてか? ×△)

宿の簡単な説明/ 2006年5月オープン。日本料理のカリスマの手がける小さな離れ宿。
        (別ホームページでは「勲章受賞の料理人「大田忠道」の料理が味わえる小さな宿」との事。)
        全室露天風呂付だが温泉ではない。
        「日本はもちろん、世界中で見つけた源泉吟味の素材で作る、色鮮やかで遊びゴコロたっぷりの旬の味を。」楽しめるらしい。
        まあ、そこそこ期待する。
     (なお大田忠道のプロフィールも掲げておく。
      23歳で有馬グランドホテルの副料理長。中の坊瑞苑総料理長を経て、2002年に「四季の彩・旅篭」を開設、大田忠道料理道場を主宰。98年「ひょうごの匠」に認定。01年「神戸マイスター」に認定。04年春「黄綬褒章」受賞。兵庫県日本調理技能士会会長。)


チェックイン&アウト/午後3時~午前11時

接客(接客が宿泊者(そして湯垢離(湯治)客にも)には一番のポイントと思い湯質よりも前に位置している)/○
 とんちんかんな応対の方が多いが、唯一、食事処で対応して下さった活気あり親切な女性がいらした。
 その方のお蔭で、この宿の居心地が一変した。
 いかに接客が大事か…。
 (素晴らしいので、その方の名前を伺ってしまった。かなぶちさんである。)

客室/△
 入り口周辺は和風で素敵。玄関に入るとバリアフリーの畳敷き。(嵐山の辨慶のようだ)
 しかし畳の空間はやはり自然に段差があったほうが良い。
 床の間の無い和室ではないが、ゆとり、間が無くなってしまうのである。

 音  (聴覚)/△
 景観 (視覚)/△
 雰囲気(触運動覚&内覚)/△
トイレ/△
 寝具(寝心地)/
 (泊まった部屋/201 )

周囲/○

自然度/○

良い場所(イヤシロチ)?/○

風呂/△
    内湯 男1女1
    ・銀泉、泡湯がある。洗い場はなんと畳。濡れた足で歩くのがかなり気が引ける。
     もちろん濡れても良いプラスチック製なのだろうが、そういう趣味は豊臣秀吉ではないが下品に感ずる。
     しかし豊臣秀吉なら本物の畳であろうから、ここは下品を模倣した意味の下品(嫌らしさ)もあるという意味である。
     なお、風呂場はとても狭い。

 (タオルは風呂場?→○だが少し雑で汚い置き場。)

湯質/△○

    消毒、循環、加温有り(銀泉も。特に銀泉は塩素臭い)

    風呂場に行くと三つの成分分析表が。(うち一つは銀泉)
    そのうちの一つは、高山荘華野や、ねぎや陵楓閣と同じ極楽泉源であった。
    支配人によると、金泉はこの極楽泉源を普段は三割程度、時折りもっと混ぜ、メインは次に掲げる別場所(大沢町)の温度の低いものを用いているとの事。
    ここではメインに用いている別場所のものを先に掲げ、極楽泉源を( )内に記す。

   ・湧出地→神戸市北区上大沢尻下8番神戸市立フルーツ・フラワーパーク内
   ・泉名→不明(極楽泉源)
   ・源泉温度→30,5度(94,3度)
   ・pH.→5,91(6,39)。
   ・密度→1,0115(1,01860)。
   ・泉質→含鉄・ナトリウム・カルシウム-塩化物低温泉。〔高張性、弱酸性、低温泉〕
      (含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉。〔高張性、中性、高温泉〕)
   ・イオン総量(蒸発残留物)→19162ミリグラム(27600ミリグラム)。
   ・知覚的試験→無色透明、金気、塩味を有す。放置すると茶褐色の沈殿を有する。
   ・ラドン→71,1Bq/キログラム(5,29マッヘ)43Bq/キログラム以下(3,6マッヘ以下)
   ・陽イオン(総量7330(11,900)ミリグラム)
     →リチウムイオン18,5(22,3)、ナトリウムイオン5130(8,430)、カリウムイオン198(2,290)、カルシウムイオン1790(1,130)、マグネシウムイオン112(9,25)、
      マンガンイオン1,46(5,91)、ストロンチウムイオン27,4(13,8)、第Ⅱ鉄イオン45,6(20,2)、アルミニウムイオン1,35(0,03以下)、亜鉛イオン0,24(2,13)。

   ・陰イオン(総量12200(16800)ミリグラム)
     →フッ素イオン3,01(4,59)、塩素イオン11700(16500)、臭素イオン29,7(8,84)、硫酸イオン?(0,9)、炭酸水素イオン464(281)、炭酸イオン?(0,02)。

   ・遊離物質→メタケイ酸133,8(21)、メタホウ酸164(246)、遊離二酸化炭素957(192)。
   ・微量成分→総水銀0,00005以下(〃)、総砒素0,04(0,03)以下、銅イオン0,05(0,03以下)、鉛イオン0,02以下(0,03以下)、カドニウムイオン0,02以下(0,03以下)。
   平成14年8月1日(平成11年1月28日。)

  なお、銀泉のデータも下に書き写す。
   ・源泉地→ 神戸市北区有馬町大屋敷1683番地
   ・泉質→ 規定泉(これはどういうことか。源泉温度や成分総計は温泉規定に満たないので、鉄イオン濃度で温泉と規定されたのか。)
   ・知覚的試験→無色、透明、無味、無臭。
   ・源泉温度→18,7度。
   ・湧出量→不明。
     ・pH.→6,65。
     ・密度→0,99825。
    ・陽イオン(総量61ミリグラム)
     →ナトリウムイオン28,44、カリウムイオン1,70、カルシウムイオン29,05、マグネシウムイオン0,28、マンガンイオン0,045、アルミニウムイオン0,01以下、ストロンチウムイオン0,25、第二&三鉄イオン0,84、亜鉛イオン0,01以下。

   ・陰イオン(総量151ミリグラム)
     →フッ素イオン3,12、塩素イオン10,03、硫酸イオン12,06、炭酸水素イオン126、炭酸イオン0,004。

   ・遊離物質→メタケイ酸55、メタホウ酸0,28、遊離二酸化炭素47。
   ・微量成分→総砒素0,004、総水銀0,00005以下、銅イオン0,01以下、鉛イオン0,01以下、カドミウムイオン0,01以下、バリウムイオン0,024以下。

   ・成分総計→300ミリグラム
   ・溶存物質計(ガス性のものを除く)→ 195ミリグラム
   ・分析年月日→平成15年11月28日。

温泉力/○△(ちなみに同じ源泉の極楽泉源だけの高山荘華野の評価は○だった。(湯質は○~○△)
       その時は「消毒、循環、加水はしていても、やはり「腐っても有馬」である。」と書いたが、ねぎやのほうはは加水をしていないのだが、やや評価が落ち○△であった。おそらくは塩素の量が大きいためだろう、と書いた。
       ここは、三者の中では最も濃い。(濃く見えるのが良いというわけではない。鉄泉の場合、源泉から遠いほどサビて濃くなる。)
       味も濃いが塩分は少ない。(これは参考になる。)

部屋食/×
(別場所の場合→ 和レストランで障子の間仕切りがある個室。
         湯河原まんりょうではないが、畳の部屋で机と椅子で食べるのは妙な気分ではある。喫煙は○。
         畳の床暖房は初めてである。)

食事/○(◎!)
  通常の懷石スタイルだが品書きも無い。神戸牛を玉葱と共に大きな綿あめで、障子の向こうで焼いてくれたり、最後のデザートでドライアイスを用いた瞬時にシャーベットを作るショーもいいが(私的には全く意味がないが喜ぶ人もいるだろう。子供にはいいな、と思った。)、それよりも味に勢力を注いだら如何と思った。
  これまた私は興味はないが(真剣に食事を堪能する時には目を瞑る故)、しかし目をやらざるをえないこうした食事だと器も変。
  しかし、付け合わせも美味なのが多い。鱈の白子や、小一時間ほどたって来た淡路島の取れ立ての刺身も割とよろしく、特に伊勢海老のタタキと脳に箸を忍ばせた味は絶品であった。
  後から出る神戸牛のすき焼きも、フカヒレの天麩羅、焼き物多数も美味であった。
  量はあまりに多い。(刺身も全て普通の宿の1,5倍と以上という感じである)
  そこで、いつものように残すしかないか、と思っていると、先のカナブチさんが仰る。
※【極秘情報】→ 「生物以外は、お部屋に持っていきましょうか?」
          天恵であった。
          一気に、この宿の評価が上がった。(それで(◎!)と書いた次第)
 (しかし、それでも鉄人の料理を私は半分も食べれなかった。
  なお、本当に美味しいものというのは、信じられないかもしれないが、体調を超えてかなり食べられる。
  私の知っている食通は「どんな状況(たとえ胃が働かない時でも満腹の時でも)でも、本当に美味しいものは幾らでも入る。」と言っていたが、もしかしたらそうなのかもしれない。
  その人が食べているものを伺ったが、あまりに素晴らしいので、そこまでは未体験故、「かも」とさせて戴いた。)

ビール/○(生アリ。アサヒ中ジョッキ。)
(氷)水/△(言えば氷のみ持ってきてくれる。冷藏庫内の200ミリリットルのミネラルウォーターはサービス)

金額/△
 29000円(税込み)~
 (ここでは皆さまに活用され安いよう、温泉宿の基本である二人&夕朝二食付きの料金を紹介させて戴いている。
  2007年10月調べ)

通信環境(インターネット環境etc.)/○(こんなに近くとも嵐翠とは違う。)

総合評価/△○
  食事、接客は割と良い。客室や全体的な雰囲気は、賑やか目であるが個人的には少しワサワサ感を感ずる。
  (帰りは鮭のみそ漬け(三匹)を戴いた。(!)

〔癒し宿(=「氣道」で言う『心身の文法』の原則0)〕
 ●心身の疲労を取る落ち着く「癒し宿」(すなわち『落ち着き宿』度→△×
  (その中でも〈落ち着き宿ではなく〉、心身がリフレッシュされる『転換宿』度→△×)
〔元氣宿(=同原則1〕
 ●今後の夢がどんどん出る「夢宿」 (すなわち『発想宿』)度→×△
  (その中でも〈発想宿ではなく〉、企画&実行力になる『実行宿』度→△×)

(私にとっての理想の宿度→△)

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/×△

今後/△
 銀泉ありだし、ここの食事処の雰囲気は、スタッフや会員の方々などとも行きたく紹介したい。
 (ただ、前述のかなぶちさんがいらっしゃれば、の話だが)

お薦め度/△○

※宿泊予約の際、私の名か「氣道」協会と言って戴いても構わない宿かどうか?/(あるいは宿泊時に?)○ そのほうが良いかもしれない。(安くはならねどもサービスは変わる可能性有)

いつの時点での評価か? →2007年10月。

有馬温泉 「ねぎや陵楓閣 」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年12月 3日(月)17時15分59秒
  地名(温泉名)/有馬温泉
住所/〒651-1401  兵庫県神戸市北区有馬町1537-2

名称/ ねぎや陵楓閣

電話/078-904-0675
ホームページ/http://www.negiya.jp/
交通/有馬口IC約2分。中国自動車道西宮北IC約15分。神戸電鉄有馬温泉駅、阪急バスのりばより無料送迎有。

動機/チェックアウト時間がゆっくりな有馬での宿を探して。
   サンケイスポーツ旅新聞1999年秋冬号「訪ねてみたい、あの宿この宿50特集」の読者投票で最優秀のグランプリに輝いた宿でもある。
 (理想の宿を求めてか? △ )

宿の簡単な説明/落葉山(おちばやま)の中腹に位置し、自然を満喫できるくつろぎの宿との宣伝。
        客室数33。駐車場有り30台無料。
        ロビーに入ると紅葉模様の真紅の古い絨毯。宿全体に古い。
        エレベーターは三階までしかなく、私の部屋は5階であったため階段を上がる。

チェックイン&アウト/○午後3時~午前12時

接客(接客が宿泊者(そして湯垢離(湯治)客にも)には一番のポイントと思い湯質よりも前に位置している)/△× (フロントの対応はチェックイン時はとても良かったが、チェックアウト時はかなり無愛想で、タクシーを先に頼んでいるのに支払いのあとで電話をされた。
           仲居さんなどその他忙しないし、食事の項に書いたように、有馬初めてのケースもあった。料金(有馬料金)のことを考えれば仕方ないのだろうが。)

客室/△×
 古く、清潔感は感じられない。
 音  (聴覚)/△
 景観 (視覚)/△×
 雰囲気(触運動覚&内覚)/×
 トイレ/△
 寝具(寝心地)/○(これが不思議に(!)とても良い寝心地であった。)
 (泊まった部屋/203 風呂場までの距離→× 重労働である。)

周囲/△×
自然度/△
良い場所(イヤシロチ)?/△

風呂/○
    露天 男1女1
    (内湯の外に露天がある。朝に入った左側の方が着替え場も自然な趣があって良い。)
    内湯 男1女1
 (タオルは風呂場?→×)

湯質/△~△○
    消毒&循環&加温有り。
    (ここは加水はしていない。循環は随時補給循環式。)
    新湯は一日あたり浴槽の二分の一を補給。
    タンク輸送900メートル。
    湯を手ですくって嗅ぐと塩素臭がある。

 (風呂場の着替え場所にて「温泉分析書」を探すが…無い!
  見回すと社団法人日本温泉協会の天然温泉の看板があり、そこに幾つかの情報が書いてあった。
  上記の新湯率などもそこから書き写したものであるが、その中に泉源が極楽泉源との表記を発見。これは、高山荘華野と同じ泉質である。
  よって、高山荘華野の時に記録したものを、以下記載する。)

   ・泉名→極楽泉源。
   ・源泉温度→94,3度。
   ・pH.→6,39。
   ・密度→1,01860。
   ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉。(高張性、中性、高温泉)
   ・イオン総量(蒸発残留物)→2,7600ミリグラム。
   ・知覚的試験→無色透明、金気、塩味を有す。放置すると茶褐色の沈殿を有する。
   ・ラドン43Bq/キログラム以下(3,6マッヘ以下)
   ・陽イオン(総量11,900ミリグラム)
     →リチウムイオン22,3、ナトリウムイオン8,430、カリウムイオン2,290、カルシウムイオン1,130、マグネシウムイオン9,25、
      マンガンイオン5,91、ストロンチウムイオン13,8、第Ⅱ鉄イオン20,2、アルミニウムイオン0,03以下、亜鉛イオン2,13。

   ・陰イオン(総量16800ミリグラム)
     →フッ素イオン4,59、塩素イオン16500、臭素イオン8,84、硫酸イオン0,9、炭酸水素イオン281、炭酸イオン0,02。

   ・遊離物質→メタケイ酸121、メタホウ酸246、遊離二酸化炭素192。
   ・微量成分→総水銀0,00005以下、総砒素0,03以下、銅イオン0,03以下、鉛イオン0,03以下、カドニウムイオン0,03以下。
   (平成11年1月28日。)

温泉力/○△(ちなみに同じ源泉の高山荘華野の評価は○だった。(湯質は○~○△)
       その時は「消毒、循環、加水はしていても、やはり「腐っても有馬」である。」と書いたが、ここは加水をしていないのだが、やや評価が落ちる。
       おそらくは塩素の量が大きいためだろう。
       しかし、風呂の項で前述したように、朝の方の風呂は湯質が良かった。(ここでの評価は湯質、温泉力共に朝の風呂の方にしている。)

部屋食/○

(食事はゆっくりで可(残った食器は翌日でもOK)?→× これを断られるのは珍しい。有馬では初めてのケース。 )

食事/△
ビール/△ (恵比寿中瓶有り。788円。)
冷凍庫/△ (中瓶4本入る。)

金額/△×
 14850円~
  有馬では格安であるが、それなりの部屋や食事である。
  なお、朝食抜きプランだとさらに安くなる。
 (ここでは皆さまに活用され安いよう、温泉宿の基本である二人&夕朝二食付きの料金を紹介させて戴いている。
  2007年7月調べ)

通信環境(インターネット環境etc.)/○

総合評価/×

〔癒し宿(=「氣道」で言う『心身の文法』の原則0)評価〕
 ●心身の疲労を取る落ち着く「癒し宿」(すなわち『落ち着き宿』度→△×
  (その中でも〈落ち着き宿ではなく〉、心身がリフレッシュされる『転換宿』度→×)

〔元氣宿(=同原則1)評価〕
、 ●今後の夢がどんどん出る「夢宿」 (すなわち『発想宿』)度→×
  (その中でも〈発想宿ではなく〉、企画&実行力になる『実行宿』度→×)

(私にとっての理想の宿度→× 上記「動機」の項に書いた読者投票でグランプリを取れた理由が分からない。おそらくは料金の点か。)

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/×

今後/×

お薦め度/△× (チェックアウトが12時なので、安くてレイトチェックアウトの宿を求める場合には良い。なお、その場合は風呂の近くの部屋を希望すると良いだろう。)

いつの時点での評価か? → 2007年7月

有馬温泉 「ミント・リゾート・イン・アリマ 」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月28日(水)22時08分8秒
  地名(温泉名)/有馬温泉(兵庫県)
住所/〒651-1401兵庫県神戸市北区有馬町188-23

名称/ミント・リゾート・イン・アリマ

電話/078-903-0023
ホームページ/http://www.arimaspa.com/
交通/・大阪より・・・・約1時間10分
     大阪→<JR福知山線>三田→<神戸電鉄三田線>有馬口→<神戸電鉄有馬線>有馬温泉
    ・神戸より・・・・約30分
     三宮→<北進急行>谷上→<神戸電鉄有馬線>にて有馬温泉
     ◆太閤橋を渡って右に、有馬川沿いの道を少し行って左側の山上。

動機/ベッドで泊まれる場所で安い所を求めて。
   兆楽のすぐそばなので、有馬中心の太閤橋より少し離れているため、暗くじめじめした感じではないだろうと思った。

宿の簡単な説明/ビジネスホテルを少しお洒落にした感じのこじんまりとしたホテル。
        18室の小さな宿(14室洋室。4室和室)
        宿名を英語で見たら「イン」は、inではなくinnであった。なるほど然り!

チェックイン&アウト/○午後3時~午前11時

接待/○△
   (ホテルなので余計な気遣いがいらない。ホテルのご主人さんは気さくな方。)

客室/○
   (広めで、ビジネスホテル的ではない。)

 音/×(車の音が時折り聞こえるのは良いが、脇の林から聞こえる鶯(うぐいす)の声がうるさく朝は寝ていられなかった。何事も程(度)如何。そして過ぎたるは及ばざるが如しではなく、全く落つ。)
  眺め(色)/×△
 (泊まった部屋/217 )

周囲/○

自然度/△
良い場所(イヤシロチ)?/△

風呂/△
    内湯 男1女1 (2~3人入れば一杯の小さめの浴槽。夜が11時まではよいが、朝が9時までというのは早すぎる終了では。

湯質/○
   放流一部循環。加水無い。加温有り。消毒は不明。

 (以下、風呂場の着替え場所に掲げてある「温泉分析書」を書き写したものを記載するが、今回は僅かな説明板だけで、分析書が探しても見つからない。そこでフロントに伺うと、その説明板しかないと言われる。)

    ・源泉所在地/神戸市北区有馬町字乙倉谷1889-6
     (近くなのに兆楽とは異なる。なお、この近くの800m地下から引いているとの記載が浴室にあった。)

    ・泉質→ ナトリウム―塩化物強塩泉
         高張性、中性、冷鉱泉
        (ちなみに兆楽は、含鉄・二酸化炭素―ナトリウム―塩化物強塩泉 (含Fe・CO2-Na-Cl泉) 高張性、弱酸性、低温泉であった。)

    ・源泉温度→ 23,3度。

  簡保の宿よりは濃い。浴槽が小さいせいもあろうが、底に鉄分などが少し沈積している。

温泉力/○△

ビール/×(自動販売機有り)
冷凍庫/有り。

部屋食/×

食事/(素泊まりであったため分からず)

寝具(寝心地)/○
   ベッドは好みである。

金額/○ 5000円~
     和室タイプの部屋もある。

(一人/○6000円~)

通信環境(インターネットetc.)/○ (! 兆楽同様。)

総合評価(どんな人に薦めたいか…)/○△
   上記の「動機」の項と同様な想いがある方にはお薦めである。

今後/× (これまた上記の動機同様の想いが出た時には行きたいのであるが、朝の風呂が9時までというのはキツい。せっかくチェックアウト時間が○なのに残念である。)

有馬温泉 「高山荘華野 」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月27日(火)14時31分17秒
  地名(温泉名)/有馬温泉
住所/〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町400-1


名称/ 高山荘華野

電話/(078)904-0744
ホームページ/http://www.arima-hanano.com/
交通/・新神戸駅より車にて25分・北神急行にて28分
   ・三宮より車にて30分・北神急行にて30分
   ・大阪(梅田)より車にて50分・阪急直通バスにて55分
   ・大阪国際空港よりお車にて30分
   ・中国自動車西宮北インターよりお車にて12分

動機/以前、この宿にて、情報を書いたあと、様々な宿情報を保存したメモリースティックを無くした怨念を晴らしたく。
   (…というのは冗談で、改めて情報を入力するためである。決してこの宿に惹かれてではなかった。)
 (理想の宿を求めてか? ×)

宿の簡単な説明/温泉街を見下ろす眺望の良い高台に位置し、花と調度品が見事に溶け合う館内は、優しいアートな空間が広がり、美術館のように美しい宿として知られている。(…との事)
        実際は住宅街もある細い坂道の際にあり、古泉閣や兆楽ほどの高台ではない。(目の前が食事で有名な旅籠。)
        ロビーに入るとほのかにお香が香る。
        ホームページでは「館内は美術館のような落着いた雰囲気で古美術から現代アートまで、六甲山の野の花と共に楽しんで頂けます。」とのことだが、それは特に待合室のことを指しているのだろう。
        有馬としては、とても上品な少し気取った感じの喫茶店のような待合室で、館内全体もそして接待も上品。
        画家も多くいらっしゃるようで、一回目に来た時には、そうした方々と同席であった。
       ・客室17室(収容50名)・平成5年オープン。

チェックイン&アウト/○午後3時~午前11時

接客/○◎~◎
 上記したように、ここはとても品が良い。
 こういう宿は有馬では非常に珍しい。
 というのは有馬は歴史ある温泉街なので、古くからの仲居さん、接客システムが多い。(たとえば神奈川県なら箱根や湯河原もそう。まあ温泉宿の一般的スタイルで伊豆山蓬莱であってもそうだが。)
 ここは上記のように品ある宿を目指しているためか、接客にもそれが現れている。
 たとえば「失礼します!」と大きな声で部屋に入ってくることはない。
 (靜かに仕事をしている(今もそう)私にとって、この事は非常に大きなポイントだ。)
 また、ここの従業員(仲居さん)は前回も全員20代の女性であった。(その点は奥湯河原「石葉」に似ている。)

客室/○
  広く(12畳)清潔。
 音  (聴覚)/○
 景観 (視覚)/△ (やや高台のため空が見えるのが良いが、すぐ真向かいの住宅などが目に入ってくるのは残念。)
 雰囲気(触運動覚&内覚)/明るい部屋なのだが、やや殺風景な感じからくる寂しさがある。まだ新しいので清潔。
 トイレ/○
 寝具(寝心地)/○厚いマットレス。
          ただ朝、光が差し込んで目が覚めてしまうのはどうにかならないものか。
 (泊まった部屋/202。二回目は302で前回の真上。)

周囲/△(先述したように住宅街)

自然度/△

良い場所(イヤシロチ)?/△

風呂/△
    露天 男1女1(内湯の外に小さな露天がある。ここが金泉。)
    内湯 男1女1(銀泉は水道水を沸かしたもの。)

 (タオルは風呂場?→○)
  あと、客室から風呂場から遠いのが難点。

※【重要情報】 → 部屋に温泉風呂が無い場合、湯垢離(湯治)家にとって、部屋と風呂との距離は大事なポイントになる。
          このことは、箱根強羅「早雲閣」でも書いたと思うが、同じ景観なら風呂場に近い部屋を取ってもらうよう予約時に頼むのも一手であろう。

湯質/○~○△
    循環&加水有りと宿の者は言っていたが、匂いでは消毒も行なっている感じ。
    なお、前回(2006年11月)よりも泉質は濃い。

 (風呂場の着替え場所に掲げてあった「温泉分析書」を書き写したものを、以下記載する。
  ちなみに、前回は陽イオンのみの表記がある分析書であったため、宿の主人に言うと「あれで全部です。」との事で、「そんな事はあり得ないのです。」と私が言ったという経緯がある。
  そのためなのかどうか、今回は、陰イオンその他も掲示された分析書が掲げてあった。(しかし浴室のほうには、相変わらず陽イオンのみの分析書が掲げてあった。苦笑。))
   ・泉名→極楽泉源。
   ・源泉温度→94,3度。
   ・pH.→6,39。
   ・密度→1,01860。
   ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉。(高張性、中性、高温泉)
   ・イオン総量(蒸発残留物)→2,7600ミリグラム。
   ・知覚的試験→無色透明、金気、塩味を有す。放置すると茶褐色の沈殿を有する。
   ・ラドン43Bq/キログラム以下(3,6マッヘ以下)
   ・陽イオン(総量11,900ミリグラム)
     →リチウムイオン22,3、ナトリウムイオン8,430、カリウムイオン2,290、カルシウムイオン1,130、マグネシウムイオン9,25、
      マンガンイオン5,91、ストロンチウムイオン13,8、第Ⅱ鉄イオン20,2、アルミニウムイオン0,03以下、亜鉛イオン2,13。

   ・陰イオン(総量16800ミリグラム)
     →フッ素イオン4,59、塩素イオン16500、臭素イオン8,84、硫酸イオン0,9、炭酸水素イオン281、炭酸イオン0,02。

   ・遊離物質→メタケイ酸121、メタホウ酸246、遊離二酸化炭素192。
   ・微量成分→総水銀0,00005以下、総砒素0,03以下、銅イオン0,03以下、鉛イオン0,03以下、カドニウムイオン0,03以下。
   (平成11年1月28日。)

温泉力/○ (消毒、循環、加水はしていても、やはり「腐っても有馬」である。)
※【重要情報】 → しかし、なぜ、ここの土地は、このような湯が出るのだろうか。
          こうした素朴な疑問を持つ方も、いらっしゃるに違いない。
          ここ有馬では、しょっぱい(塩味)の金泉が出る。
          どうして、この土地では? と考えるとまず浮かぶのは、
          なぜ、この湯がここの人たち、生物たちに必要だったのか、という考えである。
          20年ほど前に、あるお世話になったヨガの先輩から、海外旅行をした時に体調を悪くしない極意を教わった。
          その方は、海外旅行、しかも長期旅行のベテランだったのである。(今も有名なヨガ指導者である。橋本貫光先生。)
          何と仰ったか?
          ───それは、
          「その土地のものを食べろ。」であった。
          なるほど、と思った。
          旬のものを食べろ、とは良く言われることであるが、同じ意味で、つまり、気温とか湿度だけでなく、土地からの影響をも考えれば、その土地で取れたものが一番なのである。
          このことは、確か、別の温泉の項(伊勢佐木町「利世館」であったか?)でも述べたと思うが、とても大事なことだろう。
          そうすれば、湯も当然そうだ。
          その土地に住む人に合った湯が出る。
          だから、東京や横浜では、強烈な黒湯が出る。
          そんな湯を地方の人が入っても強烈すぎる。
          飲む水だって実はそう。
          だから「氣道」協会では、水を売ることは極力控え、その土地の水を美味しく飲めるために浄水器を薦めている。
          ここ有馬ではなぜこのような湯が出るのか? の疑問に、私はそのように、逆に、ここの土地に必要な湯がどうしてこうなのだろう、という思いにふけったのであった。

部屋食/○
(食事はゆっくりで可(残った食器は翌日でもOK)?→○)

食事/◎
 「新鮮な魚、神戸牛や地元の旬の野菜をたっぷり使った創作会席。月替わりで献立が変わる」との定番のような紹介が、一休ドットコムかどこかのホームページであったが、ここは美味しい。
 一回目の時よりも、断然に美味しいので驚く。
 聞くと、旅籠の料理長(料理の鉄人で有名な人)のお弟子さんが、ここの料理長になったとのこと。
 なのに、というか、「だからこそ」、私のように、このコンピューターに向かいっぱなしで、熱いものも冷ますのも、一言だけの添え口で、そのままにしてくれ、そして冷めた食事があまりに美味しいので驚く。
 ああ、あの熱いときに食べておけば、と傍らの焼穴子を見て思う。
 こういう経験は初めてである。
 有馬では、御所坊は美味しいかったが、ここの懐石もそこまで形式張ってはいないが、また部屋もそうではあるが、それ以上の気合と技術を感じた。

ビール/◎(生有り。キリン。ただ小ジョッキのような感じ。500円。)

(氷)水/△

寝具/◎

金額/△
   26400円(税込)~
   (この時期だと、じゃらんからだと19000円(税別)。)

 (ここでは皆さまに活用され安いよう、温泉宿の基本である二人&夕朝二食付きの料金を紹介させて戴いている。
  2007年7月調べ)

通信環境(インターネット環境etc.)/○

総合評価/○
  明るく靜かな部屋と、品ある対応(接客)、そして食事もとても良いが、これで景観と金泉の泉質が良ければ◎。
  特に接客の品の良さは有馬随一だろう。(食事も随一まではいかないのかも知れないが数本の指には入るだろう。他の指は私は現在では知らない。)

〔癒し宿(=「氣道」で言う『心身の文法』の原則0)評価〕

 ●心身の疲労を取る落ち着く「癒し宿」(すなわち『落ち着き宿』度→△○~○△(~○))
  (その中でも〈落ち着き宿ではなく〉、心身がリフレッシュされる『転換宿』度→△)

〔元氣宿(=同原則1)評価〕

 ●今後の夢がどんどん出る「夢宿」 (すなわち『発想宿』)度→○(これは住宅も見え実生活モードが拭いされないためでもある。)
  (その中でも〈発想宿ではなく〉、企画&実行力になる『実行宿』度→△)

(私にとっての理想の宿度→△~○)

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/△

今後/△○~○△~○
 (品良い対応、(そして、それによって得られる落ち着き)と美味しい食事を有馬温泉で求める時には行きたい。
   どうもここは「~」の評価が多くなってしまう。
   それは有馬では個性的な宿であるからである。
   今後は風呂のそばの部屋、そして朝まぶしくない部屋を希望したい。)

お薦め度/○ (上記「総合評価」や「今後」と全く同じ意味でお薦めしたい。)

※宿泊予約の際、私の名か「氣道」協会と言って戴いても構わない宿かどうか?/(あるいは宿泊時に?)○

いつの時点での評価か? →2007年7月。

湯治探索記26 (前回のつづきです。2008年「氣道」協会会報新年号に掲載する文章を一足先にどうぞ!)

 投稿者:湯氣  投稿日:2007年11月26日(月)15時28分54秒
     (前回の続き。淨潤先生の整体の師匠のため、箱根の最高の湯宿を紹介しているところです。)

●「宿を楽しむ」
 (「湯」「食事」などが終りましたので、「宿」という面から今回は先生に合った「箱根で落ち着ける宿」を紹介します。)

 これまた、大先生の膝が完治されたあとの楽しみかもしれませんが、ゆったりできるという意味では「強羅環翠楼の華清の間」はお薦めです。
 実は私の大のお気に入りの場所でして、あまり他の人には言いたくない位なのです。(氣道協会の会報や「自然掲示板」というホームページでは公開してしまっていますが、私にとって箱根では塔の沢の「福住楼」とはまた違ったそれ以上の安心感が得られる場所です。)
 強羅環翠楼は昭和天皇が滞在された為、天皇の宿として有名ですが、現在では強羅唯一の落ち着く宿と言っても良いかもしれません。そのためいつか協会の皆と訪れたいとも思っています。(さっき言った事と矛盾するようですが)
※校正時注①/そしてそれは2008年2月に実現。【お金の学校】CD購入者だけの特典なので会報にも告知されません。
華清の間は6畳でとても狭いのですが、川端康成さんが執筆に連泊されていたことで知られ、また数千坪の庭に飛び出た格好で景観も良く、狭い空間ではありますが、自宅に帰ったような喜びが得られます。
 (それ以外の部屋はあまりお薦めしませんが、昭和天皇が泊まられた離れは泊まったことはないですが良いと思います。)
 部屋にはお風呂も付き、もちろん源泉かけ流しですが、現在の大先生の膝を劇的に良くする効果は少ないでしょう。(ただ心理面からの促しは大いに期待できる宿です。)
※校正時注②/皆さんには身体面の変化も大きいと思います。
 食事も「福住楼」同様の感じで不可なく、箱根では吟遊以上に先生の好みに合うと思われます。

 「宿を楽しむ」という面では、あと「福住楼」。
 いくつかお薦めしたい部屋はありますが、強羅環翠楼華清の間同様、源泉風呂がある部屋(失念してしまいました)や、他にも情緒ある落ち着く部屋があります。

 もう一つは、宮の下富士屋ホテルの「菊華荘」です。
 ここはご存じのように旧御用邸であった場所でとても品よくとても落ち着きます。
 庭に出ると広い池もあり、また部屋の風呂も温泉で、ホテルのほうとは源泉が違い中々のものです。(食事も美味しく、またホテルでのルームサービスをとる事も可能です。)

 (なお、前述した箱根吟遊や花壇は勿論、環翠楼も萬翠楼福住もご存じとは思いますが、かなり落ちます。)


(次回は「箱根でのお薦め洋室」についてをご紹介します。)

有馬温泉 「有馬グランドホテル」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月22日(木)17時42分8秒
  地名(温泉名)/有馬温泉
住所/兵庫県神戸市北区有馬町1304-1

名称/ 有馬グランドホテル

電話/078-904-0181

ホームページ/http://www.arima-gh.jp/
交通/・大阪より・・・・約1時間10分
     大阪→<JR福知山線>三田→<神戸電鉄三田線>有馬口→<神戸電鉄有馬線>有馬温泉
    ・神戸より・・・・約30分
     三宮→<北進急行>谷上→<神戸電鉄有馬線>にて有馬温泉
   ※なお、神戸電鉄有馬温泉駅・有馬温泉バス停・ロープウェイ有馬駅より送迎バスがある。《8:00~21:00・駅到着後、要電話》

動機/以前一度訪れたのであるが、その時にまとめた文章データをメモリースティックを紛失して無くしてしまったため再度訪れる事にした。

宿の簡単な説明/有馬のホテルとしては最も有名。和室もある。JTBの「満足度90点以上の宿」にも記載されている。

チェックイン&アウト/◎ 午後2時半~午前11時

風呂/○ 内湯 男1女1
 (奥に露天がある。なお打たせ湯やサウナもある。
  他の有馬宿同様、金泉と銀泉と二つの浴槽があるが、銀泉はもちろん沸かし湯。
  9階(展望大浴苑)と2階にある。(他に家族風呂も三つある。その内一つは車椅子の方でも利用可。)
※【極秘情報】→ 実は、9階と2階の泉質は異なるのである。
         これは一回目も、かなり異なるためフロントに聞いたのであるが、今回は一回目以上に明確に教えてくれた。
         それについては、事項「湯質」にて。

湯質/○~◎以上
  この日私は東京道場での整体(野口整体を源流とする)を終え、この宿に向かったのであるが、体調もすこぶる良く、泉質は細かく味わえると期待していた。
  やはり腐っても有馬である。
  そしてまた、ここは以前感じたほど、さほど腐ってはいなかった。
  大きいのは消毒をしていない事。
  そしてまた加水をしていな事が、それに続くであろう。
  循環はしているのであるが、それも濾過はせず、掛け流し循環式併用という形態である。

 さて、いつものように、風呂場にて、成分分析書をメモしたものを転載するが、ここでは二つの源泉のデータが掲げてあった。
 一つは、ここの自家源泉、もう一つは天神泉源のものである。
 9階に行き(なお、いつものように白湯のほうは塩素臭い)、金泉を味わったあと、その二つの源泉をどのように混ぜているかを、フロントに電話して聞いてみた。
 もちろん、フロントの方は適当に仰るが、途中で私の質問について行けなくなる。
 それで湯質の担当の者に聞いてみます、とのことで、後ほど伺ってのであるが、9階は天神泉源からの引湯。そして2階がここの自家源泉なのだそうだ。
 また自家源泉は薄いため、9階まで引くとさらに薄まるとのことで2階で活用しているとの事も伺う。
 なるほど、そうであったか、前回来た時より明確に答えている、と思いつつ、他の仕事に手をつけず、すぐに味わい比較しなくては、と思い2階の風呂にも入る。
 確かに見るからに違っている。
 9階はいつもの有馬の茶色であるが、2階のは薄い黄土色なのである。
 入ってみると確かに薄い。
 しかし、湯が生きている。
 この感触は古泉閣に似る。
 温泉は生ビールのようなものだ、と温泉博士の松田忠徳氏は仰るが、まさしくそう。
 湯の成分は明らかに9階の天神泉源のほうが濃いが、生ビールはこちらである。
※【重要情報】 → この体感は何とも表現しにくいが、内側に瞬時に(あるいはジワッ)と来る感じである。
 皮膚に当たってから感ずるのでなく、当たった瞬間というか当たる前から「なじみ」よく体内に浸透する感じである。
 それは、キツイ成分の湯質でもそうである。
 こう表現しても、読者には分かりづらいであろう。
 瓶あるいは特に缶ビールと生ビールの違いと言うのが一番適切なのであるが、ビールを飲まない方には、これまた分かりにくかろう。
 肌で言えば、柔らかい、けれどもグワッと来るのである。
 まあ、これ以上は止めておこう。

 さて、いつものように着替え所にあるデータをメモしたものを以下に掲げるが、9階と2階の両方のデータを掲げ、比較できるようにしよう。
 ( )内を、ここの自家源泉のデータとする。
 なお、天神泉源は、上大坊が最もその源泉の特質を活かした湯であることをここで付記しておく。
 (また、「花小宿」の項では、この天神泉源のデータも記載しながら3種類の泉質を比較しているというマニアックなことを行っているので、興味のある方はご参照戴きたい。)

   ・源泉名→ 天神泉源(有馬グランドホテル敷地内自家泉源)。
   ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強食塩泉。(含鉄・二酸化炭素・ナトリウム-塩化物低温泉)
        高張性、弱酸性、高温泉。(等張性、弱酸性、低温泉)
※この泉質の違いだけでも、凄く面白いでしょう?
 驚きである。
 その意味でも、この宿に来るべき価値はあると今回思った。

   ・泉温→98,2度(31,0度!)。
   ・湧出量→28リットル/分。(不明)。
   ・pH.→5,89。(不明)
   ・ラドン含有量→r35Bq/㎏ 2,5マッハ)(不明)
   ・密度→1,03831。(不明)

   ・陽イオン〔総量29500ミリグラム(3680!だけのミリグラム)〕
      →リチウムイオン51,9(10,3)、ナトリウムイオン18400(2620。その癖塩辛さが、この分ほどには9階と差を感じないのは循環のせいか。)、
       カリウムイオン4830(429)、カルシウムイオン2400(554)、
       マグネシウムイオン22,2(17,1)、マンガンイオン31,1(3,39)、ストロンチウムイオン29,5(8,57)、
       バリウムイオン34,5(7,38)、第二鉄イオン121(25,8)、亜鉛イオン0,89、
       アルミニウムイオン0,03以下(1,36)。

   ・陰イオン〔総量35500ミリグラム(6030!だけのミリグラム)〕
      →フッ素イオン4,22(3,82)、塩素イオン34500(5600)、臭素イオン15,9(4,90)、
       硫酸イオン1,02(28,6)、炭酸水素イオン40,1(0,018)。

   ・イオン総量85000ミリグラム(不明)
   ・遊離物質→メタケイ酸126(116)、メタホウ酸495(44,3)、遊離二酸化炭素86,6(1090! ←これだけが天神泉源より上回っている。そしてこれは生ビール(生温泉)と感じる理由の一つでもあると感ずる。)

   ・微量成分→総砒素0,03以下(0,015以下)、総水銀0,00005以下(〃)、銅0,03以下(0,01以下)、カドミウム0,03以下(0)、炭酸イオン0,01以下(0,018以下)、硫化水素不明(0,065)。

   ・成分総計→62、1グラム。(不明)
   ・溶存物質計(ガス性のものを除く)→62、0グラム(62000ミリグラム)(不明)
   ・分析年月日→平成11年1月28日。(平成16年7月27日)

 さて、その上で、どちらの湯に軍配が上がるかは人に依るだろう。
 ここの9階の湯が天神泉源のそのままではないし(実際、上大坊よりはかなり落ちる)。
 ただ、毎日ここのホテルで入るなら、2階の自家源泉のほうになるだろう。
 数週間なら別であるが。
 (ここら辺が、面白いところである。湯垢離(湯治)を求める者は、その時の自分の体調(心調)に合わせて行なうが、通年同じ湯に入るとなれば、慢性症状のある方は別として、個性的過ぎる湯や強烈な湯は求めない方が多いだろう。
※【重要情報】 → ただ、いつも言うことであるが、その土地で旬の野菜が体に良いように、湯もその土地で出たものが基本的に良いので、たとえ個性的な湯であっても、その土地に住む者にとっては合うことが多い。

温泉力/○◎

接待/◎
    ホテルなので、接待されない接待が良い。
    (フロントの応対で言えば○である。)

客室/△○
  (客室からの景色/×
         音/△
        触感/△) 泊まった部屋/410(一回目は忘れた)

周囲/△
自然度/△
良い場所(イヤシロチ)?/△○

ビール/◎ (何と生ビールがルームサービス出来る。これは部屋のメニューにも書いていなかったので一回目は気付かなかったのであるが、今回、聞いてみるとOKとの事。
       いきなり、この宿(ホテル)の評価が上がる。 中ジョッキ税込682円。)

部屋食/○  (和室は部屋食であるが、洋室でも、ルームサービスは幾つか行なっている。
        メニューは乏しいが、蕎麦とうどんは、ざるも含め12種類のトッピングが出来、その内、玄米さるうどんというのは面白い。カレーもある。
        ご飯物は、寿司に限られるが、10種類あり、穴キュウ巻や有馬巻は今度食べたいとも思った。
        私は、ここはルームサービスは無理と思っていたため、東京駅でお弁当を買ってしまったので、今日は味わえない。
※【重要情報】 → これは重要情報という程のものではなく、単なる私的好みの情報なのであるが、東京駅でお弁当を購入する時には、私は「東京弁当」(あるいは極め付け弁当)が好みである。
          以前いた人形町の魚久の粕漬けや、今半の肉その他、東京の名品がお弁当になっている。
          値段は1600円と高いがお弁当とは思えない味であり、私には懐かしの味が一度に味わえるのである。
          (なお極め付け弁当も美味であるが、これは懐石料理のお弁当バージョンと思って下されば良いだろう。美味である。確か3600円位する。)
食事/ ?(素泊まりで泊まったため分からない。)

(氷)水/○(最初から部屋に用意されている。)

寝具(寝心地)/○△(洋室故ベットである。)

金額/ 10000円位~。

※【重要情報】 →朝食抜きだと10%程安くなる。

通信環境(インターネットetc.)/○△

総合評価/△○

今後/◎
 同じ泉質(9階)の天神泉源では最高と思える上大坊の時は、「疲れている時などは、宿に泊まるだけでかえって気遣いで疲れてしまう。そうした意味では、有馬の旅館の中では最も気遣いなく泊まれる感じがする。(なので、二回目があったわけだ。)」と書いた。
 ここは、ホテルなので、その意味ではさらに良い。
 ルームサービス(生ビールも)あり、一人で気楽に泊まれる宿である。
 今後は、和室も試してみたい。

お薦め度/△○
 有馬の湯を求めるとなると、上大坊をはじめ、兆楽、その他良い宿はあるが、特に湯質を求めずに、洋室ホテル形式で気楽に泊まりたい方には、とてもお薦めである。


※宿泊予約の際、私の名か「氣道」協会と言って戴いても構わない宿かどうか?/(あるいは宿泊時に?)○

いつの時点での評価か?→ 2007年8月

申し訳ありません。

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月13日(火)17時42分29秒
  孫堅さん、申し訳なかったです。
どうも以前の投稿でも触れていなかったようです。(バックナンバー参照。16ででます。)
ただ、まだ確認出来ていないのですが、湯氣さんの投稿内では触れていると思います。
多分に極秘情報ですので、会員の方以外には口外しないようお願いします。
(私も、あそこまで徹底的に湯にこだわる天山が、と信じられなかったです。
 しかし一休や天山の湯質はそれでも良いということ、同じ整体に携わっている管理人のため(これまた極秘情報ですが。私の恩師の整体を受けていらっしゃいました。)申し添えさせて頂きます。)

天山湯治郷は「羽衣」だけ源泉??

 投稿者:孫堅  投稿日:2007年11月12日(月)20時59分55秒
  劉邦様曰く、「・・・羽衣の湯だけが源泉という極秘情報・・・云々」とありますが、これは一体どういう意味でしょうか?


文字通り、一所懸命に湯を守っている天山湯治郷の名誉のために書き加えますが、天山は勿論「一休」も全て源泉です。25年通いつめている私が云うのだから間違いありません。
 そもそも37万リットル/dayの湯を羽衣だけで使い切れるものではないでしょうからネ。
混雑するような日(休・祭日)は濾過装置を使用するとは施設の方もおっしゃっていました。 それとても糸屑や毛髪を除去する目的で、湯そのものは無論源泉のかけ流しで、沸かし湯を足したり、溢れた湯を再利用する様なことは断じて無いとのことです。
 ”極秘情報”の扱いにはご注意されたし。

有馬温泉 「かんぽの宿」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月11日(日)21時29分5秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/〒651-1401 神戸市北区有馬町1617-1

名称/ 簡保の宿

電話/078-904-0951
ホームページ/http://www.fukushi.kampo.japanpost.jp/shisetsu/yado1/2302arima/
交通/
■鉄道
<電車>JR三宮駅から地下鉄(北神急行)で新神戸経由
    谷上駅にて神戸電鉄で約40分
    高速新開地(阪急・阪神・山陽)から神戸電鉄で約50分
    JR三田駅から神戸電鉄で、約40分

  …とホームページではあったが、これは不親切。
  (故に、これまた不親切ついでであるが、他の有馬の宿の「交通」の項をご参照の程)

動機/ 有馬温泉の中で最も低料金であり、しかも湯質が良いと聞いていたため。

宿の簡単な説明/入り口もロビーも大きなホテル風。
        さすがに、部屋は国民宿舎的である。
        また、日帰り入浴や宴会利用の方が昼から非常に多い。
        なので、普通の宿と思わないほうが良いだろう。
        (客室53(和46、洋5、和洋2、全室T付、一部BT付、バリアフリー対応室1室)会議室100名)

チェックイン&アウト/○
※【極秘情報】→基本は午後3時~午前10時なのだが、チェックアウトの10時前に支払えば12時までアウト時間を延長することが出来る。(!)

接待/○
  とても対応が良い。
  (簡保の宿なので当然なのであるが、仲居さんが部屋に来ないのも私好みである。)

客室/△
   夜に行ったためか、すでに布団が敷いてあるには驚いた(それ以外のスペースはほとんど無い)が、こじんまりとして清潔ではある。
   冬に行ったのであるが、暖房はとても良くきいている。
   明るい感じなのがとても良い。

 音/○
  眺め(色)/×

周囲/△

自然度/△○

良い場所(イヤシロチ)?/△○

風呂/△    内湯 男1女1
※【極秘情報】→ 風呂の底を上手く探してすくうと、湯の華有り!!
         (これは2007年に行ったスタッフの明美さんが教えてくれた極秘情報である。それまでは無かった。)

湯質/△○
    加水有り。

 (以下、風呂場の着替え場所に掲げてある「温泉分析書」を書き写したものを記載しようとしたが無く、帰り際にフロントの横に張ってあったので、それをメモする。
  そこでは、有馬の他の湯質との比較が5つくらいしてあった。やはりここは湯自慢であるのだが…。一応、他所より秀でていたものに(!)を付けておいた。)

   ・源泉温度→ 90,5度。
   ・湧出量→  34リットル/分
   ・pH.→   6,09
   ・密度→  1,04184
   ・泉質→ 高張性、中性、高温泉。

   ・陽イオン(総量28900ミリグラム)→リチウムイオン43,2、ナトリウムイオン20200(!)、カリウムイオン4900(!)、カルシウムイオン3460(!)、マグネシウムイオン25,9、マンガンイオン45,1、ストロンチウムイオン55,7、第二鉄イオン68,1、アルミニウムイオン0,01以下、亜鉛イオン27,8、バリウムイオン45,1。

   ・陰イオン(総量42400ミリグラム)→フッ素イオン6,43、塩素イオン42200(!)、臭素イオン64,4、、炭酸水素イオン83,8、炭酸イオン0,1以下)

   ・遊離物質→メタケイ酸193、メタホウ酸247、遊離二酸化炭素114、遊離硫化水素0,2以下。
   ・その他→銅イオン0,01以下、鉛イオン0,05以下、カドミウムイオン0,001以下、硫酸イオン0,01以下。
   ・微量成分→総砒素0,002以下。

  上記のような成分であるが、実際には有馬にしてはかなり薄い(透明に近い)。
  その薄さが湯が新鮮なために、まだ酸化していないので赤色がついていない、という感じもしなかった。
  ただ、足が浮く(これが一つの面白い目安になっているのは、他所でも書いた通り)。なのに、内体(感覚的身体)はあまり動かない。
     (2007年の時には風呂には入らなく会議室を利用するだけであったが、フロントのデータが変わっていた。
      以前は、他の湯質との比較も掲示されていたのだが、今はなく、そして成分分析表を見たら、総計が5万ミリグラムだった。
      それ以外のを記録する時間がなかったため、細かく掲示が出来なくて申し訳ない。)

温泉力/○
  よく温まる。(やはり有馬の湯質は良い。「腐っても有馬」という私の造語では無いが。)

ビール/△
  生ビールが別場所では飲める。(525円)
  また、牛のタタキ(840円)などのつまみもある。

冷凍庫/×
  冷蔵庫も、冷えない。

部屋食/×
(氷)水/◎
  もともと置いてくれている。
  追加の氷も無料で対応良くやってくれた。

寝具(寝心地)/ △

金額/ ○
   素泊まりで6135円であった。
   (なお、持ち込みは厳禁。
【極秘情報】…なのだが、まずバレない。私は、ビールも含めて持っていった。

総合評価/○
   湯質はともあれ、それ以外の面では安いのが良い。明るいのも買える。

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/広間があるので、そこで講座を行い連日で湯治合宿を兼ねて行なえば、有馬温泉に触れるきっかけにもなるだろう。
     (そして2007年実際に二回合宿を行なった。)

今後/○

有馬温泉 「古泉閣」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月 9日(金)20時03分30秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/ 651-1401 神戸市北区有馬町1455-1

名称/ (有馬温泉元湯)古泉閣

電話/ 0120-300-000(078-904-0731)
    FAX078-904-3481)
ホームページ/http://www.kosenkaku.com/

交通/・大阪より・・・・約1時間10分
     大阪→<JR福知山線>三田→<神戸電鉄三田線>有馬口→<神戸電鉄有馬線>有馬温泉
    ・神戸より・・・・約30分
     三宮→<北進急行>谷上→<神戸電鉄有馬線>にて有馬温泉

動機/ 「兆楽は良かった、湯も特に銀泉が出るの宿は珍しいし、有馬にない高台の場所でイヤシロチで…」と、或る方に伝えたところ、「だったら古泉閣はもっと高台で歴史も古いですよ」と言われたため。

宿の簡単な説明/ 確かに兆楽よりも高台で見晴らしも良い!
             また、ここは、有馬で最も歴史のある数少ない元湯の宿。
             (トイレの水の流れが左まわりだと言うのも珍しい。兆楽はどうだったか。)

チェックイン&アウト/ ○ 午後15時~午前11時

風呂/ ◎
    大風呂 男1女1
      岩風呂 男1女1 (翌朝交替)
   (岩風呂の男用がここの自慢のようで、入ったとたん箱根の環翠楼や福住楼(岩風呂のほう)を思い出すが、金泉の雰囲気はまるで秀明館のよう。「霊泉」と書いてあったが、まさしくその雰囲気と、湯質も。
    入ったあとに、「ありがとうございました。」と思わず言ってしまったのも、秀明館と通ずる氣があるからかもしれない。ただ、翌朝交替したほう(湯がほとんど注がれてないほう)は大浴場に似る湯質。)
    二回目に訪れた時には、大風呂のほうが湯温が高かった。

湯質/ ◎(三重丸)
    (以下、大浴場と岩風呂に貼ってあった温泉分析書を書き写したものを下に書く。)

 ・源泉掛け流し(大浴場は温度管理のため加温と循環有り。岩風呂は加温のみ。どちらも消毒や加水は無し)
 ・自家泉源。(名称「古泉泉源」)

※なお、以下は、比較できるように、( )の中に、上大坊、御所泉源、妬泉源と三つのデータを入れてみた。

 ・源泉→ 63,4度。(98,2度、83,5度、93,8度)
 ・密度→ 1,02039(?、1、01743、1,0261)
 ・湧出量28リットル/分。 ?(?、24リットル、28リットル)
 ・pH. 6,65 (5,89、5,34、5,37)
 ・radon1,7Bq/㎏ 0,13マッヘ(radon35Bq/㎏ 2,5マッヘ、0,5マッヘ以下、1,8マッヘ以下)
 ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強食塩泉。(同)
  高張性、中性、高温泉。(高張性、弱賛性、高温泉、高張性、中性、高温泉、高張性、中性、高温泉)

 ・陽イオン [総量14800ミリグラム](29500、11200、15700)

  →リチウムイオン16,9(51,9、20,5、22,9)、ナトリウムイオン11500(18400、7920、11800)、
   カリウムイオン1610(4830、2160、2270)、カルシウムイオン1560(2400、1060、1460)、
   マグネシウムイオン30,0!だから円やかなのか…。(22,2、7,75、12,8)、
   マンガンイオン4,34(31,1、6,18、18,8)、ストロンチウムイオン17,0(29,5、11,0、17,2)、バリウムイオン23,4(34,5、15,1、21,6)、
   第二鉄イオン23,8(121、41,7、60,4)、亜鉛イオン0(0,89、0,32、0,88)。

 ・陰イオン[総量22700ミリグラム](35500、16700、23800))

  →フッ素イオン0,05以下(4,22、3,12、9,94)、塩素イオン22200(34500、15400、23700)、
   臭素イオン43,9(15,9、7,89、7,86)、
   硫酸イオン36,6! (1,02、1,04、1,06)、
   炭酸水素イオン456(40,1、279、81,4)。

   ・イオン総量? (85000、28500、52,2)ミリグラム

   ・遊離物質→メタケイ酸38,1(126、121、127)、メタホウ酸134(495、246、311)、遊離二酸化炭素171 !(86,6、21,2、52,2)。

   ・微量成分→アルミニウム0,03以下(同、同)、総砒素0,04(0,03以下、同、同)、総水銀0,00006(0,00005以下、同、同)、銅0,08(0,03以下、同、同)、カドミウム0,03以下(同、同)、炭酸イオン0,01以下(同、同)、鉛0,042(0)。
   ・総量、不明(62、1グラム、不明、不明)。
   ・調査日 平成9年11月14日。(平成11年1月28日、同、同)

  色も薄く、また上記の成分表を見ると、或る人が言う「最近、有馬の湯は色も塩分も薄くなり枯渇してきた」という言葉を思い出すが、しかし、ここの岩風呂の湯質はなかなかである。
  上記「風呂」の項にも書いたに、ご神氣が味わえる感の風呂と湯質であり、入った途端に、他の有馬の湯と違うことが分かる。
  湯触りがクリーミーで、湯感がまろやか。
  温泉成分(イオン量)は少ないのかもしれないが、有馬の金泉の赤色は鉄分が空気に触れた時に生ずる、いわば「サビ(錆)」の色。
  ここは、チョロチョロと湯口から出るのだが、その色は透明で、掬ってみると僅かな茶色。
  だから、温泉成分の少なさというよりも、源泉から近いために、この薄さが出来ているのかもしれない。
  クリーミーな湯感と言ったが、それはまさに湯が生きているという感じの表現で、岩風呂に入った時に思い浮かんだことが二つ。
  それは、「まさに、温泉は『生』ビール(普通の湯は缶ビール)だな」ということ、それと「有馬の湯が凄いと聞いていたが、この動き(力)だったのだな(他は缶ビール的)」ということ。
  成分は薄いかもしれないが、かなりの湯の活き活き度であった。
  (内体(=からだ=感覚的身体=潜在意識)の変化も、今までとは位相の違う新鮮な動きある変化で、それもまたまろよかな生ビールの如し。)

温泉力/ ◎

接待/ △
    タクシーで行ったのだが、丁重に、しかも温かく迎えてくれた(ビールを持ってきてくださる方も優しい)ので○なのだが、仲居さんは△。(二回目はどちらも△)
    基本的に教育はしている感じであるのがとても評価できるが、個人によっては吸収具合が違うという感じである。しかし、これは大きな宿では仕方ないことだろう。
    (また個人的には「失礼しま~す!」と大きな声で、何度も何度も入って来られ(食事の時など)、説明も忙しなく大きな声であるため、静寂を破られるのが辛かった。)

客室/○
    和室8帖。(+バルコニー。バストイレ付きで、そのスペースも広い。)
    先述したように、見晴らしよく快適。夕焼けは実に素晴らしい。
    部屋でソフトカイロプラクティックや足ツボを受けることもできる。
    (泊まった部屋/506。二回目は508&509。)

イヤシロチ(良い場所?)/○
        ここは、私的には、有馬の中では兆楽と同様に良い。
        もちろん、有馬の中でも、地下の中の力強さというか、そういったイヤシロチ(?)もあるのだが、基本的にすがすがしさが好きな私は陰陽ではないが、そちらを重視してしまう。
       (有馬自体が、山中なのであるが、そこのへこみ的ところに宿が密集しているので、へこみの中での高台なのかも、しれないのだが…)

ビール/◎
    (生ビール有。キリン。中ジョッキ630円)

部屋食/○
    (二回目の時は、二部屋での宿泊だったため、食事は別部屋507(16畳)であった。)
食事/○
   ここは、慶月という精進料理を出す料理所でもある。
   まあまあの懐石。なので時間もゆっくり。

    「すぐに食べれないので、明日、全ての食器を外に出していいですか?」と言えばOKなのは兆楽と同様で、◎。

(氷)水/ △
   最初から用意されている。(水が無くなったらそこに足してください、と言われる。仲居さん曰く「有馬の水はとても美味しい」とのこと。)

寝具(寝心地)/ △×
   (敷布団がまさに煎餅蒲団である。ウムー)

金額/○
   この景観で1万円台なら、有馬の宿としてはあり得ない程、非常に良心的と言えるだろう。

   (以下、このコーナーのいつもの如く二人での料金。様々なプランがある。)
  25,200円~
★ここの宿は、まずはインターネットの「『愉』特別宿泊プラン」を試されるといいと思う。
  なぜなら、15750円からで(今回の私もそう)、それで電話で確認したのであるが、部屋も普通のプランと同じ故。

通信環境(インターネットetc.)/ ○

総合評価/ ◎
今後/ ◎ 何より見晴らしが良い。(今度はソフトカイロや足ツボも試してみよう。)
     (…という訳で、仲間と再び訪れる。残念ながら期待のソフトカイロは(足ツボも)今は行なっていないとの事。しかし、この時は、夕方、素晴らしい夕焼けを見ることができた。)

ありがとうございました。

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月 9日(金)19時25分54秒
  りく様、貴重な体験のご報告をありがとうございました。
(皆様、バックナンバーの天山湯治郷と共に、ぜひご参考にされて下さいませ。
 リクさんの仰る通り、羽衣の湯だけが源泉という極秘情報も書いてある筈。)

きっと自然な湯は私たちの体内の力を呼び覚ましてくれるのでしょうね。自然の整体。
そして整体もまた、それが自然に沿ったものである限り、同様のことが出来るのかもしれません。
そして更に、風邪がそうであるように、痛みもまた自然の整体なのでしょう。
私には、リクさんが、そしてまたリクさんのいのちの働きが、まさしく天女に思えます。

ご投稿ありがとうございました。感謝を込めて。

間奏~天山湯治郷 羽衣物語その2

 投稿者:りく  投稿日:2007年11月 9日(金)00時57分38秒
  ところがその夜・・・

不調でもたれ気味だった胃から腸にかけて、焼けるようにヒリヒリする感じで苦しく、どうにもならなくなってしまう。たいして食欲もなかったのに食べてしまった少量のうどんがいけなかったのか。これまでもそんなことはあって、その度に整体や鍼、断食、減食でいくつもの山を乗り越えてきたけれど、まだなのか…しかも、こんなところで…。
胸椎7、8、9の左側が張って痛く、気持ち悪い。胃は必死で働いていてドクドク感が強い。握りこぶしで痛むところを押さえていてもちっとも楽にはならない。

食べたことは確かに失敗だった。だけど、こんなに酷い反応は解せない。もしかしたら・・・湯あたり?・・・読書室で読んだ温泉評論家・野口冬人さんの本に書かれてあったことを思い出す。「湯治をすると3日目位から湯あたりする人が出る。それは喜ぶべきことで、それを過ぎると体がとても楽になる。」湯あたりにしては早すぎるけど、湯に浸かっている時間は短くても一気にたくさんの湯に入ったことや、体の反応が良くなってきていることを考えると、それもあり得る。そうだそうだ、きっとそうだと自分に言い聞かせ、これを越えれば楽になる、と念じながら夜を明かす。

一睡もできずに迎えた朝は、折からの台風でどしゃぶりの雨。まるで私の状態みたいだ。宿で出される朝食も全く食べられる状態ではなく、もしやこんなこともあろうかと、ひっそりとしのばせたタッパーに朝食を詰め込み、そそくさと部屋へ戻って布団にうずくまる。宿に瀬音というマッサージルームがある、と主が言っていたのを思い出し、40分の施術を受ける。若い男性の施術者が数名の静かな空間。胃に関するツボがパンパンです、と。部屋に戻ってまた布団の上で丸くなる。正に「まいまいつぶり」のように殻に篭ってジッとしている状態。
こんな時整体を受けられたらずい分楽になるのに、と思うけれど先生がいるわけじゃなし。今頼れるのは自分の体の力と湯の力、とハラを括る。

午後は、湯の力が助けになるはず、と2時間おきにサッと湯に浸かり、部屋に戻ってうずくまりなからチビチビと飲泉を繰り返す。そんなことを3回ほどしているうちに夕方、胃が動き出しフッと楽になる。ほんとうに「フッ」という感じで「抜けた」という言葉がぴったりくる。同時に体から嬉しさが湧き起こる。この感覚は、家で減食や断食をしても得られたことはなく、やはり湯の効果があるのだろうと思った。それはきっと、羽衣の天女のなせる技なのだ。羽衣には天女が、いる。

天女が教えてくれたのは、体はいつだって何も言わず黙々と働いて良き状態へ向かっていってくれていること、湯の力=大地の力=自然の力に身をゆだねてみるとちゃんと応じてくれること、体はそれをキャッチできること。そんなことを体感させてもらい、自分の体への信頼感が増したように思った。その日は軽い体になって、ようやく眠ることができた。
羽衣の湯は内臓によく効くような感じがする。不調を抱えて行くと、そういう効果がよくわかる。

翌日は台風も過ぎ去り、気持ちの良い秋晴れ。体もたいへん楽で、久し振りに清々しい。こんな感覚は何年ぶりだろう。体の状態と天気がリンクしていたのも実におもしろい。
この日は日曜で、駐車場の車が次第に増えてくる。明るい時の一休、天山も体験してみたいと思い、11時に宿をチェクアウトし、荷物を持って一休へ。

陽の光が露天の淵に咲いていたツワブキに降り注ぎ、黄金のように光り輝くのを見ながら、明るい陽と自然に包まれて入る湯もたいへん伸びやかで気持ちよく、自分の中の自然が蘇る感じがする。ただ、やはり前夜よりは人も多いためか、場の空気はだいぶ変化している。湯は同じでも、そこに集う人や時間の変化によって、感じられる氣も変わり、湯は湯のみにあらず、と思う。
天山はもっと人が多く、前夜は全体で5名程だったのが、この日は1つの湯舟に5名強。なんとなく湯の力まで漫然とした感じがしてしまう。
一休も天山も、湯をじっくり感じたければ、灯りが点る頃、できればひとけの少ない時がおすすめ。
そう思うと、羽衣は周りの変化の影響をあまり受けず安定感がある。安定感があり湯ぢからがあり、対話できるような湯である。

・・・と、ここまで書いて、この感じは何かと似ているなと思う。
ただそこに、ある安定感をもって変わらずあるだけなのだが、凛として近づき難ささえ感じられる。だけど、求めて真剣に向かえば、しっかりと応えてくれる。
そう。私がいつもたいへんお世話になっている整体の先生の操法を受ける時の感じによく似ているのだ。
・・・とすると、羽衣の湯にうまく入ると整体を受けたのと同じようなことになるのではないか。自然の力ということも加味すると、もしかしたらそれ以上のことも・・・
・・・ということは、羽衣の天女は先生と同じということで、それはつまり先生は天女だったということになるのか・・・
・・・それは、私があの先生の整体を初めて受けた3日後に見た夢につながる。あの時も、あの先生は天女みたいだった・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これ以上は、無意識の世界のお話になるので言語化不能につき、今回のお話はここまでとします(笑)

おまけですが、湯治を終えて家で一晩眠った翌朝、おもしろいことがありました。何か夢を見ているのです。夢の内容は全く覚えていないのだけれど、その夢を見ながら笑っているわけです。そして、あ~夢見ながら笑っているよな~私、と思いながら、なんだかよくわからないけど、楽しい気分で目が覚めたのです。これは、体が喜んでいたんだなと、すぐわかりました。

ちょっと不調を抱えている方、羽衣の天女に逢いに行ってみてください。体の声が聴けるようになりますよ。

間奏~天山湯治郷 羽衣物語その1

 投稿者:りく  投稿日:2007年11月 8日(木)21時44分45秒
  行ってまいりました。天山湯治郷。10月26日~28日の二泊三日の湯治体験を書かせていただきます。

9月に入ってから胃腸に症状が出始め、あまり食べられない状態が続いていました。湯治に出かけた日も、お粥や汁物ならどうにか、という状態で良い調子とは言えませんでした。うっとうしさが続く日々、日常生活を送るのもしんどくて、ともかく一人になりたい一人っきりでちんまりと篭っていたいと思い、昨年3月にこの掲示板で話題になり気になっていた天山湯治郷へ行ってみたのです。

着いたのは3時過ぎ。台風の接近による雨模様で既に薄暗い。そのため、早くから灯りが点り、初めて見る天山湯治郷はまるで別世界。天山湯治郷という広大な敷地には、羽衣、一休、天山という入り口を異にした3つの建物がある。羽衣は宿泊ができる宿、一休は湯のみの施設、天山は湯だけでなく休憩所や食事処、喫茶、売店のある総合施設となっている。

まずは宿の羽衣にチェックイン。男主人が宿の説明をしつつ部屋まで案内してくれる。通された部屋は4号の「まいまいつぶり」。この部屋名がまた、今の自分の心境にピッタリではないかと二ヤリとしてしまう。主は一通り説明を終えると去ってしまい、後は一人。余計な接客がなく、構われずにたっぷり一人になれるというのはほんとうにありがたい。
8畳の部屋の中はとても清潔で気持ちが良い。体の不調も忘れてワクワク。どこの湯から入ろうかとはやる気持ちを抑えてお茶を一服。一休は20時まで、天山は23時までの営業で、宿羽衣の門限は22時となっているので、一休→天山と回って羽衣へ戻ってくることにする。

一休は不思議な空間で、内だか外だかわからない、内と外の境界のないところで湯に浸かる、という造りになっている。とても象徴的だと思う。湯に浸かるというのはそういうことかもしれない。湯は内湯1、露天2。薄暗くなって明かりが灯り、広い湯舟にわずか3名の人がそれぞれの人生を抱えてじっと湯に浸かっていると、幽玄の世界へ誘われてゆくようで、人はどこから来てどこへ行くのだろう、なんてことを、考えようと思わなくても浮かんできてしまう。
湯は熱くなくたいへんまろやかで、とろみさえ感じられる程。ナトリウム塩化物泉とアルカリ単純泉の混合湯だと受付のおじさんが説明してくれた。

入り口を別にした隣の天山は、よく磨かれた床板が気持ち良い。中が広いので、位置関係を把握するためにまずは館内探索。従業員の方が作務衣を着て無口で仕事をしている様は、まるで修行僧のよう。
天山の湯はナトリウム塩化物泉2、アルカリ単純泉3、サウナ1、水風呂1。それぞれ湯温が違い、体調に応じて入り分けることができる。灯りによる演出効果が素晴らしく、もし自分一人しかいなかったら、フッとあちらの世界に行ってしまうのではないか思わせられる程で、その日は5名程しか入浴客がいなかったけれど、ちょっとした人の気配がある方がホッとする感じ。
洞窟風呂は暗がりの中では入ってゆくのに躊躇するような感じさえある。ちょうど慣れた方がいてザブザブと中へ入って行ったので後をついてゆくと、それほど奥は深くなく、突き当たりに大黒天が祀ってありそこから源泉が出ている。飲泉用の柄杓があったので、大黒様に手を合わせ、一杯酌み交わすようなつもりで飲泉。
天山には楽天と山法師という2つのレストランがあり、山法師の方は定食形式のセット料理がメイン。あまり食欲のない私は、楽天で「心にやさしいうどん」を注文し半分程いただく。確かに優しい味。

そうして宿の羽衣へ戻り、読書室でそこにあった本をパラパラとめくりながら一人で過ごす雨の夜は、たいへん贅沢なひととき。宿はほんとうに静かで雨音しか聞こえない。他にも人はいるのに。
最後に羽衣の湯へ。一休や天山に比べると、小ぢんまりとした家庭的な湯舟だが、ここの湯が一番、湯ぢからが強いように感じた。

ところがその夜・・・

わかりました

 投稿者:りく  投稿日:2007年11月 5日(月)00時21分1秒
  ありがとうございます。
それでは、有馬の合間の一服という感じで、木曜日までに書かせていただきます。
どうぞ一服しながらお読みくださいませ。

しっかし~、あんなブログのちょこっとした感想、よく見つけましたね。このりさんとのナポリタンバトルは、先生の実体をまだよく知らなかった私にはものすごく楽しい出来事で、忘れられません。今年はみっちり湯治合宿に参加して、もうひとつ体を変えたいと、今から楽しみにしております。

OKですよ。

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年11月 3日(土)11時04分43秒
  リクさん、ご投稿ありがとうございます。
有馬温泉についての紹介は、おそらく今月一杯はかかると思いますので(ノートパソコンのほうに情報が入っている為、電車内などそちらを開ける機会で無いと投稿出来ないのです)、
どうぞ続けてご投稿下さいませ!
(ゆくゆくブログetc.になった時に羽衣(天山)のコーナーにまとめられたらと思っています。なお氣道ブログで昨年の湯治合宿の感想を見つけたのは実は私でした。
 今年の【湯治合宿】も、もうすぐですね。(23~25(26)日)
 自動運動や瞑想好きの方(それらを深めたい方)、体質改善したい方、どうぞいらして下さいませ!)

http://blog.mag2.com/m/log/0000126622/109113246.html

 

訂正

 投稿者:りく  投稿日:2007年10月31日(水)18時36分16秒
  「湯と体と氣」なんていうのは、氣道の湯治ではわざわざ言うまでもない当たり前のことでした。
笑っちゃう。
私の場合は、それを踏まえた上で、療養者の視点が入るということです。
氣道家のみならず、不調を抱えた方々の参考になればと思っております。
……という温泉体験記でもよろしいでしょうか?

おひさしぶりでございます

 投稿者:りく  投稿日:2007年10月30日(火)18時09分25秒
  有馬温泉が一段落しましたら、羽衣の天女の話をしてよろしいでしょうか。
天女の羽衣ではありません。羽衣には天女がいたんです(怪し!笑)
なが~いお話になりそうなので、一段落したらおっしゃってくださいませ。
ただいま下書き作成中につき、もうしばらく時間がかかりますゆえ。
「湯と体と氣」の物語になりそうです。

有馬温泉 「銀水荘別館 兆楽」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月29日(月)10時07分29秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町1654-1

名称/ 銀水荘別館 兆楽

電話/(078)904-0666 fax(078)904-3306

ホームページ/http://choraku.com/

交通/・大阪より・・・・約1時間10分
     大阪→<JR福知山線>三田→<神戸電鉄三田線>有馬口→<神戸電鉄有馬線>有馬温泉
    ・神戸より・・・・約30分
     三宮→<北進急行>谷上→<神戸電鉄有馬線>にて有馬温泉
     ◆太閤橋を渡って右に、有馬川沿いの道を少し行って左側の山上。

動機/小説家の藤本義一が有馬温泉で最も薦める宿ということで行く。
   (二回目以降は良かったので行く。)

宿の簡単な説明/有馬温泉で最も北の外れ(姉妹店の銀水荘別館楽山よりさらに少し北で左側。)
        高台なので気持ちが良い。
        客室37室 定員180名様 会議室・宴会場

チェックイン&アウト/○ 午後2時~午前10時

風呂/○~◎  内湯 男1女1
    (銀泉は二つあり一つはジェットバス。金泉は館内露天という感じ。)

      露天◎ 男1女1
    (銀泉は120㎝の立ち湯。
★極秘重要情報   露天(櫟の湯)の金泉は、底にどっぷりと粘土のように鉄と塩分が沈んでいる。
     それを体に塗りたくっていると体内に有効成分が働くようで体が活性化する。
     箱根長寿湯以上の泥で、極秘であるが、段差のあるところの下奥。ここまでは分かる人もいるだろうが、排水のほうになると、人一人分位の泥が腕でかかえるくらいの感じになることはたぶん殆どの方は知らないだろう。
     仙仁温泉「岩の湯」の奥のマル秘洞窟まではいかないが、従業員は知っていても、お客さんには教えては危険とかなどの情報の一つ。
      (2回目に行った時には、さらに泥の量が増していて鉄の結晶も多く混じっていた。そのため従業員の方も知らないのかもと思って仲居さんに聞くと、初耳との事。やはり…。)
     とにかく、ここ(兆楽)の湯の一番の凄さは、『有馬温泉の生きている泥を腕で鷲掴みにし、それを何度となく体につけるという「有馬温泉浴」ができる、ということ』だと思う。
     ちなみに、それは数十秒×何回も行っていい。
     (数分×数少ない回数でもいい。感覚に合わせて土人になったつもりで行うといい。…というか、そういう原初的感覚が必ず蘇る。
      体の悪い部分が痛むのは『砂療法』同様。
      実に良い。)
     ※なお、2007年10月の段階でも、まだ宿の方にも知られていなく、本当にごっそりとある。

     なお、露天までの道もとても和む。)

 また、三回目の有明桜にある銀泉の蒸し風呂はとても良い。また有明桜には銀泉の足湯場もある。(下記にも書いたがここの銀泉は良い。金泉と銀泉の両方がある宿はここ以外には無いのでは、と思っていたが、今日、仲居さんに聞いて調べてもらったところ、やはりそうなのだそうだ。)

湯質/◎
 加水こそしていないが、加温、循環(かけ流しと循環との併用で濾過はしていない)そして塩素消毒も行っているが(三回目の有明桜も櫟の湯同様にそう)、銀泉のラジウム泉は良い。
  (ただ、内湯の銀泉は塩素臭くてしょうがない。)

  なお、金泉は、内湯(館内露天)と、露天(櫟の湯)とは泉質が違う。
  ここでは、イオン量の多い露天のほうの湯質を下に掲げよう。
  そして、姉妹店の楽山と比べられるよう、( )内に楽山のデータも記載しておこう。
   …と、記録をとったデータを打ち始めたら、なんと!
   全く同じなのである。(源泉所在地が同じだから当然か…)
   つまり、兆楽の露天(櫟の湯)と楽山の金泉は全く同じ泉質なのである。
   となると、館内露天(大浴場)のデータを掲げようかとも思って打ち始めたが、かなりイオン量が少ないのと、やはりせっかくここ(兆楽)に来たなら露天のほうに入るだろうので参考にならないと思い、下には楽山のデータと同じもの(つまり上大坊のデータと比較できるようにしたもの)をそのまま用いることにした。

 ・源泉所在地/神戸市北区有馬町字中ノ畑199番
 ・泉質/ 含鉄・二酸化炭素―ナトリウム―塩化物強塩泉 (含Fe・CO2-Na-Cl泉) 高張性、弱酸性、低温泉
 ・性状/無色・透明・強い塩味、放置すると褐色に変化する。

 ※以下、上大坊のデータと比較できるように、上大坊の数値を先に書き、続く( )内に楽山のデータを記載した。
   ・陽イオン(総量29500(26400)ミリグラム)→リチウムイオン51,9(65,9)、ナトリウムイオン18400(20900)、カリウムイオン4830(2170)、カルシウムイオン2400(2940)、マグネシウムイオン22,2(115)、マンガンイオン31,1(12,8)、ストロンチウムイオン29,5(79,7)、バリウムイオン34,5(65,1)、第二鉄イオン121(45,6)、亜鉛イオン0,89(0,09)。
   ・陰イオン(総量35500(39600)ミリグラム)→フッ素イオン4,22(0,1以下)、塩素イオン34500(39000)、臭素イオン15,9(81,9)、硫化水素イオン(0,03)、鉛イオン(0,1以下)、硫酸イオン1,02(5,81)、炭酸水素イオン40,1(527)。
   ・イオン総量85000ミリグラム
   ・遊離物質→メタケイ酸126(116)、メタホウ酸495(402)、メタ亜ヒ酸0、(1,73)、遊離二酸化炭素86,6(1040)。
   ・微量成分→アルミニウム0,03以下、総砒素0,03以下、総水銀0,00005以下(同じ)、銅0,03以下(0,05)、カドミウム0,03以下(0,05以下)、炭酸イオン0,01以下(0,03)。
   調査・試験年月日 平成16年3月12日

 さて、楽山のホームページに記載されていた文章を転載する。
 「昭和30年代後半に行われた有馬温泉の調査結果によると、金泉は地底深くでは炭酸ガスが多量に溶けた状態で存在し、神戸市営泉源は高温で湧出するために噴出経路で炭酸ガスがぬけてしまっているということです。
  当館の金泉は、給湯直前まで炭酸ガスをたくさん含んだ状態を密閉し、お客様に快適な温度に調整してのご提供としておりますので、多くの炭酸ガスを含んだお湯に入浴していただけます。
  炭酸ガス成分は、毛細血管を広げ、血行を促進する効果に優れているといわれております。
  また、鉄分が完全に酸化する前に入浴していただけるため(ごらんのようにこの金泉は真っ赤になる前の状態です)、お客様のお体へは還元作用(若返り作用)が働き心身ともにリフレッシュしていただくことができます。」
 ここも楽山同様、銀泉は水道水ではなく温泉(ラジウム泉)だ。
 「ラドン分析書  測定年月日 平成14年10月29日
   ラドン量 51.39 X 10-10 キュリー/リットル または 14.11 マッヘ
   測定機器 IM型泉効計  自社調べ」
 「有馬の真価は銀泉』にあり。」というようなことを楽山の項にも書いたが、やはりそうだと思う。
 ただ露天のほうはそんなにきつくなかったが、塩素殺菌は残念である。


※【重要情報】→よく私のコメントでは「浮く」という表現をするが、ここの金泉では脱力すると腕や足が浮くのは当然としても、息を吸うと、まるで海のように座ったまま全身が浮く。
 ここに来て4度目で初めての体験だったので特筆した。もしかしたら、ここのような広く、深い浴槽で、かつ濃い湯のためなのかもしれない、とも思ったが、その後、他の宿に行ってもそういうことは無かった。

温泉力/◎
  かなり腎臓や肝臓も変化する。
  (保温効果は非常に高い。あまり温泉でのこの効果は私は書かないのであるが(それよりも内体(=からだ=感覚的身体=潜在意識)への影響を重視しているため)、ここは特筆したくなった。)

接待/○以上。
  仲居さんとしては箱根や湯河原、熱海でも上の接待。つまりお客さんとのラポールを大事にするという意味。
  (三回目の有明桜では、さすがにこの宿一番の部屋のためか、仲居さんも一番ベテランの方のようで非常に気遣いをされていた。◎とは言えないのは超一流ホテルの接待のように心の底(無意識)レベルでのラポールまでは至っていないため。有名な仙仁温泉岩の湯の接待は、その意味でも見事。)
  しかし、泊まるごとに味が深まる宿である。

客室/○△~◎
(客室からの景色/○ 三回目の有明桜は景色は×だが部屋も非常に新しいため(2006年3月建設)雰囲気も含めて◎三重目以上。洋間(先述したように2007年10月新設。)は、そこでも部屋食(!!社長の意図なのだそう。…とここまで書いて、わざわざ女将さんが和装でいらっしゃる。(これは今回初めてである)女将さん曰く「ご高齢の方が椅子席で部屋食を堪能できるように」という社長の配慮で、二部屋ほど設けたとのことであった。
 女将さんも、とても良い方であった。その直後にいらした仲居さんも仰るようにオーラのある方であった。(左右の開傾向)

雰囲気/○
  (今まで行った有馬の宿(御所坊、上大坊、有馬御苑、花小宿、楽山、月光園、等)のように、盆地のような暗い感じではなく明るい。
   なにより盆地のような雰囲気ではなく高台で自然があるのが良い。
   その分、いわゆる有馬温泉宿の雰囲気とは異なるのだが、私のような明るいところが好きな人にとっては重要なポイントかもしれない。)

寝具/○
 泊まった部屋/404(加茂)二回目は603(眺山)三回目は離れの別邸、紫貴の有明桜。403。401(洋室ツイン2007年10月より出来た部屋に初めて使用者が私させてもらうが塗装臭で喉が痛くなり、606に変えてもらう)。

周囲/○
自然度/○
良い場所(イヤシロチ)?/○
   (なのに通信ができる!
    …ということは、他の有馬の宿はただ山に覆われていた盆地のような感じであったから(雰囲気もそう!)
    通信が出来なかったということか?
    それか、有馬の北側の宿なので通信ができるのか?

ビール/◎(生ビール有! 冷蔵庫にはキリンとアサヒの中瓶があるが。)
冷凍庫/有。

部屋食/◎
      最終夕食が8時というのは嬉しい。
      姉妹店楽山のように、いくら遅くまで食べ続けててもOKではないが、それでも楽山同様、伺うと、布団を敷いて、そのまま残ったものは明日食器を片づけるスタイルでもOKと言われた。

食事/一回目は△○、二回目は△、三回目の有明桜は◎、四回目○。

   今まででは陶泉御所坊が断トツであったが、そこに比べるわけにはいかない。
   同じ懐石料理ではあるが、素材も違う。しかし懐石だがそんなにゆっくりではないのは私の好みではある。
   三回目の有明桜では、お造りの伊勢海老、あまカレイをはじめ、鯛の肝、その他もろもろ素晴らしかった。
   (四回目の時に伺うと、三回目の離れのほうは、料理長も違い、別料理なのだそうだ。)

(氷)水/◎
   (頼まず来る。しかもここの水は逆浸透膜濾過の浄水システム。
    ここの宿では浸透膜濾過が良いと思っているらしく「神様からの贈り物」のパンフにまで書いているが、逆浸透膜濾過システムは人間の神への反逆でもあるのに。)

寝具(寝心地)/△×
  (敷布団が薄く少し寝づらい。他のサービスと釣り合わない。寝具は有馬では花小宿のベッドが一番か。)

金額/○21000円~プラン有り。
    (私は「とくとくプラン」だったので18000円程度であった。)

通信環境(インターネットetc.)/○

総合評価/○
 湯良し。
 接客の項にも書いたが泊まるごとに味が深まるというか気軽ささえできる宿である。
 (なお四回目の時には、女将からの気持ちで特別な金箔酒を戴いた。有難い。
  しかも、その時の仲居さんの紹介で有馬温泉での湯治合宿「応急手当て合宿」にご参加の方がいらした。有難い。)

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/◎
    上記の有馬湯の花パックは連日行なうと効果大。

今後/◎(姉妹店楽山も○であったが、それ以上)
     楽山では「湯のことは無しにせよ、食事が食べなくともそのまま置いてくれるのが何より良い。」と書いたが、それもここでは大丈夫。 )
     なお、金泉&銀泉付きの部屋が別邸としてあることが分かったので(きっと藤本義一さんは、そこを知人に紹介していたのだろう)、今度は、そこにぜひ行きたい。

     …そして三回目は、そこに行った。喧騒を忘れられる空間がある。(感想については前述)
    四回目も◎というか三重マルに近い。

いつの時点での評価か?→2007年

有馬温泉 「ホテル花小宿」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月26日(金)15時35分27秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/ 651-1401 神戸市北区有馬町1007番地

名称/ ホテル花小宿

電話/ 078-904-0281
ホームページ/http://www.goshobo.co.jp/hanakoyado/

動機/ いくつかの雑誌でここの宿の評判が良く紹介されていて、いつか行きたいとは思っていたが部屋食でないということで敬遠していた。
    今回は素泊まり可能ということを知り行くことになった。

宿の簡単な説明/ ホームページアドレスを見てもお分かりの通り、ここは陶泉御所坊の関連宿である。
         (私は、そのことを宿に行ってから知った。)
        他に、「旅湯 アブリーゴ」(「金の湯」近くにある貸別荘のようなコンドミニアム。最大10名まで利用可。)や「オールベルジュ花郷里」(湯村温泉近くの美方にある)も、関連宿泊施設なのだそうだ。
        玄関も廊下もアンティークで良く「おや、ここは築何年ですか?」と伺うと、60年との事。
       (それにしては、とても新しい。)
        さらに「宿のパンフはありますか?」と聞くと、「ここはリーズナブルな旅館なので置いてありません。」との事。
        部屋にあった「花子宿館内の御案内」にも、「当ホテルは無駄なサービスを省き、大半をお客様にお任せとさせていただく事で、設定料金での提供をさせて頂いております。過分につきましたはお代金を頂くこともございますが、ご理解下さいませ。」と書いてあった。

チェックイン&アウト/ ◎ 午後15時~午前12時(!)

風呂/ ○
    家族風呂二つのみ。
     (しかも貸切。どちらも、予約制ではなくいつでも自由に入れる。)

   ・楓爐(かえでろ) (手前側)
     浴槽は源泉から10mも離れていない。(源泉が90度近くのため加水)サウナ有り。
     (珍しく、有馬で銀泉(白湯である。消毒も循環もしていると宿の方から聞いた)に入りたくなる。塩素臭も無く、わりと気持ち良いのは元の湯質が良いのかもしれない。(これは二回目に行った時も同様に思った。))
   ・蔦葉子(つたばす)
      身体の不自由な方も大丈夫なようにスローブや手すりが設けられているバリアフリータイプ。
  ※なお、ここは午後3時~8時までだったら、陶泉御所坊の大風呂が入れる。(!)

湯質/ ◎
 有馬の中でも高温で塩分、鉄分を多量に含む御所泉源と妬(うわなり)泉源より引いているとの事。
 (41度くらいの私的にはちょうどよい湯温であったが、二回目に言った時に伺うと、ここは加水をせずタンク内で冷却しているとの事。)

◎(もちろん金泉のほう)

   (以下、宿の方に、温泉の成分データが欲しいと頼んだところ(つまり、風呂場には貼っていなかった)、FAXで送って下さったので転載する。
   ところが、ここの宿は「「御所泉源」と「妬泉源」という二つの源泉を混ぜているらしく、その二つのデータが送られてきた。(実に、親切である。)
   そのため、ここでは、その二つのデータを記載する。
 ★ しかも、すぐ近くということが一番なのだが、また浴槽の小ささ(これは有馬温泉にとっては源泉掛け流しという意味で重要な意味がある)でも、あるいは他の部分(素泊まりが可能その他)でも比較しやすい上大坊のデータも加えて、三つのデータを下に合わせて掲載しよう。
   掲載の仕方を迷ったのであるが、何より濃い上大坊のデータを先に書き、そのあとに( )書きで、その中に御所泉源と妬泉源を「、」で区分して書くことにした。
   以下、ご参照のほど。

 ・源泉100%掛け流し(消毒&循環&加水&加温無し) (同、同)
 ・湧出地→  神戸市北区有馬町東門口14-2(天神泉源)
            (神戸市北区有馬町1009-1、同1027-3)
 ・源泉→ 98,2度。(83,5度、93,8度)
 ・密度→ ? (1、01743、1,0261)
 ・湧出量28リットル/分。(24リットル、28リットル)
 ・pH.5,89。(5,34、5,37)
 ・radon35Bq/㎏ 2,5マッハ(0,5マッヘ以下、1,8マッヘ以下)
 ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強食塩泉。 高張性、弱酸性、高温泉。(同だが、高張性、中性、高温泉、妬泉源も同)

 ・陽イオン(総量29500ミリグラム(11200、15700))

  →リチウムイオン51,9(20,5、22,9)、ナトリウムイオン18400(7920、11800)、
   カリウムイオン4830(2160、2270)、カルシウムイオン2400(1060、1460)、
   マグネシウムイオン22,2(7,75、12,8)、マンガンイオン31,1(6,18、18,8)、
   ストロンチウムイオン29,5(11,0、17,2)、バリウムイオン34,5(15,1、21,6)、
   第二鉄イオン121(41,7、60,4)、亜鉛イオン0,89(0,32、0,88)。

 ・陰イオン(総量35500ミリグラム(16700、23800))

  →フッ素イオン4,22(3,12、9,94)、塩素イオン34500(15400、23700)、
   臭素イオン15,9(7,89、7,86)、硫酸イオン1,02(1,04、1,06)、
   炭酸水素イオン40,1(279、81,4)。

   ・イオン総量85000(28500、52,2)ミリグラム

   ・遊離物質→メタケイ酸126(121、127)、メタホウ酸495(246、311)、遊離二酸化炭素86,6(21,2、52,2)。

   ・微量成分→アルミニウム0,03以下(同、同)、総砒素0,03以下(同、同)、総水銀0,00005以下(同、同)、銅0,03以下(同、同)、カドミウム0,03以下(同、同)、炭酸イオン0,01以下(同、同)。
   ・総量、62、1グラム(不明、不明)。 平成11年1月28日。(同、同)

 ※この三種の分析表により、いかに上大坊のイオン含有量が多いかが分かるだろう。(また御所泉源が妬泉源よりも含有量が多いのも分かる。)

    風呂も湯感も上大坊と似るが、湯の濃さで言えばそれより薄く、湯感もそうだが新鮮な感じは楽山にも少し似る。内体(=からだ=感覚的身体=潜在意識)も動くので、自ずと内感したくなる。
    湯の濃さに話を戻せば、ここの姉妹店の御所坊よりは濃い感じ。 (二回目に行った時は逆に薄い感じであった。)

温泉力/ ◎

接待/ ○
   心遣いあるはきはきしたイケメンの男性。
   (基本的にここは接待は無い。)


客室/ ◎(三重丸)

      和室8帖にベッド。机無しなので、今も畳に直に座り、ベッドの上にコンピューターを置いて打っている。(二回目の時は、机は部屋内と室内バルコニーの二ヶ所有り。スペースも広く畳ではなくフローリング12帖以上。)
      しかし、使っている材木も、雰囲気も良いので、落ち着く。
      トイレも良い。
      鄙びた感じでない伝統のある雰囲気の良さと閑けさが良いので、隣の部屋のTVの音が少し聞こえてしまうなどの音の問題も、その氣に包まれ気にならない。(これは二回目も同じ。)

     (泊まった部屋/すいかずら(一階)、二回目は木蓮(二階)。一回目の時は禁煙タイプの部屋だったらしく(予約時に言っていないのに)、灰皿も無く、吸うのはロビーにてと言われる。)
ビール/△×
      廊下の自動販売機に、キリンラガーと一番絞りがある。(どちらも350ミリリットルで250円)

部屋食/×
    一階の「料膳 旬重」でのみ。
    (夕食午後5時半~。朝食午前8時半~。)

食事/ 私は素泊まりであったが、一階の「料膳 旬重」にて宿泊者以外にも、様々なコースが用意されており、ホームページによると、「野菜・山菜等は兵庫県美方町に農業法人を設立し、勇気栽培で米を作ったりしています。生ゴミをリサイクルし、有機肥料としてしようしています。また、日本各地から厳選した有機野菜を取り寄せています。」との事。
    また「旬重の調理場の中央には、炭火の焼き場が設けられています。神戸ビーフの故郷、美方牛や加美町の地鶏、日向の鰻などをお客様の目の前で焼いています。」「鮮魚は瀬戸内の一番良い小魚が明石浦漁港に上がります。その「昼網」と呼ばれる、取れたての魚を、直接買いつけています。」との事。

冷凍庫/××
    なんと冷蔵庫も無し!!

(氷)水/ △
    氷は、廊下の自動販売機横に製氷機があるので自由にとって良いので◎であるが、(宿(旅館)で製氷機は初めてで、まるでホテルのようだが、それもまた上記「宿の説明」でしたようなここのポリシーなのだろう。)

寝具(寝心地)/ ◎
   (ベッドである。つまり和洋的。)

金額/ △
   (以下、二人での料金。)
   素泊まり18000円~36000円(!スイートの素泊まり)
   食事がつくと33000~59000円。

通信環境(インターネットetc.)/ ×(一回目の一階の時)、○(二回目の二階の時)部屋の名前は前述。

連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/ ○
     (特に減食の時の湯治に良い! (湯だけのことである。宿、部屋となると有馬では兆楽のような陽光に当たる場所が私的には嬉しい。)

総合評価/ ◎
今後/ ◎
 いつかスタッフと共に芦屋に行った時には、上記「宿の簡単な説明」にも書いたコンドミニアム「旅湯 アブリーゴ」に行きたい。
いつの評価か?/2005年

有馬温泉 「銀水荘別館 楽山」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月22日(月)19時48分12秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町

名称/ 銀水荘別館 楽山

電話/078-904-0622
ホームページ/http://arima-rakuzan.com/
交通/・大阪より・・・・約1時間10分
     大阪→<JR福知山線>三田→<神戸電鉄三田線>有馬口→<神戸電鉄有馬線>有馬温泉
    ・神戸より・・・・約30分
     三宮→<北進急行>谷上→<神戸電鉄有馬線>にて有馬温泉

動機/小説家の藤本義一が有馬温泉で最も薦める兆楽という宿に行きたく思ったが、ホームページで調べるとその姉妹店にここがある事を知った。値段は兆楽よりも安く、温泉分析表を見比べると、こちらのほうがイオン量も多いので湯質が良いのではないか、と思い、まずはここから行こう、と有馬最高の湯かもしれないと期待しつつ。

宿の簡単な説明/「金泉銀泉が敷地内より湧出する有馬唯一の宿」というのがホームページのトップに出る。(あと3軒ほどあると仲居さんは言うが…(いったい何処??)。なお、兆楽の湯はここから引いていると、それも仲居さんより伺う。)

チェックイン&アウト/午後3時~午前10時

風呂/△  内湯 男1女1
    (金泉がジェットバスだったのはどうか…。しかも浴槽は小さい。銀泉の浴槽は大きい。)

湯質/○~◎
 ・源泉所在地/神戸市北区有馬町字中ノ畑199番
 ・泉質/ 含鉄・二酸化炭素―ナトリウム―塩化物強塩泉 (含Fe・CO2-Na-Cl泉) 高張性、弱酸性、低温泉
 ・性状/無色・透明・強い塩味、放置すると褐色に変化する。

 ※以下、上大坊のデータと比較できるように、上大坊の数値を先に書き、続く( )内に楽山のデータを記載した。
   ・陽イオン(総量29500(26400)ミリグラム)→リチウムイオン51,9(65,9)、ナトリウムイオン18400(20900)、カリウムイオン4830(2170)、カルシウムイオン2400(2940)、マグネシウムイオン22,2(115)、マンガンイオン31,1(12,8)、ストロンチウムイオン29,5(79,7)、バリウムイオン34,5(65,1)、第二鉄イオン121(45,6)、亜鉛イオン0,89(0,09)。
   ・陰イオン(総量35500(39600)ミリグラム)→フッ素イオン4,22(0,1以下)、塩素イオン34500(39000)、臭素イオン15,9(81,9)、硫化水素イオン(0,03)、鉛イオン(0,1以下)、硫酸イオン1,02(5,81)、炭酸水素イオン40,1(527)。
   ・イオン総量85000ミリグラム
   ・遊離物質→メタケイ酸126(116)、メタホウ酸495(402)、メタ亜ヒ酸0、(1,73)、遊離二酸化炭素86,6(1040)。
   ・微量成分→アルミニウム0,03以下、総砒素0,03以下、総水銀0,00005以下(同じ)、銅0,03以下(0,05)、カドミウム0,03以下(0,05以下)、炭酸イオン0,01以下(0,03)。
   調査・試験年月日 平成16年3月12日

 さて、楽山のホームページに記載されていた文章を転載する。
「昭和30年代後半に行われた有馬温泉の調査結果によると、金泉は地底深くでは炭酸ガスが多量に溶けた状態で存在し、神戸市営泉源は高温で湧出するために噴出経路で炭酸ガスがぬけてしまっているということです。
当館の金泉は、給湯直前まで炭酸ガスをたくさん含んだ状態を密閉し、お客様に快適な温度に調整してのご提供としておりますので、多くの炭酸ガスを含んだお湯に入浴していただけます。
炭酸ガス成分は、毛細血管を広げ、血行を促進する効果に優れているといわれております。
また、鉄分が完全に酸化する前に入浴していただけるため(ごらんのようにこの金泉は真っ赤になる前の状態です)、お客様のお体へは還元作用(若返り作用)が働き心身ともにリフレッシュしていただくことができます。」
 これは期待してしまう。
 結果は、先述したようにジェットバスがかなりの減点。(そんなに炭酸ガスがあるのなら(実際、上記の分析表でもたくさんあるのが歴然であるが…)、なんでそれを攪拌するのか? これではコカコーラやビールを振るようなもので、炭酸ガスが飛ばされ、空気が入れ代わるだけでは?)
 そうしたかなりの減点の中、入ると今までの有馬温泉とは違ってすぐに内体(=からだ=感覚的身体=潜在意識)に響く。
 そんな馬鹿な…これはジェットバスの水流ではないか?と思いつつ飲泉するとかなりの塩分、上大坊以上である。…ということは分析結果同様な成分がここにも、と思わせられてしまう。
 上大坊よりも薄く感じる(上大坊は濃い)が、それも新鮮でまだ「錆びていない」からなのか?
 湯が生きている感じはたしかに上大坊よりもあるかもしれない。

 さて、ここは銀泉も水道水ではなく温泉(ラジウム泉)だ。
 までは、銀泉のほうのホームページ文章を以下に転載しよう。
「明治時代に開発された有馬ラジウム泉の流れをくむ「銀水荘」、完全な賭け流しにより新鮮な天然ラジウム(ラドン)をお楽しみください。
 銀泉は吸引浴。一般的にはラドン含有の泉を「ラジウム泉」と呼んでおりますが、有効成分は「ラジウム(Ra)」と、ラジウムが崩壊した元素である「ラドン(Rn)」でございます。 どちらも微量の同じ放射線を放出しておりますが、固体であるラジウムはすこしの量しか水に溶けません、しかし気体であるラドンは地下で簡単に溶けこみ地上まで運ばれます。ラドン量51,3グラム×10-10 キュリー/リットルまたは 14.11 マッヘ。測定年月日 平成14年10月29日」
 8、○以上のマッヘで温泉と認められ、10、○以上のマッヘだと治療効果もある温泉となるそうだ。
 はじめて銀泉に入るが、なかなかのもの。湯の近くにいくにつれ感じるものが何かある。
 ★これは、大事なポイントである。
  この銀泉が吸引するといいというように気体化しているからということだけでなく、湯に入る前に、湯の周囲にはオーラではないが、そうした気体、氣が漂っているのである。
 私は、コーヒーは飲むよりも、コーヒーを入れる時のあの香りが好きなのであるが、皆さんも、コーヒーを入れている時の香りが好きな方はいらっしゃるのではないだろうか?
 中には、コーヒーは入れている時の香りはいいのだけど、実際飲むのは…という方もいらっしゃるかもしれない。
 それと同じことが温泉にもあるのである。
 話が違うが、滝の近くに行くと、山中でも「あ、あっちに滝があるかも」ということは分かる。
 滝の匂いを感じるのであろう。
 温泉も、こっちにあるはず、というのがある。
 そして、それが分かっている場合でも(宿の場合はまずそうだ。)、あ、ここの湯はなかなかだ、とか、少し希薄だな、というのが、ある程度感じられるものなのである。
 そして、それを感じて欲しいこともあって、★印にした。
(注/皆さん、お気づきだと思うが、★印を付けているのは、湯のこと、そしてそれだけでなく、私が知っておいて欲しいな、と思う部分に、今まで、すべてのそれぞれの湯の項に付けている。)

 さて、ここの銀泉も「おっ、これは何かが強い(濃い)」と感じた。
 しかし、箱根や湯河原の湯に慣れている私としては、違う感覚である。
 実際に入ってみても、その感覚は同様。
 ただの水ではない、しかしどこが違うかというと、その何かが濃いという感覚であり、その何かはきっと二つ以上の分析的違いがあるのだろうが、似ているところというと難しい。最初に入った時は、湯の濃さとエネルギーに箱根なら秀明館か玉川温泉のサウナ(これは滅多にないので経験者しか分からないだろう)と思ったが、それとも異なるところがある。
 もう少しの課題であるが、それが分かりにくいのを循環システムのせいにしてはいけないが、ここは循環を強力にしているのが、かなり残念である(ここは金泉もそうかもしれない)が、とにかく湯としては面白い。
 (その後、数回入るが、入る毎に発見あり面白い。
  「有馬の眞義は『銀泉』にあり。」なのかもしれないと、湯につかり思った。)


温泉力/◎
接待/△(×)(せわしない仲居さんであった。)
客室/△(つくりのせいか、一晩中、天井がミシミシ言う。通りの車の音も気になる。)
(客室からの景色/×△
 雰囲気/△
 泊まった部屋/美保 )
周囲/△
自然度/△
良い場所(イヤシロチ)?/△○
ビール/△(キリンとアサヒの中瓶が冷蔵庫に有り。)
冷凍庫/有り
部屋食/◎(ゆっくりでOK(いくら遅くまで食べ続けててもという意味。箱根の萬岳楼など家庭的あるいはざっくばらんな宿ではそういうところもある。しかし、直接聞いてみると、大抵の宿はやってくれる。)
 なお最終夕食は7時半。)
食事/△
(氷)水/(頼めばやってくれた)
寝具(寝心地)/△(寝具はまあまあ)
金額/○11550円~プラン有り。(料理が異なる。)
(一人/○5250円足せば良い。)
通信環境(インターネットetc.)/○
総合評価/△○
連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/
今後/△○

有馬温泉 「上大坊」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月16日(火)19時36分17秒
  地名(温泉名)/有馬温泉
住所/兵庫県神戸市北区有馬町1175

名称/ 上大坊

電話/078-904-0531

ホームページ/http://www.kamioobo.com/
交通/・大阪より・・・・約1時間10分
     大阪→<JR福知山線>三田→<神戸電鉄三田線>有馬口→<神戸電鉄有馬線>有馬温泉
    ・神戸より・・・・約30分
     三宮→<北進急行>谷上→<神戸電鉄有馬線>にて有馬温泉

動機/「一個人」だったか、何かの雑誌に泉質が良いと書いてあったのと、実際に知人が日帰り入浴でここに訪れ、熱めだが良い湯であることを聞いたため。
   (その後、有馬では最高の湯質ということで、今(2007年)では皆、知り始めている。)
   なお、その後は、ここの泉質(いわゆる有馬温泉の代表である天神泉源で最も濃い)を確かめたい時と、素泊まりで泊まる時に活用した。

宿の簡単な説明/ここは、聖僧仁西上人が、温泉寺の十二神将に因んで建立された十二坊舎の一名を八百年を経た今日も伝承する由緒ある旅舎だそうだ。
 また、摂氏98度の黄金泉が豊富に湧出する天満宮泉源に最も近く、終日終夜無休の温泉が宿の自慢。(銀泉も入りたい人は、徒歩2分のところに「銀の湯」があるらしい。)

チェックイン&アウト/午後3~10時(仕事のため午後9時過ぎに行ったが快く迎えてくれた。)

風呂/○ 内湯 男1女1
     (金泉と銀泉と二つの浴槽があるが、銀泉は沸かし湯。鄙びた湯船であるが良い。)

湯質/◎以上 (もちろん金泉のほう)
    源泉100%掛け流し(消毒&循環&加水&加温無し)

 さて、いつものように、風呂場にて、成分分析書をメモしていると、着替えている方が、「それ…、コピーしましょうか?」と声をかけてくれた。
 なんと、ここの宿のご主人のようだ。真面目そうなのにとても気さくな方。
 …ということで、甘えてしまい、そのコピーとにらめっこし、以下のデータを記載する。
 (なお、近くの御所坊(花子宿)の泉質との比較は、「花子宿」の項を参照にして戴きたい。ここのデータも記載しながら3種類の泉質を比較しているというマニアックなことを行っている。)

   ・源泉名→ 天神泉源。
   ・湧出地→ 神戸市北区有馬町東門口14-2(天神泉源)
   ・泉質→含鉄・ナトリウム-塩化物強食塩泉。 高張性、弱酸性、高温泉。
   ・泉温→98,2度。
   ・湧出量→28リットル/分。
   ・pH.→5,89。
   ・ラドン含有量→r35Bq/㎏ 2,5マッハ)
   ・密度→1,03831。

   ・陽イオン(総量29500ミリグラム)
      →リチウムイオン51,9、ナトリウムイオン18400、カリウムイオン4830、カルシウムイオン2400、
       マグネシウムイオン22,2、マンガンイオン31,1、ストロンチウムイオン29,5、バリウムイオン34,5、第二鉄イオン121、亜鉛イオン0,89。

   ・陰イオン(総量35500ミリグラム)
      →フッ素イオン4,22、塩素イオン34500、臭素イオン15,9、硫酸イオン1,02、炭酸水素イオン40,1。

   ・イオン総量85000ミリグラム
   ・遊離物質→メタケイ酸126、メタホウ酸495、遊離二酸化炭素86,6。
   ・微量成分→アルミニウム0,03以下、総砒素0,03以下、総水銀0,00005以下、銅0,03以下、カドミウム0,03以下、炭酸イオン0,01以下。

   ・成分総計→62、1グラム。
   ・溶存物質計(ガス性のものを除く)→62、0グラム(62000ミリグラム)
   ・分析年月日→平成11年1月28日。

    他より濃い感じがする。最初に有馬温泉に入ったのは御所坊であり、その時の衝撃(?)は無かったものの、ここは今まで行った御所坊、月光園、有馬御苑の中では一番濃い感じがした。
    おそらく前からの期待が大きかったから感動が少なかったのかもしれないが、それだけの買いかぶりがあったのに予想を裏切らなかったという意味では、かなりの湯質だと思う。
   ★何でもそうであるが、同種類のことを較べるとなると、あとのほうが損をする。
    たとえば、日本酒の利き酒を行いながら飲む場合、私は、美味しい酒を最後に持ってくような順番にする。すると、たとえば10種類も味わってから最初の酒を飲むと、皆、異口同音に「なんてまずい酒なんだ…」と言う。 最初は美味しい、と感動していたのだが。
    だんだんと舌が肥えて(?)きて、違いの部分を如実に感じるようになるためだろう。
    つまり、少し上のレベルでちょうど同じ感じがし、同じレベルなら、ちょっと落ちるのではないか、と感じるのである。
    (もちろん、これはそういう順番にしたからというせいもある。)
    話が飛ぶが、これが自分のこととなると逆になることが多い。
    落語で良く言われることであるが、「同じ力量であると、思ったら、自分のほうが少し下の腕前。少し相手のほうが上と思ったらかなり差は開いている。」ということがあるが、もちろんその逆のこともあるのであるが(この点も重要)、ここには審査眼という客観的に判断することの難しさが介在している。
    また、人によって、自分に対する点数のつけ方は厳しくなったり甘くなったりするものだ。
    ともあれ、湯に対しての判断は、このコラム(掲示板)では、体感が主になるため、先述したような利き酒と同様のからくりが作用する面がある。
    (その意味でも、同じ湯に複数回入らなければ…とも思うのであるが、そうできない分、自分の体を整え、冷静公平な判断ができるようにしなくてはなるまい。)

    その後の事。
   「ここは有馬で一番良い湯だよ。宿の設備は悪いけどね…。」と湯に入っていた多くの従業員が言う。従業員の正直な声は参考になるが、果たしてそうなのか、私はこれからも有馬探索に向う。
   (なお、宿の設備は、たしかに老巧化しているが、悪くはない。
    朝、再び入る。昨日よりもはるかに良い。かなり濃いだけでなく、湯の活力もある。)

※その後、確かにここの湯は「動機」の項でも書いたように、いわゆる有馬温泉の代表である天神泉源で最も濃い。
 (個人的には兆楽や古泉閣の新鮮な湯も好きである。ちなみに、ここの湯も兆楽ほどではないが、息を吸うと、体全体が浮く。つまり濃度が濃いのである。)
※【重要情報】→ここの湯舟に入る時、「熱く感じた場合」は、思い切って(無理なら中断しても)すぐに足で底や角をすくうようにかき混ぜる。
        すると2度は下がる。(体感温度はもっと)
        (小さい湯船なのだが湯温がかなり場所によって違う為と湯の華の理由がある。)
        熱くない場合は、一度そのまま入り、その後でかき混ぜ、体感を較べると良い。
        (かき混ぜると(真茶に)濁るのは、他の濁り湯同様。)


温泉力/◎以上

接待/○
    ホームページに「上大坊にはおもてなしの心があふれています。(中略)終日終夜無休の温泉と、それに勝る暖かいサービスで皆様のご好評を賜っています。」書いてあった。
    そういう事は、どの宿でもよく書いてあるのだが、ここは文字通りであった。
    宿の設備が悪い、と従業員が言っていたと書いたが、そんなでもなく昔の古い宿という感じである。
    接待の仕方は、ひとことで言えば家族的ということである。
    たとえば、湯に入る前に、湯から出られたばかりの人の前で、私は上記の温泉成分表を紙にうつし書いていたのであるが、「それ、コピー差し上げますよ。」と、その湯から出られた方が仰る。とても真面目な感じが言葉や態度からも伺える。
    …ということは、宿の人だったのか、と思いお願いするが、「サービスという感じでなく心地よく引き受けてくれる」。
    これは特筆すべきことであろう。
    作り笑い的なサービス、接待の宿も多いが、家庭的でありながら、さりげなく接待するのは難しく、またそういう宿は少ないのが事実だ。
    そういう意味でここは有馬という概念を外しても興味深い宿である。
    (それで一回目は◎の評価であったが、二回目以降は○といった感じであった。家庭的で良いが。
     夜遅くに風呂に入りにいくと従業員も入っている。(たとえば兆楽などは従業員は最初の見習いの時に一回だけで、あとは入らせてもらえない。)そういう家族的な宿である。)

客室/△×~△
    御所坊と全く正反対の雰囲気、私的にはむしろなじむ感じがあるのだが、音が響くのは困った。特に朝は隣(?)の部屋からかTVの音が大きく伝わり目がさめる。作りのせいなのだろう。
(客室からの景色/×目の前が住居が立て並ぶ。ここは住宅街の中の一軒宿。)
 泊まった部屋/福寿(二階の角部屋。ちなみに二回目は鈴欄。前回の隣の部屋!ここの部屋は前回よりも数段とても良い!なお、この項のコメントには二回目のコメントは入っていないが、それはいつも書く必要がないからだと思ってほしい。) )
    (二回目以降は、有馬の中心街はこんなもの(暗い盆地)と充分知っていたため、△である。暗重いが靜かで良いとは言える。)

周囲/△×
自然度/△×
良い場所(イヤシロチ)?/△○
 (特に風呂場は、まるで、以前鎌倉のある宿を御祓いした時の感がある。
  そこは、北条政子が隠れ住んだところでもあり、御祓いも、まるで、この山(実際、山の際に面して立っている)を御祓いするのか、という如く、様々な鎌倉時代からの流れを味わう((T_T))ことができた。
  一ヶ月、声が出なかったのは仕方なかった。
  ともあれ、そこの場所の地下には、鉱泉が湧いており、ここの宿の温泉に夜入った時、これはどこかで味わった感覚…と思い出したら、その現在I氏の住居にした鎌倉一の宿の風呂場に行った時の感覚であった。
  大いに御祓いしたが、根深いものは、逆に協力してほしく思い残した。(これが、現在なら(なお、私は修験道の僧侶であるので、そういうことを昔はよく頼まれていた。)、現在ならもっと残し、あるいは御祓いも風呂場はしなかったかもしれない。)

ビール/×(自動販売機でアサヒスーパードライとキリンがある。ロング缶400円)
冷凍庫/××(なんと、冷蔵庫も無い!)

部屋食/○(別場所(個室)の時もある)
遅くまで食事可能か?/× (9時までに食べ終えなくてはいけない。)

食事/△

(氷)水/×(頼むとわりと深夜でも起きていればやってくれるが有料。家庭冷藏庫で作っているような氷。ただ4回目の時の二日目は違った。)

寝具(寝心地)/×(敷布団は宿としては珍しいほど薄い。枕も私には固かった。)

金額/ 11550円位~
    素泊まりも可能で、それだと6千円台~!

通信環境(インターネットetc.)/○

総合評価/△○ (ここの泉質(いわゆる有馬温泉の代表である天神泉源で最も濃い)を確かめたい時と、素泊まりで泊まる時に活用できる。なお素泊まりは花小宿も活用できる。 接待の自然性については上記、接待の項に書いた通り。)

今後/×△疲れている時などは、宿に泊まるだけでかえって気遣いで疲れてしまう。そうした意味では、有馬の旅館の中では最も気遣いなく泊まれる感じがする。
 (そのため二回目以降があった訳である。なお、その時点の評価は△)
    その後、夕食を9時までには切り上げなくてはいけない、などがあったため、個人的には別宿がいいかと、いう思いで×だが、それでも他の宿がとれない場合などは訪れるであろう、という意味での△を合わせて×△とさせて戴いた。
最終的にいつの評価か?/2007年11月。

有馬温泉 「有馬御苑」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月15日(月)17時29分26秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/ 〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町1296

名称/ 有馬御苑

電話/ 078-904-3730
ホームページ/http://www.arima-gyoen.co.jp/
交通/ 中国自動車道 西宮北ICより有馬方面約10分/神戸電鉄 有馬温泉駅下車 。(改札口を出て右側に見える。駅から約150m。徒歩3分。)

動機/「一個人」というある程度信頼できる雑誌に紹介されていたため。

宿の簡単な説明/ 古いホテル風。
 (和69室。特別室8部屋。)

チェックイン&アウト/ 午後15時~午前10時
風呂/×露天 1(男女別)
    内湯 1(男女別)
    貸切風呂 3
   露天(外が見えるだけで露天とは言えない)は銀泉。内湯も銀泉は塩素臭強い。

湯質/ △(元の源泉は有馬だけあって良いのだが…。)
    放流一部循環式。加水有り。(かなり循環の影響が強い。「天然温泉」という板が張ってあるのだが…。
    含鉄-ナトリウム-塩化物強塩高温泉。
    有明1号泉と2号泉の混合泉。
    源泉81,0~94,8度。
    塩味、苦味、炭酸味、金気味。pH.6,21。密度1、0254。
※さて、下記の数字であるが、ここの表記は他の宿の表記と基準が違うようで、多くは10倍になっているのだが、そうでもない部分もあるため、あるいは誤謬の部分があるかもしれない。ただ下記を参考にされる委しい方には10倍の誤差なのですぐに判領だと思う。)
    ラドン含有量10,6Bq/㎏。
   ・陽イオン(総量1420㎎)
    リチウムイオン2、48㎎。ナトリウムイオン1000、カリウムイオン208、マグネシウムイオン15,3、カルシウムイオン192、ストロンチウムイオン3,12。バリウム2,3、マンガン2,42、鉄イオン10,2、アルミニウムイオン1、15、銅0,018、亜鉛0,017。
   ・陰イオン(総量2220)
    フッ素イオン0,01、塩化物イオン2200、硫酸イオン19、1、炭酸水素127、炭酸0,02、臭化物イオン38,2。
   ・遊離物 メタケイ酸147、メタホウ酸218。
    溶存遊離二酸化炭素131。
   ・微量成分 砒素0、05、鉛0,08、カドミウムイオン0,02。

温泉力/ △(~○)(陶泉御所坊や月光園に比べれるとかなり落ちる。かなりの循環、加水でも有馬の温泉力は残るということが再び確認できた。)

接待/ △○
    食事を一番遅めの7時20分にしたのに、7時前に最初の食膳が並ぶのはいいが、7時10分には「冷めますから早めに召し上がって下さい。」と催促されるのは少し変。  しかし、格式ばっていないので、少し融通がきくところは嬉しい。

客室/ △ (広い部屋。泊まった部屋/502)
景色/ ×
周囲/ △
イヤシロチ(良い場所)?/ △〇

ビール/ ◎(三重マル!生ビールしかも恵比寿有り。部屋まで持ってきてもらえる。本当は5重マルにしたいのだが、なぜかぬるいので三重マルにした。)

部屋食/ ○
食事/  △× (牛しゃぶが、ここは有名。時間がたち目をつぶって食事をしたところ、あれここは箱根のあのあたり…のような、と勘違いをしてしまった。
 (つまり毎日食事を給食のごとく運んでいるのが多くの箱根の宿の食事である。たとえその宿の特色があっても、それは給食システムの中で宿からの注文で変化させるらしい。)
    なお×だけは嫌なので△は付けたく、この評価にしたが、そうなると他の評価(たとえば強羅環翠楼etc.)との比較は狂ってくるのがちょっと心苦しい。そちらを上げるしかないのか??  このままでは、遠慮しつつ、かつ、少ない幅の中での評価でしかできない。 うーむ、今後の課題は残る。)
     ともあれ、冬にスイカがデザートで出るのは、給食システムだろうがなかろうがちょっと私的には疑問が残る。)
(氷)水/〇 (言わずとも出る。言えば二つ出る。)

寝具(寝心地)/△

金額/ × 16000円~38000円。
通信環境(インターネットetc.)/ 〇
総合評価/ ×
今後/ ×

有馬温泉「角の坊」「奥の坊」「中の坊」etc.

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月15日(月)17時23分9秒
   メモリースティックを紛失し、多くの温泉情報が露と消えたが、その中には有馬温泉の情報も多くあった。
 良い宿なら、再度、伺っても良いのであるが、あそこは私的にはちょっと、とかマアマアの宿が多く、そのためにまた時間やお金をかけるのは抵抗がある。
 かと言って、有名な宿も多く、このまま書かないと読者にも不親切だろう。
 そのため以下に「そうした宿」を列挙してみた。
 (もちろん個人的感覚によるものなので、深くご参考にされませんよう。)

 「中の坊」「角の坊」「奥の坊」「竹取亭」(部屋に露天金泉があるのは良いのだが、同じ〔金泉が部屋にある宿〕としてもう一つの兆楽に比するとかなり落ちる)

有馬温泉「金の湯」「銀の湯」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月15日(月)16時58分31秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町

湯質/△×
 金の湯、銀の湯というのは、有馬温泉の大衆浴場として最も有名である。
 しかし、どちらも塩素臭く、他宿の湯よりかなり劣るので、記載もこれのみにする。

湯治探索記25 (前回のつづきです。2007年「氣道」協会会報12月号に掲載する文章。一足先にどうぞ!)

 投稿者:湯氣  投稿日:2007年10月14日(日)20時01分0秒
  (前回の続き。淨潤先生の整体の師匠のため、箱根の最高の湯宿を紹介しているところです。)

  ●「素泊まりで箱根に泊まる場合の美味しい食事」について。

  食事の美味しい「箱根の宿」(洋食篇) に続き、素泊まりで箱根に泊まる場合の美味しい食事をどのようにとるかをご紹介します。

 実は、私は部屋に接客にいらっしゃる仲居さんがかなり煩わしいのです。
 そうでない宿もありますし、また同じ宿でも仲居さんによっては違うのですが、たとえ高級宿であっても、部屋に入って来る時に、大きな声で「失礼します」と驚かされる事は多々あります。
 湯を味わい、閑かに仕事に向かいたい時に、急に氣を破られてしまう感じの宿は、残念乍らとても多いです。
 同様に、仲居さん「へ」の対応が煩わしい事も多いです。
 また私の場合、食事の面でも「温泉宿のような食事でなく、もっとアッサリした食事が良い」という時も多いのです。
 そうした時、私はつい羽衣をはじめ、つい接客や過度な食事が無い宿に足が向きかけてしまうのですが、仕事として新しい宿を紹介しなくてはならない時にはホテルや素泊まりの宿を選びます。
 近くに美味しい食事処があれば良いのですが、そうでない時はここをお薦めします。
 それは「あうん」というお弁当屋さんです。
 小田原駅の小田急線の改札口の目の前に出店が出ています。
 私は、鮭の入ったお弁当が好みですが、玉子焼きを含め、他のどれも時間がたっても美味しいので、湯治(湯垢離)の帰り道に実家に届けに行くこともあります。
 先生は小田原駅からお車で行かれることが多いので丁度良いかも、と思ってご紹介しました。
 ぜひ、一度お試し下さいませ。

★さて、次回は、「箱根で落ち着ける宿」をご紹介します。

有馬温泉 「月光園 鴻朧館」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月12日(金)15時49分29秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/ 〒651-1401 神戸市北区有馬町 318

名称/ 月光園 鴻朧館 游月山荘

電話/ 078-904-0366
ホームページ/http://www.gekkoen.co.jp/
交通/ 中国自動車道 西宮北ICより有馬方面約10分/神戸電鉄 有馬温泉駅下車 。

動機/ 陶泉御所坊に続き有馬温泉に泊まることになった。
    他にも泊まりたい宿があったのと、有馬以外の温泉や、宿泊日のことで、数ヶ月もの間、悩んだ結果、結局、自遊人に載っていたここに一度は行ってみよう、と決めた。
    鴻朧館と姉妹館の游月山荘の二つがあるが、旧館好きな私は、和風の游月山荘にした。

宿の簡単な説明/ (自遊人によると、ここは有馬の温泉街から少し離れた山の斜面に建つらしい。宿からは渓谷を望み、特に秋の紅葉が素晴らしいと聞く。
 (和26室。洋7室。(鴻朧館)和38室。特別室2室(游月山荘)どちらも全BT付)
  また有馬では現在珍しい元湯なのだそうだ。
  宿につくと香が弱く漂う。
チェックイン&アウト/ 午後15時~午前10時

風呂/〇露天 1(男女別)
    内湯 1(男女別)
    貸切風呂 3
    (源泉掛け流しは露天のみ。しかし、その露天も循環はしている感じはするが。  なお、ここの宿は湯泉神社の分霊があり、男子露天「阿福の湯」の奥には祀られている。子宝に授かれるという御利益があると言う。)
湯質/ 〇 含鉄強食塩泉・炭酸泉。
    神戸市北区有馬町大屋敷1554番地
    含弱放射能-ナトリウム-塩化物低温泉。低張性、中性、低温泉。
    31,2度。赤く濁っているのが有馬の金泉。弱い硫化水素臭。塩味、苦味、炭酸味、金気味。pH.6,2。密度1、0022。
    ラドン含有量241Bq/㎏。
   ・陽イオン(総量2180㎎)
    リチウムイオン4、71㎎。ナトリウムイオン1640、カリウムイオン207、マグネシウムイオン15,2、カルシウムイオン295、ストロンチウムイオン3,44。バリウム2,23、マンガン1、73、鉄イオン13、3、アルミニウムイオン1、81。
   ・陰イオン(総量3420)
    塩化物イオン2610、硫酸イオン16、0、炭酸水素779。
   ・遊離物 メタケイ酸86、3、メタホウ酸36、7。
    溶存遊離二酸化炭素825。
   ・内感は筋肉にすぐ浸食し、骨が浮かぶ。(背骨だけでなく四肢も)まるで、自分が骸骨になったような感のあった時もある。浴後の影響も大きく、瞬時に身体の内側や「からだ(=内体=感覚的身体=潜在意識)」にも来る部分と、時間差攻撃的に来る部分があるのは、どの温泉も湯質が良いとそうなのかもしれない。
    つまり、物質的な面に対しての影響というのは、どうしても時間がかかるが、気体的な面(内体(=からだ))への影響は即時に起こることがあるからだ。
    陶泉御所坊に比べてしまうと落ちる感(塩味鉄味も色も薄い)があるが、入浴温度はこちらのほうがぬるくなくて良い。
    内体(=からだ=感覚的身体=潜在意識)への特徴的な影響は、奥底にあるものを浸食溶解してくれる感じで、湯の錆によって心の錆を落とす湯と言っても良いかもしれない。
温泉力/◎三重マル(有馬の温泉力は素晴らしい。)
接待/ 〇 (若い人が多いのが特徴で、丁寧な応対をしてくれるので気持ちが良い)
客室/ 〇 「宿からは渓谷を望み、特に秋の紅葉が素晴らしい」と聞いていたが、それは私の泊まった部屋では全くなかった。渓谷と反対側のためだろう。「窓からは隣の鴻朧館が目の前10mにはばかり、特に鉄筋の白さが目立つ」という感じだろうか。
      カーテンを閉めれば、和の落ち着く造りである。(別段凝った造りではなく、鏡台も無いが。泊まった部屋/游氷)
景色/ ×△
周囲/ △
イヤシロチ?/ △〇
ビール/ 〇(生ビール有り。部屋まで持ってきてもらえる。アサヒドライ。
部屋食/ 〇
食事/  〇△(これに比べると、陶泉御所坊の食事ランクは凄い。)
(氷)水/〇
寝具(寝心地)/〇
金額/ × 21000円~40680円。(その点でも陶泉御所坊に比べると…で。)
通信環境(インターネットetc.)/ 〇
総合評価/ △×(よほどの良い湯質であると思って来たのであるが…、金額の面を考えるとこの評価。)
今後/ ×(私は、特に有馬では湯が目的のため宿や食事は質素でも良いため。)

有馬温泉 「陶泉御所坊」

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年10月 9日(火)18時28分54秒
  地名(温泉名)/ 有馬温泉
住所/ 651-1401 神戸市北区有馬町835

名称/ 陶泉御所坊

電話/ 078-904-0551
ホームページ/http://www.goshobo.co.jp/goshobo/
動機/ 芦屋で一年間「氣道」協会の関連教室を主催し、関連教室から認定指導室そして支部へと昇格した「芦屋支部」開講記念と第一回の記念講座のねぎらいを兼ねて、スタッフ全員で芦屋近辺の温泉で祝賀会を行いたいと計画した。
    温泉なら有馬が最も近く、そしてその中では…と、当初は支部長の間口が「欽山」を予約してくれたが、そこは源泉掛け流しではないので、私たち氣道家としては湯も本物が良いということで、私が調べ、宿のランクは落ちるらしいが、ここに相成った。
    (なお、その時が良かったため二回目以降があった。)

宿の簡単な説明/ 創業800年の老舗宿。(谷崎潤一郎がこよなく愛し、その作品中にも登場したらしい)

チェックイン&アウト/ 午後15時~午前10時

風呂/○ 露天 無し(…といっても、内湯も露天みたいなもの。この程度で露天とうたっている旅館も多い。)
     内湯 男1女1(だが、最終地点で合流する。敷居はあるが。それまたとても面白い。
   ★湯に入ると開放的になるのは、湯が瞬間的、そして強制的な瞑想法になっているからである。
    自我を捨てるプロセスが湯に入るまでの過程にはある。
    脱衣所で着ているものを脱ぐのは、自我(エゴ)を捨てる象徴であり、身体感覚としてもそれは結びついているであろう。
    次に、手拭いで礼儀として局所を覆い、湯船に向かう姿は、通過儀礼としても大事な過程である。
    最後の儀式は、掛け湯の後、その手拭いさえも取り(男子は頭上にかける)、湯船につかる。
    そして、湯船は子宮であり、湯は大地の羊水なのである。
      温泉に入る過程は、実は、胎内回帰と同じ行程がある。
      そしてそれは、私たちの種族保存本能を満たす性行為においても同じ行程があるのと同様、生活の中の様々な断片にも、相似象の形態が伺える。
      私たちは生まれ出て、成長するに従い、自我(エゴ)が形成されるが、それをどこかで補完しようと、止むに止まれぬ要求が出る。
      これを上に書いたように単なる胎内回帰願望と捉えても良いが、それだけでない、つまり、肉体的な母だけでない自然回帰の願望が人にはあるのだと思う。
      だからこそ人は敏感になるに従って、瞑想を求め、即ちエゴを持ちながらもその個体の中で、悟りをきゅうかつするのである。
      そのもがきの一旦であり、大きな象徴が、特に日本人にとっては湯につかるという行為なのかもしれない。
      実際、湯につかると浮力により、あ…と言う間に瞑想状態になる。
      (この件については「うえだ」の宿の項を参照の事。)
      黒船と共に訪れたペリーは、日本の湯につかる習慣、そして男女混浴の習慣に驚き、そして非常に評価していた。
      西欧の人はある意味では東洋に較べ頭脳的と言えよう。だから、一見すると男女の節度を考え驚きではあろうが(我々東洋の者も現代では西欧人と同様な論理的比較的な思考をもってはいるので同感できる)、そのころの日本人は今以上に開放的でありかつ自我の無い部分
を共有していたに違いない。
      おそらくはペリーも湯に入り、すなわち私たちの文化に同化せんとしながら、その事を実感したのではないか。
      現代でも、混浴であっても変な間違いはあまり無いと聞く。
      非常に嬉しく思うと共に、当然だという感覚もある。
      少なくとも私たち日本人にとっては(ちなみに文化とは共有感覚の集合体だと私は思っている)、湯に入るというのは、分け隔てを無くする感覚を得たいという身体(からだ)の渇望によることが大きいのである。
      (分け隔てを無くする感覚=自我を棚卸ししたい、という感覚である。)

      私たち日本人だから、自我(エゴ)を棚卸ししたいではないと思う。西欧人もそれぞれに行っている。
      自我を捨てる階梯を生活の中で持ちたい、という渇望は日本人、東洋人、西欧人に限らず、思考を持つ人間の渇望であり、それは次なる思考への休宴の場でもあろう。
      そして、それは悟りという更なる休宴の場を求め、…とまで言うのは、逆もあるので、東洋的な発想かもしれない。

      くだらない話が長くなったが、ここの湯は、男女別の入り口でありながら、そして、それぞれの湯を楽しみながら、最終地点で合流する。
      (それを精子と卵子に結びつけるのは穿ち過ぎだろうが。)
      そういう意味でも、なかなかの楽しき風呂である。

※【極秘情報】→最終地点に行くまで浴槽は段々深くなっていくが、その間の左側を手で探っていくと二つの穴がある。(!)
 そこには、兆楽まではいかないが、湯の華が穴の周囲にへばり付いている。
 なお左手下のほうにも付いている。(右手のほうには、そういう穴はない。)
 もちろん湯の華は沈殿物に過ぎないので、湯の華があるからいい、というわけではないが、源泉の名残りとして嬉しいし、有馬の場合、その湯の華をパックにすると肝臓や腎臓にも効くことは兆楽の項にも書いた。

湯質/ ◎(湯温の問題(40度以下であった)をクリアすれば三重まる)
  上であれだけのことを書いていながら、湯質が…では洒落にならない。
  非常に良い湯質である。(注/有馬温泉初体験である。)
  後で知るに、有馬の湯で治らなければ… というコピーフレーズも江戸時代以前より多いそうだ。(草津も聞くが)
  (或る懐疑的(?)な人は、「錆びた釘をどさっと入れ、塩を入れればいいんだ」と思ったそうだが、(実は私である)、
   実際、どれだけの鉄を入れればこの濃度になるのか…、そして海水の2倍の濃度の湯にするためにどれだけの塩が必要なのか…。
   そして、それとは異なる湯質がある。
   私としては、そうした短絡的な考えをする自分を大事にしながらも(逆に言うならばそうした短絡的なことが言える位の極端な湯質なのである)、それでもこの有馬の湯の力を実感として感じていきたく思っている。
  (妬(うわなり)源泉。これは花小宿と同様である。なお浮力は息を思い切り吸ってようやく浮くかどうか。)

温泉力/ ◎
連続湯治(どのくらい連日で入っていたいか。)/ ◎ 半月。特に減食の時の湯治に良い!

接待/ ◎三重マルに近いが浅田屋よりは落ちる。
     (二回目は由紀さんという気さくな美人さんであった)
客室/ ◎
ビール/◎(生は無いが恵比寿有り。なおリクエストに応じてどんなビールでも用意してくれる。
      ぬるいので氷をもらったら、ついでに冷やすためのオケも持ってきてくれた。
      また冷凍庫で瓶を冷やしたいと言ったら、入れてくれた。(!)そういう事は初めてであった。こちらで行っても禁止されたことがある位なのに。
      お客さんの要望に出来る範囲で応じたいという接客の現れであろう。)

部屋食/○
食事/ ◎
 ここは美味しい。
 本格懐石のため二時間くらいかかる。
 (食事を求めても許せる食事である。ちなみに食事で言えば、上大坊は駄目。たとえば肉料理も雲泥の差。料金の差はそれ程でもないのだが。また兆楽のほうが上の時あり。嵐翠はもっと気品ある味。奥の細道(料理の鉄人、太田さん)はマアマアだが品はこちらのほうがある。)
 刺身をモンゴル岩塩で食べることを薦められるた(醤油ももちろんOKだが)。

(氷)水/ ◎
寝具(寝心地)/ ◎
金額/ ○ 24000円以上。
通信環境(インターネットetc.)/○

総合評価/ ◎
今後/ ◎ (温泉(湯質)と、再び食事を…。実は、ここの食事の最中でスタッフに迷惑をかけ、その時より一ヶ月以上大風邪に寝込んだのであった。帰りはほうほうのていであった…というのは、私以上に私を送るスタッフの言葉であろう。)

湯治探索記24 (前回のつづきです。2007年「氣道」協会会報11月号に掲載する文章。早めにどうぞ!)

 投稿者:湯氣  投稿日:2007年 9月29日(土)15時09分31秒
  ●食事の美味しい「箱根の宿」(洋食篇)  (食事面」からお薦めの『箱根の宿』洋食篇)
 (前回の続き。淨潤先生の整体の師匠のため、箱根の最高の湯を紹介しているところです。)

 先生は洋食も通でいらっしゃるので、箱根で美味しい洋食宿もご紹介申し上げます。
 割と美味しいと思うのは宮の下の「富士屋ホテル」です。
 帝国ホテルまではいかないにせよ、クラシカルな昔の洋食の美味しさが味わえます。
 湯は、先生の膝にはベストではないかもませんが、柔らかく効くと思います。また何より部屋の風呂も温泉ですので、何時でも入れるのは魅力かと思います。
 部屋をとるなら、旧御用邸である「菊華荘」がホテルよりも泉質も良く、また和食も和食篇に書きませんでしたが、非常に美味ですので、最良だと思います。
 (氣道協会会員の方には他の部屋でも泉質が合っている方もいらっしゃると思うのと、また萬翠楼福住同様金運が付く宿でもあるので「自然掲示板」にてアップロードする予定です。もちろん他にも金運が付く宿はありますし、そうした宿は確かに先生のような大金持ちにもお似合いなのですよね。いつの日か、ご相談したく思っています。)
 また、箱根プリンス(現在では名称が変わったようです)もクラシカルな味ではありませんが、比較的美味なメニューもありますが 湯質は×です。
 そうした宿は多く、最近強羅にも有名なシェフが担当するホテルが出来たのですが、行く気がしないのです。(その意味では箱根吟遊や強羅花壇も同様です。先生も良く行かれる仙郷楼は離れは今度調べに行こうかとは思っています。なお天翠は食事も×でした。)
 ただ強羅には、TVで食事日本一の宿になった向山という宿があり、ここは湯質は大涌谷の濁り湯で湯の管理もそこそこであり、食事も完全な洋食ではなく洋風な創作懐石という感じですが美味でした。(しかし、部屋食は無理なのと、宿全体の雰囲気が少し若い人向けな感じがするので、先生には如何なものかと存じます。)
 以上、食事面からの箱根宿についてピックアップさせて戴きましたが、箱根の全ての宿に行っている訳ではございませんので、他にも美味しい宿があるのかもしれません。
逆に、「この宿はどうなのか?」などありましたら、お答え申し上げますので、遠慮なく仰って下さいませ。
(※校正時注/ これは、この文章をご覧になっている皆さんも同様です。
  会員の方はぜひ遠慮なくお問い合わせ下さい。
    連絡先→ 「氣道」協会事務局(fax045-261-3304?045-261-3300メールmail@npo-kido.com)

★さて、次回は、「素泊まりで箱根に泊まる場合の美味しい食事」について、ご紹介します。

なるほど。

 投稿者:劉邦  投稿日:2007年 9月29日(土)15時07分28秒
  回答ありがとうございました。
飛烟閣はほうは私もいつか行かなくてはと思っていました。全体的に、あまりに広いので、居心地はどうなのだろう、とも思って遅ればせになっていたのですが、飛烟閣は素泊まりも出来るので、箱根に用事がある時に使わせて貰おうと考えていたのです。
では、早めに伺うことにします。

天成園に惹かれるのは

 投稿者:りく  投稿日:2007年 9月26日(水)20時08分29秒
  たびたびお邪魔いたします。流れを遮って申し訳ありませんが、ご質問にはお応えしておこうと思いまして(笑)。

天成園に惹かれるのは、いろいろ雑誌を調べると次のようなことが書かれてあるからなんです。
・回遊式庭園の一角に、玉簾の滝と飛烟の滝があり、別館の飛烟閣は小田原城にあった稲葉丹後守
 の別邸を移築した数寄屋造りの建物。
・古代檜の湯がある。
・園内には4本の源泉が湧いている。
雑誌にかかれてあるコメントはどれもほんのわずかなことで、それを手がかりに行ってみたい宿を決めるのが常ですが、今年、滝行デビューした私としては、庭園内の滝、というのが気になったのです。特に、玉簾の滝は延命水として知られる(そうなんですか?)箱根輪山の伏流水だそうで、与謝野晶子もその名水を愛し、歌を詠んでいるとか。
こう書かれると、実際に行って確かめたくなります。
ともかく、なんとなく場が良さ気な感じがしたのです。
以上。